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フェルメール展

2018-11-20 12:24:37 | 展覧会&音楽会
上野の森美術館でのフェルメール展、
完全予約制は初めて、朝一番でしたが、
やっぱりさらに早くから並ぶのですね。
入場制限もされて粛々と会場に…



同時代の同じような題材、フェルメールへのオマージュ的なものもあって、
結構楽しめる…
明るい通路を抜けると…
フェルメールの世界へ

初公開の「ワイングラス」「赤い帽子の娘」を含む8点ものフェルメール作品が迎えてくれる、
「ワイングラス」
ワイングラスを右手にもち左手は軽く添えて、品がよいのに、
ワインを勧める男性に応えるだろう、と想像させる…
リュートがさりげなく椅子に置かれ、それを暗示する…
ところで、この椅子、「赤い帽子の娘」のと同じ、こういう発見は楽しい。
こうした仕掛けは、リュートを調弦する女、手紙を書く女、真珠の首飾りの女、のなかにも。
黄色いガウン、
少女の初々しいしぐさを演出しています。


手紙を書く婦人と召使い、の大人の恋と意味ありげな召使のしたたかさ、使い分けていますね。
そして、
最後に「牛乳を注ぐ女」2度お目にかかっていますが、
それまでの女性たちと断絶があります、お嬢様や奥様たちと違う、召使いの働く姿、
労働するたくましい手、それらが崇高にみえる、
ここに美を見出すフェルメールという画家の、偉大さ、
ほんとうに、なんどみてもいい、至福のひとときでした。

2018年10月12日鑑賞

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