スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

『清風入梧竹』

2023-10-13 05:00:00 | 筆文字に親しむ


「清風入梧竹」(せいふうごちくにいる)禅語。
清らかな風が、あお桐や長い竹に吹いてそよいでいる。

「満堂佳気陽春」
 暖かな春の季節になり、部屋中に快い気が満ちている。

「風花雪月本間(門に月)」(ふうかせつげつもとしずか)
 四季の自然の趣は、まことにのどかなものだ。


これらは、「五体墨場必携」などを参考に書いてみた。

「玉」の筆軸

2023-10-12 05:00:01 | 筆文字に親しむ

▲長さは筆先まで60cm。観賞用の筆かと思うが・・・。


▲石か動物の骨か・・・。店主は「玉(ぎょく)」と言われていたが・・・。削るとやはり「石」のようだが・・。

この筆は、前回の「筆」紹介のところで漏らしていたものです。
20年ほど前、奈良市の古美術店で買ったもので、「この筆軸に使われている『玉(ぎょく)』は珍しくて・・・こんな筆はもう出てこないよ。」
という店主の言葉に、「惜如金」の墨と共に、買ったものです。

美術工芸品を直接、海外に買い付けに行かれていたために、品物に間違いはないと思うが・・・。

その時、店主は「玉(ぎょく)」と何度も言われていたので調べると・・・・・。

「軟玉とは硬玉(ヒスイ輝石)に対する言葉で、硬度が石英に並ぶ硬玉よりわずかに低いものであることからこう呼ばれている。
ネフライトとも呼ばれている。半透明乳白色ないし深緑色。鉄やマンガンによって黄、茶、橙、青、紫色を呈したものもある。
中国では軟玉しか採れず、古くは玉(ぎょく)と呼ばれ、古代より中国では価値ある宝石として多く使われていた。」とある。

「古くより中国、朝鮮、日本などで装飾として珍重されてきた玉(ぎょく)の一種が軟玉(ネフライト)である。」とも。

つまり、店主が言われていた「玉(ぎょく)」とは、軟玉のことで、確かに筆軸に使われているのは珍しい。
時々、収蔵の引き出しから取り出して眺めております。








篆刻(てんこく)入門

2023-10-11 05:01:00 | 筆文字に親しむ
私の拙い書の名前と雅号(?)の下部に押している落款印を自分で彫りたくて道具を揃えたのですが・・・。

練習でいくつかチャレンジしてみたものの、まったくダメ。難しい。

挙句の果ては、外部の印鑑屋さんにお願いする始末。
氏名印、冠帽印(印首印とも)なども・・・トホホ!!

遊印も、ネットオークションで気に入ったものを見つけてゲットしたり・・・。


朱肉の色にも濃くて渋い色(古色)、華やかな色など、いろいろあって・・・ついつい欲しくなつて、
オークションで揃えることに・・・。

まあ、時間もたっぷりあり、印材もあるし・・・そのうち彫ることに再チャレンジすることにします。





篆刻(てんこく)とは・・・
落款などに用いる印章を彫ること。印に刻す文字に主として篆書が使われるため篆刻と呼ばれる。ろう石,木などの印材に,印刀(鉄筆)と呼ばれる刃物で文字を彫る。中国では特に秦・漢代に印章が発展を遂げ,その後一時衰えたが,明・清代に考証学や金石学が盛んになるにつれて篆刻が興隆,多くの篆刻家(印人)が輩出し,篆刻は詩,書,画と並び文人の芸の一つとされた。印材としては,秦・漢代には金や銅が,また宋・元代からは角,木,石が使用され始め,明代以降はおもに石材が用いられた。
<ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「篆刻」の意味より>

落款(らっかん)とは・・・
落成款識(らくせいかんし)の略語。
書画を作成した際に製作時や記名 識語(揮毫の場所、状況、動機など)、詩文などを書き付けたもの、またその行為を言う。
その文を款記といい、その時捺す印章を落款印と言う。
慣習上、署名として押捺された印影、または署名に代えて押捺した印影をさすことも多い。
署名用の印そのものを落款と称することもある。<Wikipediaより>

冠帽印(印首印とも)とは・・・
気に入った言葉や縁起のいい詞章を彫り込んだ印で、書の右上に押すことで朱色のワンポイントが全体を引き締める効果があるといわれています。

遊印とは・・・
自分の名や号を彫った印でなく,自分の好む詩句・成語などを彫った印。


 

『道元禅師の詩』

2023-10-10 05:00:00 | 筆文字に親しむ


『道元禅師の詩』
 
「八類者々奈 奈川本登々支数 安幾八月 布由々幾左衣亭 須寸之加利ケ梨」

 春は花   夏ほととぎす  秋は月  冬雪冴えて   涼しかりけり

 春は花が美しく、夏はホトトギスが耳を楽しませ、秋は月が心を打ち、
 冬は雪が冴え冴えと凍って、すべてすがすがしいことであるよ。

 私は、この句を口にすると、日本の四季を存分に楽しもうという気になります。
 でも、今年のように猛暑日が続くと・・・辛いですね。