気付けば何の変化もないままこの半年近くを過ごしたが…
変わった事は意外とあった。
織音が家族に増えて、治療し乍ら触れて向き合うと何かが実は変わってきていて、助けられたのはやつがれだったのだと不意に思い至る。
そして、織音が運んで来た縁は確実に昨日、憂いた内容に繋がる…。
心は未だに不安定で仕事をしてる時はどうしても自分の中で仮面を付ける為に凄く疲弊する。
誰とも向き合ってない時にスイッチを少しだけ切る…
それでも負荷は掛かり疲弊する。
帰りを待っていてくれる稟音、綺音、空雪、ルカ、梓輝、織音が居るのは最近とても大きい。
不特定多数と向き合わずに済む今の環境も多少なりとも負担は掛かってないだろう。
でも、偶に勤務中に何と無く疲れ果ててしまう。自分自身に合わない明るさとパワーを発揮するからくる反動と反感は心を擦り減らす。
わかってる。
でも、活気の無い部署では無くて其れなりに笑みも溢れて冗談や世間話に花が咲いたりするそんな場だからこそ馴染まないとやってらんないし、馴染んだからこそ得れるものもあると知った。
どうすればそれがナチュラルになるか…
無理だろうと思いつつもそれを羨望して居る。
まだまだ自分を極めるには時間が掛かるし、分からない感情も多過ぎる様な気がして未だに迷うが…
それでも気付かないうちに少しだけ進んだ様に思える。
心の波は激しくても何とかなるうちはきっと大丈夫なのだろう…
大丈夫じゃ無くなる前に何とかしなければきっと同じ事を繰り返す。
繰り返さない様に今度は見失いたくないが…
もしかしたらそれは無理かも知れない。
そんな気がし乍らもちょっとだけ前を向いてみようと思える。
しかし、人間って面倒くさいな…。