ことわざ通り「天高く”我“肥ゆる秋」となった。
一度そのまま通り過ぎて、コースを往復走り終わってから、戻って写真を取った。
ここにサケを捨てたのは人では無いだろう。
今日は土曜日、ジョギングの日。
体重が先週より2キロも増えてしまったので、体が重いかなと懸念しながら走り出したが、想像より軽快に走ることができてホッとした。
最近日本各地でクマやシカ、イノシシ、サルなど、野生動物が住宅街に出没したり、人に危害を加えるなどのニュースが絶えない。
毎回、豊平川の河川敷へ下りる階段から周囲を見下ろし、辺り一帯をズズーイと見回して、野生動物、特にクマが居ないか確認するのが習慣になった。安全を確認してから、階段を駆け下りる。
早朝に雨が降り、豊平川の河川敷のコースは所々に水たまりがあった。雨上がりに走るのは結構好きだが、こんな日はランナーが明らかに少ない。
土曜日は大体同じ様な時間帯で走っているが、ジョギングを始めてからこの5年間、雨のために走れなかった土曜日は一日か二日くらいしか無い。雨が降っていても、午前八時前後には晴れる。やっぱり私、晴れ女?
今日はコース上に珍しいものが落ちていた。
何と、頭部のない大きな魚!
一度そのまま通り過ぎて、コースを往復走り終わってから、戻って写真を取った。
走っている間に、カラスに食べられてさっきより小さくなっていたが、残った体の模様から、サケだと思われた。全長は恐らく4〜50センチはあったに違いない。
ここにサケを捨てたのは人では無いだろう。
そもそも、豊平川でサケを釣ることは年間を通じて禁止されているし、釣ったサケをこんな所に捨てていく人もいないだろう。
豊平川に泳ぐサケが何故ここに?誰が食べたのか。
真っ先に頭に浮かんだのは、ヒグマだ。
クマは冬眠に入る前に脂肪を効率良く摂るために、脂肪の多い脳が収まった頭部と卵だけ食べるといわれ、身の方は残すらしいのだ。
このサケは、腹部は食べられていないので、卵がないオスだったのではないだろうか。
でも、クマなら川で捕まえたサケはその場で食べるだろうから、ここまで運んでくることは先ず無いのではないか。
だとすると、サケの残骸をここまで運んで来たのは、きっとキツネかタヌキなのではないか。せっかく運んで来たものの、十分に食べる間もなく、数羽のカラスに奪われたのでは無いか。
獲物を前にして、野生動物たちの攻防が繰り広げられたに違いない。その場に立ち会えなかったのが残念だ。
私がサケの残骸の撮影を終え、立ち去るのを待って、用心深くカラスがサケに近づいてきた。
振り返ってみたら、残ったサケの身を2羽でついばみ始めていた。
朝から随分贅沢なカラスたちの朝食風景だこと。目の前の豊平川に泳いでいる豊富なサケを、人間様でも捕れないというのに…。
今日は寒かった。汗もほとんどかかなかった。空腹を抱えながら、自宅へ向かった。