こんばんは 【秀策】も今年で28周年目を迎えました
今回は過去のお話です。
――――――――――
秀策で碁を打ち終えた後、たまたま新聞棚の所に興味深い記事があった
私はその過去の記事が載った新聞を手に取り
28年前の時分の、秀策開店当初の新聞の記事に目が留まった。
それでは、、、その当時の記事を抜粋し載せたいと思います。
――――――――――――
【1983年】(注:当時と今では多少違いがあります ご了承ください)
【碁キチ、朝までパチッ、パチッ!】
【なんと歌舞伎町にオールナイト「碁会所」】
パチッ、パチッ、ジャラジャラ・・・・・。
静かな室内に石音が響く。時計は午前三時前を回ったというのに、
盤面を食い入るように見つめる目は、真剣そのもの。
「新宿に徹夜で打てる碁会所ができた」という噂を聞き、
さっそくたずねたのがここ「秀策」 西武新宿駅まん前の小さなビルの6階にある
小じんまりした碁席だ。
「新宿駅周辺には、十軒ほど碁会所がありますが、ほとんどが午後十一時ぐらいで閉まってしまうんです。何局か打って調子がでてきたところで閉店だなんて、頭にきますからね。
そんな人が心おきなく打てるように朝まで開いているんです」 と席亭の桑原青人さん。
なにしろ正午に開店し、閉店は翌朝の六時。
その上、年中無休というのだから、コンビニエンスストアも真っ青。
席料は午後11時までが五百円で、それ以降は千円。
午後十一時から深夜まで引き続き打つ人は五百円追加すればいい。
千円で碁を存分に楽しみ、始発電車が出るまでの時間がつぶせるのだから、
碁愛好家には嬉しい話。
【天下の趙名人らも顔を見せる】
碁は礼儀のゲーム、酒を飲みながら打つなんて論外という碁会所が多い中、
ここはその点でも例外的な店。
「プロはともかく、アマチュアは楽しみながら打たなくちゃ」という方針のもと、
日本酒、ウイスキー、ビール(いずれも三百円)のサービスもしてくれるから、
碁を打ち足りない人だけでなく、酒を飲み足りない人も安心。
ただし泥酔しての入店はお断りとのこと。その他、
ラーメン(250円)、カレーライス(500円)、ハンバーグ定食(750円)など、
食事のメニューも充実している。ちなみに、一番人気があるのはおしるこ。
頭を使ったあとは、体が甘いものを要求するのだろう。
席亭の桑原さん自身は小学校二年生の時から碁を始め、
現在はアマ七、八段。
最近、惜しくも棋聖位を趙名人本因坊に譲り渡した藤沢秀行九段とは
二十年来の付き合いで、
今まで三子で500局も打ってもらい、近頃は五分の成績というから実力は折り紙つき。
藤沢九段はここ「秀策」の総師範であり顧問でもある。
棋聖戦では三連勝と快調にとばしたものの、その後、悪夢の四連敗を喫し、
ショックで吐血、入院してしまったけれど碁に対する情熱はいささかも衰えない。
【打つからには研究して】その当時の秀行先生のコメントです
「漠然と碁を打っているんじゃ進歩はありません。研究するからには徹底しなければ。
いい加減に済ませたら、だらしないぞ!って若手をしかります。それで桑原君にも、
アマの人だってトコトン研究する場所が必要なんじゃないかって、
オールナイトの碁席の必要性を説いていたんです。開店してからはや一年五ヶ月、
私も時折顔を出しますが、盛況ぶりを見て私の読みが正しかった事を実感していますよ」
(藤沢秀行九段)
人気の高い藤沢九段が顔を出す店だから、自然に若手棋士も集まる。
「趙治勲新棋聖や上村邦夫七段、藤沢先生の息子さんの一就二段をはじめ、今まで
50人ぐらいのプロ棋士の方が遊びに来ています。根っから碁好きの人たちですからね
新宿で飲んでいたら打ちたくなったので、なんていいながら、
お客さんと気軽に打っていくこともあります」(桑原さん)
となれば、アマも強豪が集まるのは当然。一橋大学囲碁部の主将だった武田俊郎さん、
新潟県棋聖の横山弘さん、変わったところではマージャンプロの荒正義さんらの
強者が常連で都内でもトップクラスの碁会所とは、知る人ぞ知る。
碁は打たないが、藤沢九段の友人である阿佐田哲也氏もフラリと顔を見せる。
