先月中旬、ワルシャワPhasma-Music から弦楽四重奏作品CD企画の追加募集があった。ある1曲が四重奏団から却下され10分の空きが出来たとの事で、未発表の拙作、2020年作曲の弦楽三重奏曲《双葉》を四重奏曲に改訂して提供する事にした。
この三重奏曲を改めて顧みると身軽な三重奏の音楽では無い。流れも悪く特に後半の構成が作為的で、お蔵入りに甘んじていた曲だった。
そこで後半を根本的に作り直した。タイトルが植物由来だからか、2010年の作"In Blossom"の後半で描いた音楽像に別の形でアプローチした。
冒頭主題はトイピアノの《グラスの水に映る影》やフルートとチューバの《並木道》と同様、一音が揺らぎつつ広がっていく。どちらも1分の断片的な曲だが、今回の曲で10分に膨らませた。
テーマは「伸展」、加うるに内的基盤として2020年以来の世界の激変が影響している様に思う。
…これまで僕の弦楽四重奏作品は一曲も演奏されたものが無かったのに、このCD企画によって一挙に3曲世に出る。この三部作中3曲目の《双葉》は新作の比重が大きく新鮮。
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