3月といえば日本では卒業式やら人事異動やらでお別れ会のシーズンですね。
お別れ会で思い出した話がありましたので。
ワーホリで滞在中に、その頃はもうホームステイも終わっていたんですが、ホストファミリーにお別れ会があるからとお招きにあずかりまして、誰のお別れ会かというと、お父さんのお友達で、そのお父さんと同じく再婚で歳の離れたフィリピン人を嫁とったオーストラリアのおじさん(白人です)が、どうやらどこかに行くらしいということで。
そのおじさんの名前をボブとしましょう。
ボブにはそのフィリピン人との間に小さな娘たちが2人いました。
私はホームステイをしていた時に何度か彼と彼の家族に会っていた関係で、ボブのお別れ会に声をかけられたというわけです。
最初は、正直なんのお別れ会なのかよくわかりませんでした。
どうやらボブだけが家族と離れどこか遠くに何年も行ってしまうということだけ。
そしてお別れ会に集まった一同は、しきりに、
“I believe you!”
“We believe you!”
と言っていました。
ボブの奥さんはもちろんのこと、ホストマザーまでボブの奥さんと話すうちにもらい泣きしはじめるし、ボブ本人も泣いていて、ホストファザーは怒っていました。
まぁお別れ会だから悲しむのは当たり前だけど、お父さんはなんで怒っているんだ???
まぁ親しいわけではなかったので適当にパーティのお手伝いをしながら他のお客と話していた私ですが、なんでお別れなのかわからずにパーティに参加してるのも、と思い、思い切ってお母さん(でも私と2つしか違わないんだな)に聞いてみました。
するとお母さんは私を手招きで別の部屋に呼び、ドアを閉めて、衝撃的な話をしはじめました。
愛する家族との別れ
それは父親が刑務所に行くことだったんですw(°O°)w
どういうことかというと、ボブは今まで3度結婚しております。(2度離婚していて今の奥さんは3人目)
1度目は20代の若い頃、白人のオーストラリア人と。
2度目は40代になって同年代のフィリピン人と。
3度目は50代になってからの結婚で、相手は私も知っている歳の差20位の今の奥さん。同じくフィリピン人。
コトの発端は今から(その話を聞いた時点から)遡ること10年あまり前。
2度目の結婚相手であるフィリピン人のMさんは中学生位になる連れ子がいたそうです。
連れ子の父親はフィリピンに住むフィリピン人の男性。
その後2年弱で関係は崩れ離婚したそうです。
オーストラリアの法律では婚姻関係が仮になかったとしても、1年以上1つ屋根の下で生活した場合、お互いの財産の半分を要求する権利が発生します。
ボブは当時持家だったのですが、女1人異国の地で子供を育てなければならないMさんの為に、当時の持ち家をそっくり譲り、お金もだいぶ渡したそうです。
それから十数年・・・。
突然警察がやってきて、ボブを捕らえました。
容疑は元娘の強姦罪。
訴えたのは2番目の妻であるフィリピン人のMさんとその娘。
3年ほど前、ボブが突然やってきて、嫌がる連れ子の娘を強姦したというもの。娘は、精神的ショックから精神疾患を患い口もきけないとのこと。
しかしボブさんには全く覚えがなく、離婚してから2人に会ったこともないと訴えました。
元妻と娘が虚偽の証言をしていると疑える根拠もありました。
家と多額のお金をもらっておきながらあっという間に使い果たしてしまったMさんは、半年ほど前から事業で成功しているボブに頻繁に電話してきて、お金をせびっていたそうです。
あまりにもしつこいので何度か電話で断ったそうですが、その電話がまたよくなかった(*_*)都合のいい部分だけカットして、強姦したあとの脅迫証拠として警察に出されてしまったのです。それに3年も前のアリバイなんて、普通証明できるわけありませんし。。
ボブのファミリーとうちのホストファミリーはとても仲が良かったので、元妻のMがコンタクトを取りはじめた辺りからの事情もよく知っていました。
友人仲間が証言にたったりもしましたが、結局裁判に負け、無情にも多額の慰謝料の支払いと、刑務所に3年の刑が下りました。
ボブは多額の慰謝料の為に今の家土地を処分したそうです(T_T)
まだ小学生にも満たない幼い娘2人(今の奥さんとの子供)は、父親が仕事の為に海外に行ってしまうと教えられていました(´Д`)
“innocence=無実”
この単語を私が覚えたのもこの時です。
ボブとは特別親しかったわけではなかったけれど、とても悲しく、世の中の不条理さに腹のたった“お別れ会”でした。
あれから5年。
ボブは家族の下に帰ってきて、今は家族4人幸せに暮らしていることを祈るばかりです(´`)
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人間が人間を裁くなんてどだい無理ってことだよ。
バタ子のブログずっと消さないでおきなさい
バタ子が物書きになった時の資料になるからね
日本と海外の判決方法ってやっぱり違うのかな。
日本は「疑わしきは罰せず」だけど、「無実を証明出来ないなら有罪」ってことかしら?!
そんな突然、事件に巻き込まれて服役までしなきゃならないなんて…
話の続きがあって、ワーホリから帰国して、1年半たった頃にオーストラリアに遊びに行ったのですが、その時聞いた話だとMさんは多額の慰謝料で優雅に暮らし、連れ子の本当の父親をフィリピンから呼び寄せて暮らしているそうです。
なんか策略的なものを感じるのは私だけでしょうか!?
そもそも3年も前の話を突然持ち出すこともどこかおかしいですよね。。
物書きには才能もないしならないというかなれないと思いますけど、ブログは当分続けますよ(^ω^)
この手の事件って、痴漢とかもそうだけど、被害者が訴えたら無実を証明するのって難しいからね。
しかも男としてはかなり不名誉な罪だし。
ボブの娘たちが大人になってから知ったら、と思うと更に凹。