子どもの頃、朝起きるとあっという間に夜になり、いつの間にか朝だった。
学校は行かなくちゃならない所で、
唯一の楽しみは、学期末最後の給食だけに出る揚げパン。
でも一度出ると、次に出るのは、ずっとずっと先のこと。
具合が悪くて学校を休んだ日は、気持ち悪くて、あちこち痛くて
こんな状態がいつまで続くのか不安で寂しかった。
自分がどう感じて何を考えているか、
他人にはどうやっても分からないんだと思うと
大人になってもそうなんだと、どうしょうもなく心細かった。
大人と呼ばれて久しい。
インスタントコーヒーをぬるいお湯で飲む。
溶けきれない粒が、苦くてヘンな味。
これを自堕落と思うか、面白いと思うか。
私は面白いな、見てると飽きない。
でも、人って、どこかで善いものに出会っている。
どんな日でも、チラッとどこかで出会っている。
それがあるから、頭痛持ちで泣き虫な子でも、ここまで来られた。
例えば、こんなもの。
きれいだけど、ちょっと不気味で、うっとり加減が可笑しいよ。
可笑しいとか、脱力って、実は運がいいのかも。
むふふ。