出家を思い立ち断行する女三の宮の、
これまでにない強い意思表示に戸惑うのは、
源氏だけではない、
読者にとっても唐突なのです。
とりつく物の怪、のせいにします。
そのため御息所の霊力、と学者は解釈します。 . . . 本文を読む
若菜上下では、
六条院世界の壮大さと華麗さ、
そしてまた、その秩序の内実が大きく変貌を遂げていく様相が、
二重奏のように同時進行していったのでした。
そして、このあと、柏木の巻が続きます。 . . . 本文を読む
円地文子の小説「女面」に「野々宮記」というくだりがあって、
六条御息所の一般のイメージを払拭し、源氏に書かれたその人にスポットを当てようとしています。円地さんがかなり思い入れをしている人物です。 . . . 本文を読む