二刀流 (羽生結弦と大谷翔平)

大谷翔平のMLBの試合の感想

9月24日(火) SDP(H) 第1戦

2024-09-25 | 試合の感想
https://www.mlb.com/gameday/padres-vs-dodgers/2024/09/24/746093/
https://baseballsavant.mlb.com/gamefeed?gamePk=746093
https://sports.yahoo.com/mlb/san-diego-padres-los-angeles-dodgers-440924119/

[時系列] 随時、追記

1回表 8S/11球[72.7%] Landon Knack (R) が最高の立ち上がり。LADの先発投手が初回に苦しんでいたのが、久々の三者凡退。

1回裏【0-0】先頭打者の大谷が初球内角高めの4Sを右翼線二塁打(ボールは観客席へ)。いきなりの得点の好機。LADは最高の滑り出し。
    2.BettsがSSゴロ(大谷が三塁へ進塁できない当たり)だったが、SDPの守備の弱点であるBogaertsが一塁へ送球E、カメラマン席に入り、LADは労せず先制し【1-0】、0out二塁の追加点のチャンス。
   3.Freeman の打席で、7球中、明確なSはわずか1球だけ。結局、3-0からフルカウントになり、一塁弱ライナーと進塁打すら打てず☓☓。1out二塁。
   4.T.HerがLF前へ痛烈なH。1out一三塁とチャンスを広げる。
   5.Muncy 初球いきなり誤審があり、1-0→0-1となる。同じくフルカウントから浅いLFフライ[84.7 55 225]で得点できず、痛恨の打席☓☓☓。(ここで追加点を得られず、試合に大きく影響)
   6.2out一三塁 Smith 1-2[4]◯ 一塁走者T.Herが二盗するもoutのタイミング、捕手から二塁送球、本塁転送、三塁送球でBettsがoutとなって攻撃終了。
   一体、LADは何がしたかったのか・・・。Betts[26.9ft/s]を本塁突入させるにはリスクが大きすぎたはずだ。Kingが初回、14S/25球[56.0%]と苦しんでいたのに、わざわざ助けてしまった。
   本当に愚かとしか言いようがない、意味不明の采配だった。初回の攻撃で役割を果たしたのは、大谷とT.Herのみで他の打者は、酷いAt Batだった。
   (ちなみに、次の回先頭打者となったSmithは単打で出塁した)

2回表【1-0】2out一塁 1-1[3]◯ 直近7G(.217/.357/.217[悪い F]) 不振だった Cronenworth* に ど真ん中高 CH[86] を投げてしまう。完全な失投であり、HRボールだった。
                味方が得点した後の、相手の攻撃は、味方投手は“絶対に”抑えないといけないのに、この体たらく。こうした事が今季多すぎる。
               この逆転HRが試合のトーンを決めてしまった。


9回裏【1-4】Robert Suarez (R) 相手は最近不調のSDPの抑え。3点差を追うLADは6番Smithからという打順。
6.Smith 1-0[2]◯ 三遊間H[107.6 0 50]    →0out一塁
7.Edman 1-2[4]◯ RF前H[105.5 6 119](三進) →0out一三塁
8.K.Her 1-2[4]☓ CF前H[1打点]【2-4】    →0out一二塁  バットを折られながら、CF前に持って行くしぶとい打撃。

9.Rojas 0-0[1] 【2-4】初球Buntのサイン→内角低4S[97.5] Sゾーンだったが、バットを引き中断。この後、試合後の監督インタビューでは「守備隊形が変わったためバントは取り下げた」と。
        2球目 内角中4S[99.6] Rojasが得意のゾーンを強振するも三塁ゴロ[97.3 -6 24 ] で、0outからまさかのトリプルプレイで、1番大谷に打席が回らず、試合終了。
        サインがなくとも追い込まれるまでバントをするべきだった。ヒッティングをするなら、一二塁間へゴロを打つしかない。
      ※ より積極策を採るなら、Rojas(右)[25.8ft/s]に代えてKiermaier(左)[28.7ft/s]に三塁側にSafety Buntをさせれば良かった。(同点に追いつけば、CF:Kiermaier、SS:Edman)

