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海老蔵らしさ発揮の「ABIKAI」公演

2013-08-18 16:08:17 | 観劇
×宮沢章夫×宮本亜門、ということなので、斬新さを期待しますが、
期待を裏切らない公演になったと思います。

団十郎という、
大きな後立てを失って、

さてどう立て直しをはかっていくのか、
しばらくは、見守るしかないかなー、と思っていたのです、
…2月のルテアトル銀座の高坏を見て…。

この間、歌舞伎座でもそう思っていました。

今回の自主公演を見て、
肩ひじ張らず、水を得た魚のように、のびのびと
(ことば悪いですが、あっけらかんと明るく)
楽しんで演じているのが、
コクーンという劇場の空間にマッチして
いい舞台になりました。

歌舞伎十八番の復活狂言「蛇柳(じゃやなぎ)」と
新作「疾風如狗怒濤之花咲翁物語(はやてのごときいぬ・どとうのはなさきおきなのものがたり)」
という真逆の演目ではありますが、
早変りも含めて意表をつくキャスティング、
予測できるようでできない話の展開、
軸はぶれない古典の所作、
それだからこそ、海老蔵本来の華が活かされたのですね。

第2回もこのコンビでやるそうですので、
コクーン歌舞伎の新しいページを開くことが期待されます。

そして一歩一歩修練を重ねた海老蔵を見たいものです。
とりあえず10月の保名、期待することにしましょう。

今回のコクーン歌舞伎
ひとつだけ不満があります。
浄瑠璃・三味線ともにマイク、嫌ですね、
太夫の声、生で十分とおりました、マイクでかえって音が割れてしまっていました。

これまでトランペット生演奏、クラシック曲、ラップとか、
あり、それらのマイクは許せますが、
鳴りものはいただけない。

それから、愛之助の友情出演、彼の人柄の良さがそのままおじいさんになっていました。
子役のミツバチ、成田屋の部屋子市川福太郎くん、可愛かったですね。
フィナーレの踊りで、ぼたんさんのお弟子さんでしょうか、女性の登場も好感もてました。


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