こちらの続きです。
さて、「悪質投稿者e」(別ID多数)と思われる「ID非公開」氏の質問内容について具体的に踏み込もうとしたのですけど、なんと当該質問はYahoo!知恵袋運営により削除されてしまいました(笑)。
念のためですけど、これは私の違反連絡によるものではありません。
当該質問に対して、私はこれから具体的な批判を行おうとしていたわけですから、そんなことをするわけもないでしょう。
けれども「悪質投稿者e」(別ID多数)が、この件を逆恨みして、私に対して知恵袋上でしつこく「違反連絡攻撃」を仕掛けてくる可能性は、彼の人間性から考えても可能性は非常に高いと思います。
そういう人間の「違反連絡」など、知恵袋の運営も真面目に取り上げてほしくないと思いますけど、それは言っても仕方ないことかもしれません。
さて、そんなわけで、あんまり書くべきこともないのですけど
実のところ、私自身は「ザ・レイプ・オブ・南京」の原著者であるアイリス・チャンという女性ジャーナリストに対しては、それほど悪いイメージは持っていません。
専門に歴史家としての教育を受けたわけではない彼女の著書には、確かに少なからぬ「間違った記述」が見受けられます。
控えめに言っても、例えば
内容的に問題が多いことが裁判などでも指摘されている東史郎氏の証言をそのまま採用していたり(「同時代社版」P65~66)
誤用写真の引用が多く、例えば「首斬り」写真の7枚、「性犯罪」の4枚について研究者である秦郁彦氏が1937年の南京周辺で撮影されたと推定されるものは一枚もないと断言できると指摘していたりとか(『現代史の争点』P38~45など、なお歴史学においては重要視されない写真を強調するあたりに「ジャーナリストらしさ」を感じます)
長勇大佐のことを「タイサ・イサモ」と誤記していたりとか、(『現代史の争点』P31、なおこれは同時代社版では修正されています)
「天皇裕仁の秘密警察の長をつとめた経歴を持つ中島今朝吾」とか…
(昭和天皇が秘密警察をお持ちだったというのは初耳です)
また元「質問」文にある、例えば
腰まで地中に埋めた中国人をドイツ・シェパードが噛みちぎるのを眺めたり
について、確かに「同時代社版」P107~108に該当する記述がありますが、それを裏付ける史料はありませんでした。
また
日本軍によって2万人から8万人の中国人女性が強姦され
については、確かに「同時代社版」P109で
南京で強姦された女性の正確な人数を確定することは不可能である。推定値は最小二万人から最大の八万人までの範囲に広がる。しかし、日本人が南京の女性たちに対して行ったことを、統計の計数表によって計算することはできない。
とありますが、ちゃんと彼女は南京で強姦された女性の正確な人数を確定することは不可能であると書いています。
私も、その数字自体には異議はありますけど
(私の推定数は数千くらいですが、その数字に意味があるとは思いません)
日本人が南京の女性たちに対して行ったことを、統計の計数表によって計算することはできない。
これ自体には同意します。
アイリス・チャン氏はどうやら「証言」について、史料的な裏付けや他の証言との整合性を検証するという作業を行っていないというのは間違いなさそうです。
ただし、これらは彼女が歴史家としての教育を受けていないことによる「ミス」であり、執筆姿勢そのものに関しては、日本軍の残虐行為を、むしろ客観的に書こうと彼女なりに努力したあとさえうかがえます。
(それが本当に客観的だったかどうかは別にして)
彼女はこう述べています。
(「同時代社版」P31より)
近年、日本が自らの行為の結果に正面から向き合うように求めるまじめな試みが、「日本叩き」とみなされてきている。私の議論は、日本が今世紀(20世紀-訳者)の最初の30年間の時期における世界で唯一の帝国主義勢力だったというものではないし、アジアにおいてすら、唯一の帝国主義勢力だったとするものではない。この点の確認は重要である。
そして、彼女は日本と朝鮮を分割しようとした当時の中国をも批判しています。
実際、「南京事件」の概要についてご存じの方がこの本を読んでも、実のところ、あまり違和感は覚えないのではないでしょうか?
(細かな、しかし多数の間違いに気づくことはあっても)
「南京事件」を扱ったアメリカ在住の華人女性が「正義感にかられて書いた小説」として読めば、それなりの価値はあるように思います。
なお、彼女はその後、2003年に『The Chinese in America』という作品を発表しています。
これは私は未読ですが、生前の彼女の批判者だった秦郁彦氏によると
商業的には成功しなかった。十九世紀半ばに渡来した中国系移民の第一波は大陸横断鉄道の難工事で奴隷的な重労働に従事し、多数の死者を出している。それを描いた同書は白人たちにとっては、目を背けたくなる悪夢の一つだったからだ。
(『歪められる日本現代史』P76)
と評価しています。
アイリス・チャン氏は白人社会に対する批判もまた、同じようにしていたことは記憶にとどめてもいいのではないでしょうか?
さて
と歴史書にありますが、
日本軍は、こんな酷い事をしてたの?
