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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

ご存じでしたか?(95) / 世界三大大火 『明暦の大火』

2009-03-02 16:11:10 | ご存じでしたか?シリーズ

 俗に言われる世界三大大火とは、西暦64年7月19日にローマ帝国で起こった『ローマ大火』、1666年9月1日にイギリスで起こった『ロンドン大火』、そして1657年(明暦3年)の今日(旧暦では1月18日)、江戸の大半を焼失するに至った『明暦の大火』の三つの大火を指します。

 この明暦の火災による被害は延焼面積・死者共に江戸時代最大で、火災としては東京大空襲、関東大震災などの戦禍・震災を除けば、日本史上最大のものと言われています。その被害は惨憺たるもので、外堀以内のほぼ全域の天守閣を含む江戸城や多数の大名屋敷、市街地の大半を焼失しました。死者は諸説ありますが3万から10万人と記録されており、江戸城天守はこれ以後、再建されませんでした。
火元は一箇所ではなく、本郷・小石川・麹町の3箇所から連続的に発生したもので、ひとつめの火災が終息しようとしているところへ次の火災が発生し、結果的に江戸の6割、家康開府以来から続く古い密集した市街地においてはそのすべてが焼き尽くされました。原因は、放火説が有力視されています。
 また、この明暦の大火以降、大規模な都市整備が行われ、相次いで架橋が行われたり、川の沿岸まで市街地が拡大したりしたそうです。また、小路の幅を広めたり、土蔵造や瓦葺屋根を建築に取り入れたりと防災・耐火対策も行われました。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より抜粋】

 現在の東京23区が、6割も焼失したと考えれば尋常ではない事態であったことが窺えます。

 現代でも、大規模な火災が発生したり、火災による死者数が増えたりすると法整備が行われ、消防用設備等の設置義務基準が厳しくなることがあります。法人でも家庭でも、いつ起こるか分からない、起こらないかもしれない火災に対して費用をかけることに、気が進まない方も多いかもしれません。しかし、当然ながら防災対策は「起こってからでは遅い」のであり、取り返しのつかない被害を招く恐れが多分にあります。
 世界規模の火災を過去に経験した日本人として、歴史から学び、「できること」をまず行うことが、私たちの努めと言えるかもしれませんね。

事務局 農澤


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