紫苑の部屋      

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和太鼓の不思議

2007-11-06 20:21:38 | 四季の折々
松羽物はもちろん、舞台の上手、御簾のうちと、
歌舞伎に鳴り物、お囃子はかかせないもの。
清元、浄瑠璃、長唄の名曲には、
唄とお三味線にも
拍手や大向こうもかかったりします。
太鼓や横笛、胡弓には、情景がありますので、
それはないのですねー。
でも、とても大事な鳴り物なんですね。

和太鼓の音の、面白い科学的分析、
新聞の記事がありました。

音響学というのがあるらしく、
太鼓の音色の分析、その振動の独特の波長、
これを調べた学者がいたらしい。
戦前、のこと。

和太鼓の側面の立派な彫り物、
これも膜の振動に微妙な変化をあたえている、
というから、すごいことです。
太鼓の音は、バチで打つほうの膜の裏側の膜から響くのだそうで、
その音の微妙さ複雑さは、
西洋音楽のような、音符であらわすことはできない、ということのようです。
西洋音楽の音の高低ではなく、
音の質、音色、というものを追究している、
和の音曲の極みというべきなのでしょう。
だから、和太鼓には魂を根源からゆさぶる力があるのですね。
(朝日新聞be11/4より)


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