「ザ・レイプ・オブ・南京」は歴史書ではありませんし、その記述にも間違いや真偽不明のものが多数含まれていますけど
当時の日本軍が占領下の南京で酷いことをしていたのは歴史的事実です。
が回答になります。
さて、「悪質投稿者e」(別ID多数)と思われる「ID非公開」氏の質問内容について具体的に踏み込もうとしたのですけど、なんと当該質問はYahoo!知恵袋運営により削除されてしまいました(笑)。
念のためですけど、これは私の違反連絡によるものではありません。
当該質問に対して、私はこれから具体的な批判を行おうとしていたわけですから、そんなことをするわけもないでしょう。
けれども「悪質投稿者e」(別ID多数)が、この件を逆恨みして、私に対して知恵袋上でしつこく「違反連絡攻撃」を仕掛けてくる可能性は、彼の人間性から考えても可能性は非常に高いと思います。
そういう人間の「違反連絡」など、知恵袋の運営も真面目に取り上げてほしくないと思いますけど、それは言っても仕方ないことかもしれません。
さて、そんなわけで、あんまり書くべきこともないのですけど
実のところ、私自身は「ザ・レイプ・オブ・南京」の原著者であるアイリス・チャンという女性ジャーナリストに対しては、それほど悪いイメージは持っていません。
専門に歴史家としての教育を受けたわけではない彼女の著書には、確かに少なからぬ「間違った記述」が見受けられます。
控えめに言っても、例えば
内容的に問題が多いことが裁判などでも指摘されている東史郎氏の証言をそのまま採用していたり(「同時代社版」P65~66)
誤用写真の引用が多く、例えば「首斬り」写真の7枚、「性犯罪」の4枚について研究者である秦郁彦氏が1937年の南京周辺で撮影されたと推定されるものは一枚もないと断言できると指摘していたりとか(『現代史の争点』P38~45など、なお歴史学においては重要視されない写真を強調するあたりに「ジャーナリストらしさ」を感じます)
長勇大佐のことを「タイサ・イサモ」と誤記していたりとか、(『現代史の争点』P31、なおこれは同時代社版では修正されています)
「天皇裕仁の秘密警察の長をつとめた経歴を持つ中島今朝吾」とか…
(昭和天皇が秘密警察をお持ちだったというのは初耳です)
また元「質問」文にある、例えば
腰まで地中に埋めた中国人をドイツ・シェパードが噛みちぎるのを眺めたり
について、確かに「同時代社版」P107~108に該当する記述がありますが、それを裏付ける史料はありませんでした。
また
日本軍によって2万人から8万人の中国人女性が強姦され
については、確かに「同時代社版」P109で
南京で強姦された女性の正確な人数を確定することは不可能である。推定値は最小二万人から最大の八万人までの範囲に広がる。しかし、日本人が南京の女性たちに対して行ったことを、統計の計数表によって計算することはできない。
とありますが、ちゃんと彼女は南京で強姦された女性の正確な人数を確定することは不可能であると書いています。
私も、その数字自体には異議はありますけど
(私の推定数は数千くらいですが、その数字に意味があるとは思いません)
日本人が南京の女性たちに対して行ったことを、統計の計数表によって計算することはできない。
これ自体には同意します。
アイリス・チャン氏はどうやら「証言」について、史料的な裏付けや他の証言との整合性を検証するという作業を行っていないというのは間違いなさそうです。
ただし、これらは彼女が歴史家としての教育を受けていないことによる「ミス」であり、執筆姿勢そのものに関しては、日本軍の残虐行為を、むしろ客観的に書こうと彼女なりに努力したあとさえうかがえます。
(それが本当に客観的だったかどうかは別にして)
彼女はこう述べています。
(「同時代社版」P31より)
近年、日本が自らの行為の結果に正面から向き合うように求めるまじめな試みが、「日本叩き」とみなされてきている。私の議論は、日本が今世紀(20世紀-訳者)の最初の30年間の時期における世界で唯一の帝国主義勢力だったというものではないし、アジアにおいてすら、唯一の帝国主義勢力だったとするものではない。この点の確認は重要である。
そして、彼女は日本と朝鮮を分割しようとした当時の中国をも批判しています。
実際、「南京事件」の概要についてご存じの方がこの本を読んでも、実のところ、あまり違和感は覚えないのではないでしょうか?
(細かな、しかし多数の間違いに気づくことはあっても)
「南京事件」を扱ったアメリカ在住の華人女性が「正義感にかられて書いた小説」として読めば、それなりの価値はあるように思います。
なお、彼女はその後、2003年に『The Chinese in America』という作品を発表しています。
これは私は未読ですが、生前の彼女の批判者だった秦郁彦氏によると
商業的には成功しなかった。十九世紀半ばに渡来した中国系移民の第一波は大陸横断鉄道の難工事で奴隷的な重労働に従事し、多数の死者を出している。それを描いた同書は白人たちにとっては、目を背けたくなる悪夢の一つだったからだ。
(『歪められる日本現代史』P76)
と評価しています。
アイリス・チャン氏は白人社会に対する批判もまた、同じようにしていたことは記憶にとどめてもいいのではないでしょうか?
さて
と歴史書にありますが、
日本軍は、こんな酷い事をしてたの?
「ザ・レイプ・オブ・南京」は歴史書ではありませんし、その記述にも間違いや真偽不明のものが多数含まれていますけど
当時の日本軍が占領下の南京で酷いことをしていたのは歴史的事実です。
が回答になります。