2004年の終わりに滋賀県立美術館で開催された「オノヨーコ展」の「テレフォン・ピース」
というアートで、オノヨーコさんと電話で話しました。
ヨーコさんは、横浜トリエンナーレなど他の展覧会でも
「テレフォン・イン・メイズ」など「テレフォン・ピース」と同じ趣向のアートをずっと発表され続けています。
滋賀県立美術館では、展覧会の展示品の並びに昔のハリウッド映画に出てくるような壁掛け固定電話が設置されていて、突然呼び鈴が鳴りました。
私が遭遇した時は予備知識がなかったので意味が分からず、
美術館スタッフの説明誘導で受話器を取ってヨーコさんと話し始めました。
展覧会の開催期間中、1日数回不定期でヨーコさんから電話がかかってくるそうです。
展覧会に行ったちょうどその日はジョンレノンの命日でした。
「今日は何かイベントあるんですか?」とヨーコさんに尋ねたところ、「とくに何もない」と返事がかえってきました。
そこで一瞬間があって、つまり私の頭の上にクエスチョンマークが立った一瞬ですが、
おそらくヨーコさんはその間の意味を捉えていたでしょう。
そののち、ジョンレノンの命日にアーティストが集まってイベントが開催されたのです。
近年は、命日ではなく生誕日にイベントが開催されているようです。
次に「ヨーコさん、今どこですか? ニューヨーク?」と聞きました。するとヨーコさんは、
「えーと、おいま」と言いました。
このときも頭上に1本クエスチョンマークが立ちました。「おいま?」
一瞬間を置いて、「ああそうか!お居間、居間、リビングルームのことだな」と理解して、
ニューヨークのダコタハウスのソファに座って話しているヨーコさんの姿を思い描きました。
想像の世界でヨーコさんの隣には、ジョンレノンが今もいました。
ジョンレノンは今もヨーコさんの傍にいることが、わかったのです。
ものすごく不思議な時間でした。数えていたら本当に短い時間だったでしょう。
ですがその時の気づき「今=居間」が、一生かけて追及する哲学的命題となりました。
精神世界の探求に入ったきっかけはいろいろあります。
1993年にカルチャーセンターのヨガ教室に同僚の後輩についていって体験参加して、
そのまだ見学の日に個別に先生と話してヨガ合宿に誘われて、まだカルチャーセンターには入会もしていないのにそのクラスでは1人だけ先生と一緒にヨガ合宿に参加することになりました。(笑)
ヨガ合宿は熊野の那智の滝の傍にある青岸渡寺の宿坊で行われました。
夜のヨガレッスンの最後に行われるシャバアーサナ(亡骸のポーズ)で那智の滝の滝音を聞きながら幽体離脱しました。
天井の隅に貼りついたような位置からシャバアーサナをしている自分をじっと見ていました。
2001年にはゴスペルのクワイヤ―に参加したのですが、六甲アイランドにある商業施設で行われたクリスマスコンサートで、一生懸命ゴスペルを歌っていたらイエスから召命を受けました。
「あなたはメッセンジャーです。神(これは創造主、宇宙の根源のことです。)のために働きなさい」という声が聞こえてきたのです。
神のために働けと言われても、何をすればいいのかさっぱりわかりませんでした。
これらの体験の後の美術館での出来事ですが、20年前の「今=居間」とは「間(空間、何もない)」いう命題の答え合わせをしているのが、2024年の「今」このときです。
💓今日も、最後までお読みいただきありがとうございました💓