
地方から大学に通うために東京に出てきた友人N子のアパートのお話です。
同期であり、クラスメイトでもあったN子は、当時大学の徒歩圏内の1DK位の部屋に住んでいました。
まぁ学生なのでお世辞にも綺麗とは言えない、昭和の匂いをプンプンとさせた築30年は超えるのではないかというようなアパート。
個人的なイメージというか、連想させる名前は“だるま荘”みたいな

通いだった私もN子邸には何度もお世話になりました

そんなアパートにN子が住み始めて何事もなく2年がたとうとし更新の時期が迫ってきたある日のこと。
ある日N子は、
引っ越して来た時に、アパートの古さとは逆に違和感を感じる位の真新しく張り替えたばかりに見えた壁紙が、2年近くがたち、つなぎ目のところで少し剥がれかかっていることに気がつきました

近寄ってみると、どうやら壁紙のノリ自体が劣化して剥がれきているようで、そこだけでなく壁紙の端という端はどこもささくれのように剥がれかかっていました。
とりあえずは仮留めでもしておこうと、テープをもって剥がれかかっている壁紙をよく見ると、壁紙が剥がれて丸出しになった壁に、赤黒い塗料で何か描かれているようでした。
剥がれた部分だけではよくわからないので、壁紙を更に剥がして見てみると、何やら映画やアニメなんかで見たことのある(?)ような魔方陣らしき絵と、何語だかわからない文字がびっしり



びっくりして部屋中の壁紙を剥がしてみると、壁という壁全てにまるで何かの儀式



ついでにトイレにも描かれていたそうです

直ぐに大家さんに電話して翌日大家さんに見てもらい話を聞くと、
この部屋の前の住人は占い師で、隣近所の話だと、毎夜毎夜よなよな何か儀式をしていたらしく、近所迷惑だからと頻繁に注意


つ-か、その儀式ってなんだよ

そんでもって“赤黒い”塗料ってホントに塗料なのか


まさか・・・血とか・・・



これだけでもビックリ(οдО;)なのに、私が1番ビックリしたのは、N子が更新してこの部屋に残り2年間も住み続けたことでした

壁は業者にクリーニングを大家さんが頼んだみたいですが、落ちなかったので、上から塗装したそうです。
何度かしか泊まったことのない私ですら気持ち悪いと思ったのに、住み続けるなんて強者というか、前の住人よりもN子の神経疑ってしまいました



N子はこれを理由に更新料と家賃を値下げしてもらい、ラッキーだったと言ってましたが、これってラッキーなことなんでしょうか

こういう子もいるんだなぁ~と感心してしまいました。そして自分が部屋を借りる時は前の住人の職業もチェックしておこう


その後、私はもちろん1度もN子邸に泊りに行くことはありませんでした



※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます