鍼灸学校を卒業したての頃、或いはまだ学生だったか?知り合いの知り合いに 『鍼灸をしてくれないか』・・・と頼まれ 臨床経験とバイトを兼ねて その方の
家を訪ねると 患者は 寝たきりのおばあさんであった。 頼んできたのは多分、その息子さん、と言ってもオッサンだったが。
手足の指が内側に曲がって物を持つことも出来ないような状態で かなり以前から寝たきりのようであった。年の頃は 80歳過ぎ?
品のあるおばあさんであった記憶がある。 多分?体が不自由だったことを人に知られなくない、見せたくなかったからだろうか? 医者から
匙を投げられてから 何の治療も受けていなかったのだろう・・・ボクなんかの鍼灸新米のホヤホヤに頼むなんて?いま考えるとおかしい?と思う。
とにかく、ボクはどうしていいか 解らず とにかく お灸をすることにした。 お灸は間違ってしても 良くなることはなくても 悪くなることはないからだ。
お腹に何ヶ所か、そして背部に 何ヶ所か、 モグサを米粒大に左の親指と人差し指で揉んで 唾を付けて 選んだ灸点に付着させ 線香で着火させる。
おばあさんは灸は初めてらしいので あまり熱くならないように モグサが燃えきる前に指で消し止める方法で 施灸をした。
後日、息子のオッサンから 電話があって おばあさんが灸が気に入ったので また来て欲しい・・・との事。
それで 週一回で 4回ぐらい行っただろうか?(今、記憶が定かではない)
その4回目だったか? お灸が『気持ちイイ~』と 腹を施灸し、 背中に灸をしている時であったか? おばあさんは 息を引き取ってしまったのだ。
息子はビックリして おばあさんの痩せた胸を押しては 人工呼吸を何分か 試みたが 効果なく、孫娘が号泣した。
ボクは不思議に驚かなかった。おばあさんにとって長かった寝たきり生活にやっと終止符を打つことが出来たのだなぁ~・・と思ったから。
ボクは灸が効いたのだと思った。ただ、心の中でうろ覚えの般若心経を唱えていた。
新米の鍼灸師には 強烈な臨床経験となってしまったが。
家を訪ねると 患者は 寝たきりのおばあさんであった。 頼んできたのは多分、その息子さん、と言ってもオッサンだったが。
手足の指が内側に曲がって物を持つことも出来ないような状態で かなり以前から寝たきりのようであった。年の頃は 80歳過ぎ?
品のあるおばあさんであった記憶がある。 多分?体が不自由だったことを人に知られなくない、見せたくなかったからだろうか? 医者から
匙を投げられてから 何の治療も受けていなかったのだろう・・・ボクなんかの鍼灸新米のホヤホヤに頼むなんて?いま考えるとおかしい?と思う。
とにかく、ボクはどうしていいか 解らず とにかく お灸をすることにした。 お灸は間違ってしても 良くなることはなくても 悪くなることはないからだ。
お腹に何ヶ所か、そして背部に 何ヶ所か、 モグサを米粒大に左の親指と人差し指で揉んで 唾を付けて 選んだ灸点に付着させ 線香で着火させる。
おばあさんは灸は初めてらしいので あまり熱くならないように モグサが燃えきる前に指で消し止める方法で 施灸をした。
後日、息子のオッサンから 電話があって おばあさんが灸が気に入ったので また来て欲しい・・・との事。
それで 週一回で 4回ぐらい行っただろうか?(今、記憶が定かではない)
その4回目だったか? お灸が『気持ちイイ~』と 腹を施灸し、 背中に灸をしている時であったか? おばあさんは 息を引き取ってしまったのだ。
息子はビックリして おばあさんの痩せた胸を押しては 人工呼吸を何分か 試みたが 効果なく、孫娘が号泣した。
ボクは不思議に驚かなかった。おばあさんにとって長かった寝たきり生活にやっと終止符を打つことが出来たのだなぁ~・・と思ったから。
ボクは灸が効いたのだと思った。ただ、心の中でうろ覚えの般若心経を唱えていた。
新米の鍼灸師には 強烈な臨床経験となってしまったが。
