二刀流 (羽生結弦と大谷翔平)

大谷翔平のMLBの試合の感想

10月06日(日) SDP(H) 第2戦

2024-10-07 | 試合の感想
https://www.mlb.com/gameday/padres-vs-dodgers/2024/10/06/775322/final/box
https://baseballsavant.mlb.com/gamefeed?gamePk=775322
https://sports.yahoo.com/mlb/san-diego-padres-los-angeles-dodgers-441006119/

 前回から体調不調で更新を停止していましが、再開します。

 総評:
・先発が序盤に崩れる。     初回に1失点、2回までに3失点。    LADはポストシーズンに進出する平均的なチームの先発投手のレベルすら満たせていない。
・投手全体の被本塁打率が高い。 HRが出にくい球場と言われているドジャースタジアムで6被HRは多すぎる。SDPはリードしているので打席内でリラックスして打っている。
・初回からビハインドの状態で打線が沈黙。 まともな先発投手陣がいたら、最低でも互角の戦いが出来たであろうに、全試合ビハインドである。

  ポストシーズンにおける先発の役割はQSではなく、レギュラーシーズンから出力を上げて「0(ゼロ)」を並べること。
 初回から、しかも、(Homeなので) 自チームが攻撃する前に既に失点するのは、絶対に避けなければいけないことだ。
 LAD先発陣はそれはもちろん、三者凡退すら少ない。常に初回に苦しみ、相手にリードを与え、試合の主導権を奪われてしまう。本当に情けない (山本由伸含め)。

  そして、レギュラーシーズン中の傾向通り、簡単にHRを許し、試合の流れを1球で変えてしまうこと。(HRは野手が関与できず、相手チームの士気を上げてしまう)
 先制点は、相手打線で一番注意しないといけないTatis Jr.に打たれたのは、なんとしても避けなければいけないかった。
 追加点の2点HRも8番Peraltaだった。2-1[4]☓ 低めのE SL 普段なら悪い球ではなかったが、2球目と全く同じ球種とロケーション、つまりゾーンに投げた球は全く同じだった。
 すくい上がられ、致命的な3点ビハインドとなってしまう。8番打者に打たれるなんて、恥もいいいところだ。
 (David Peraltaは今季91Gで8HR、Brl% 5.5 にしか過ぎない。)

  そもそもJack Flaherty [28-358d] はDETからLAD移籍後、成績が悪化していた。
   ERA  AVG  WHIP ERA+ S%  P/IP  BA  OBP SLG  OPS BAbip HR% SO% BB%
DET 2.95  .211  0.96  138 .650 15.74 .211 .253 .372 .625 .278 3.6% 32.1% 4.6%
LAD 3.58  .245  1.28  108 .620 17.48 .245 .309 .420 .729 .301 3.9% 26.1% 8.1% 
  + 0.63 +.034 +0.32  - 30 - 30 +1.74 .034 .056 .048 .104 .023 0.3% -6.0% +3.5%

 球速も低下しており、登板前から怪我を抱えているのではと懸念されていたくらいだ。
  レギュラーシーズンの穴埋めとして大きく貢献したが、ポストシーズン投手としては約不足だった。(通常、チームのベストの投手、リーグを代表する投手が先発)
 LAD先発投手陣が健康で本来の成績であれば、バックアップに回っていただろうし、そもそも先発の補強はなかっただろう。
 彼の厄介な性格も、今日のようなSDP戦では試合が荒れることになり、逆効果になってしまった。ただ、投球内容は試合が壊れるほどではなく、なんとかまとめてくれたと言える。

 試合の全体の流れでは、Flahertyの後を受けたBandaがタイムリーを許したのが致命的だった。1-3[2点差] → 1-4[3点差]
 
大谷翔平

第一打席
第二打席
第三打席
第四打席

  打席内容関係なく、大谷翔平が昨季手術を受ける怪我を負わず健康で、今季二刀流を続けていたら・・・と夢想せずにはいられないほど、先発投手陣が酷すぎる。
 大谷が健康であれば、山本由伸の代わりに第一先発を任されていただろう。しかし、ちょっと待って。それだとあまりにも、LAA時代と同じじゃないか。
 投手:大谷が7回無失点、打者:大谷がHRを打たないと、LAAは勝つ可能性がない・・・あれ?LADに移籍したにも関わらず、どうして大谷依存が(仮定の話でも) 激しすぎるのか?