1.大谷 Rojasが送りバントを成功していたら、【2-4】1out二三塁で大谷は申告敬遠で満塁になっていただろう。
2.Betts 【2-4】1out満塁 Bettsという試合展開だった。Bettsは前の打席の満塁機に凡退していた事もあり、集中力が高まりヒットを打っていた可能性が高い。

  この二度のLADの攻撃の逸機が試合の最終結果に大きく影響を与えてしまった。Dave Roberts監督は人格者で人心掌握に長けた監督だと思われるが、勝負師ではない。
 Rojasはチーム内では器用な選手で右打ちも出来るタイプだ。ただ、25.8ft/sと足は遅いのでDPだけは避けなければいけない。(DPでも2out三塁で打者大谷=同点HRは期待できるが )
 送りバントの後の流れで、歩かせられない1out満塁で、打者Bettsの単打で同点という方が、確率は高かっただろう。

 犠牲フライ/弱ゴロで【3-4】で1点差 2out 3.Freeman、
 単打で2点タイムリー【4-4】で1out 一二塁 3.Freeman だった。これだと、MV3をくまなく活用できた。

 試合後のインタビューでRoberts監督は「大谷に打席が回らない確率は1%未満 (=運が悪かった)」などと言ったそうだが、
9回裏 2点ビハインド・0out 一二塁の場面で

0out一二塁 9.Rojas (強行策―DPだと大谷に打席が回りHRを打っても、同点止まり)
単打  【3-4】1点差の可能性。0out一二塁 1.大谷
二塁打 一塁走者K.Herが帰れば、【4-4】同点。0out二三塁 1.大谷
本塁打 【5-4】逆転サヨナラ、試合終了。

1out満塁 2.Betts
犠牲フライ/弱ゴロ 【3-4】 2out一二塁(一三塁、二三塁) 3.Freeman
単打       【4-4】同点の可能性 1out一二塁 3.Freeman
二塁打      【5-4】一塁走者大谷が長駆本塁に帰れば、サヨナラ、試合終了。

 どちらのシナリオに賭けるか、得点確率が高いか(難易度が低いか)、ということだった。
 当然、後者に賭ける人が多いだろう。(Rojasはこの前の打席[7回裏]で、0out一塁から三塁ゴロDPだった)
 従って、Rojasがトリプルプレイとなる確率はどうでもいいことだ。

  そもそもLADは本当に一点を取りに行く野球、一点を守る野球が出来ていない。
 バントが必要な場面でもバントをしない。サインを出したとしても、バントを失敗してしまう。これがPSに弱いLADの一つの理由だ。

  全体として、今日の試合は、勝つチャンスが十分があった。球が動くKingの投球に対し、LADはB/Sの見極めが悪く、B球を打つことが多く、必要とされる打撃も出来なかった。
 LADの打者は、全体的に気負い過ぎであり、空回りしていた。Muncyがチーム最多の4残塁、BettsとEdman、Rojasが3残塁だった。Luxの打撃不振は深刻だ。
 初回、および2回にタイムリーが出ていれば、序盤でKingはノックアウトも可能だったろう。

  ポジティブな面としては、Luxと代わり、途中出場したK.Herが2安打と大舞台で持ち味を発揮。
 また、昇格したばかりのEdgardo Henriquez (22) を見ることが出来て幸いだった。LADのBullpenは30代のベテランが多く、疲弊しやすい。
 彼のような力でねじ伏せるパワーピッチャーを見るのは、LADに不足していたものを見せてくれた。

 [明日の試合に向けて]
 
  LADはメンタル的に非常に厳しいところに追い込まれているが、いまだ、シリーズ残りの2試合で、1試合を取ればいい。
 このまま崩れて2連敗となるのか、1試合取り戻して地区優勝に逆王手とするのか、運命の分かれ目だ。
  全てはLAD先発投手の Jack Flaherty 次第となる。彼が試合を作れば、勝つチャンスは十分ある。過去数試合同様、序盤で3-4失点だと厳しい。
 とにかく、球数を投げさせられたとしても、無失点を並べる必要性がある。先制点を取られると、打撃陣が萎縮してしまう。
 野球の試合で先発投手がいかに重要か、試合を支配する力が大きいか、それが無いことで苦境に陥っているのが現在のLADだ。
 その多様な負け方、崩壊の仕方は、昨季までのLAAを見ているようだ。青いエンゼルスだ。とにかく長く所属している選手はは奮起しないといけない。