  これは全て昨オフの編成部長のフリードマンの補強だけではなく、過去のスカウティング、選手獲得、育成、能力開発、の方針そのものに問題があることが露呈しているのだ。
 これは彼の出身球団であるALのタンパベイ・レイズも同様の問題が発生していることで、さらに明確になった。
  “ピッチデザイン”で選手の能力の限界を押し上げても、身体的限界(構造的限界)は超えられない。人間の体は限界に達すると壊れてしまう。
 現在、ピッチクロックの影響で、常に投手は投球を急かされ、休む間がない。打撃陣が間抜けだと、10球未満の休憩時間で次の回のマウンドに登る羽目に。
 能力の上限値が上がっても、稼働率が半分になったら意味がないのである。もちろん、選手寿命も。
 今のようなやり方では、契約している選手は多くても、稼働している選手はごくわずかという、極めて経営効率の悪い先発投手の運用となってしまう。
  
  あと、先発投手陣に左腕がいないのもポストシーズンには致命的だ。「右-左-右」と一枚挟むことによって、相手打線のラインナップや打撃感覚を変えさせることができる。
 どのような強力打線でも、左腕が苦手な場合が多い。(Kershaw [36-202d] の怪我は完治しにくく、再発しやすいものなので、戦力とみなすべきではない。500万ドル/年)
  今季のポストシーズンの行方がどうなろうとも、今季のオフシーズンは信頼できる左腕の獲得が必須だ。
 
 ATLの Max Fried [30-263d LA Santa Monica出身] はFAの左腕では最適だが、怪我歴、最大30代前半の4年間程度しか活躍が見込めない、他球団と競れば高騰する可能性など、懸念点は多い。
 ちなみに、昨季の大谷FAの際や過去にも好意的な発言をしていたので、地元への里帰りとしても、大谷が勧誘すれば、他球団と競合しても、来てくれる可能性が高いだろう。
 
 LADの弱点=補強ポイントは、脆弱な先発投手であるので、信頼できる左腕は、球団側の取捨選択があっても、生き残る可能性が高い。

 2025年FA予定の左腕(順不同)  https://www.spotrac.com/mlb/free-agents/_/year/2025/position/sp/sort/contract_value
Patrick Corbin  35-89d (Jul 19, 1989)  ISE Baseball
Yusei Kikuchi   33-121d (Jun 17, 1991)  Scott Boras (Boras Corporation) 菊池雄星が熱望していたのに、HOUが冷淡だった一つの理由は、代理人がScott Borasだったからだろう。
Robbie Ray  33-15d (Oct 01, 1991)  VC Sports Group
Blake Snell   31-315d (Dec 04, 1992) Boras Corporation
Max Fried    30-270d (Jan 18, 1994)  CAA Sports     実は大谷翔平と同じ事務所に所属している。(笑) ASGの際のパーティやオフシーズンのトレーニングなど一見接点のない選手同士が事務所繋がりで面識がある場合も。

 来季FA左腕は15人しかいないようだ。(引退予定含む) いかに左腕が貴重か分かる。

  今オフ、LADは先発左腕一人と、MLB挑戦するのであれば、佐々木朗希 投手 [22-339d] を獲得したいところだ。
 その場合、LADは米国社会や環境に適応するまで、あるいは最適な肉体改造(投手として最適な筋肉バランス)を終えるまで、大事に育てるはずだ。(実質的に大卒のTop Prospect)
 万一、その過程で手術を受ける事になっても、高額FAでないので、選手本人が批判されることもなく、球団側にもリスクがなく(最低コスト・長期拘束)、20代後半に花開く将来像を描ける。

  最後に。
 もし、編成部長のフリードマンが先発投手に関して、方針を改めないのならば、オーナーグループはフリードマンを解雇し、大谷翔平の自動FAを発動して開放してほしい。
 LAAでさんざん煮え湯を飲まされ続けた大谷ファンは、LADで同じ境遇になるのを絶対に許さない。まともな先発投手陣を編成するのがフリードマンの今オフの仕事の最優先事項だ。
 方針を改めるか、責任を追求されて解雇されるか、どちらかだ。歴史的偉人である大谷翔平の10年を預かっておきながら、このような先発投手陣は言い訳できない。

  大谷翔平がLADに所属することにより、SEA/SFG/LAA/SDPなどの西海岸球団に対して、人事上の大幅なアドバンテージを得ている。
 日本、台湾、韓国などの若手有望選手やFA選手の進路として、お金に変えることが出来ない優位性を得ているのだ。これを無駄にするべきではない。

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