親切で人当たりのいい席亭・桑原さんの人柄のせいか、女性客が多いのもここの特徴。
定員五十名の小さな碁席だから、金、土曜の夜は超満員。平日でも平均三十人ほどが
朝まで打ち続けるという。
「新宿だからこういう店が成り立つんでしょうね。もう一、二軒、こんな終夜営業の
碁席があってもいいんじゃないでしょうか」(桑原さん)
終
今回は過去のお話です。
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秀策で碁を打ち終えた後、たまたま新聞棚の所に興味深い記事があった
私はその過去の記事が載った新聞を手に取り
28年前の時分の、秀策開店当初の新聞の記事に目が留まった。
それでは、、、その当時の記事を抜粋し載せたいと思います。
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【1983年】(注:当時と今では多少違いがあります ご了承ください)
【碁キチ、朝までパチッ、パチッ!】
【なんと歌舞伎町にオールナイト「碁会所」】
パチッ、パチッ、ジャラジャラ・・・・・。
静かな室内に石音が響く。時計は午前三時前を回ったというのに、
盤面を食い入るように見つめる目は、真剣そのもの。
「新宿に徹夜で打てる碁会所ができた」という噂を聞き、
さっそくたずねたのがここ「秀策」 西武新宿駅まん前の小さなビルの6階にある
小じんまりした碁席だ。
「新宿駅周辺には、十軒ほど碁会所がありますが、ほとんどが午後十一時ぐらいで閉まってしまうんです。何局か打って調子がでてきたところで閉店だなんて、頭にきますからね。
そんな人が心おきなく打てるように朝まで開いているんです」 と席亭の桑原青人さん。
なにしろ正午に開店し、閉店は翌朝の六時。
その上、年中無休というのだから、コンビニエンスストアも真っ青。
席料は午後11時までが五百円で、それ以降は千円。
午後十一時から深夜まで引き続き打つ人は五百円追加すればいい。
千円で碁を存分に楽しみ、始発電車が出るまでの時間がつぶせるのだから、
碁愛好家には嬉しい話。
【天下の趙名人らも顔を見せる】
碁は礼儀のゲーム、酒を飲みながら打つなんて論外という碁会所が多い中、
ここはその点でも例外的な店。
「プロはともかく、アマチュアは楽しみながら打たなくちゃ」という方針のもと、
日本酒、ウイスキー、ビール(いずれも三百円)のサービスもしてくれるから、
碁を打ち足りない人だけでなく、酒を飲み足りない人も安心。
ただし泥酔しての入店はお断りとのこと。その他、
ラーメン(250円)、カレーライス(500円)、ハンバーグ定食(750円)など、
食事のメニューも充実している。ちなみに、一番人気があるのはおしるこ。
頭を使ったあとは、体が甘いものを要求するのだろう。
席亭の桑原さん自身は小学校二年生の時から碁を始め、
現在はアマ七、八段。
最近、惜しくも棋聖位を趙名人本因坊に譲り渡した藤沢秀行九段とは
二十年来の付き合いで、
今まで三子で500局も打ってもらい、近頃は五分の成績というから実力は折り紙つき。
藤沢九段はここ「秀策」の総師範であり顧問でもある。
棋聖戦では三連勝と快調にとばしたものの、その後、悪夢の四連敗を喫し、
ショックで吐血、入院してしまったけれど碁に対する情熱はいささかも衰えない。
【打つからには研究して】その当時の秀行先生のコメントです
「漠然と碁を打っているんじゃ進歩はありません。研究するからには徹底しなければ。
いい加減に済ませたら、だらしないぞ!って若手をしかります。それで桑原君にも、
アマの人だってトコトン研究する場所が必要なんじゃないかって、
オールナイトの碁席の必要性を説いていたんです。開店してからはや一年五ヶ月、
私も時折顔を出しますが、盛況ぶりを見て私の読みが正しかった事を実感していますよ」
(藤沢秀行九段)
人気の高い藤沢九段が顔を出す店だから、自然に若手棋士も集まる。
「趙治勲新棋聖や上村邦夫七段、藤沢先生の息子さんの一就二段をはじめ、今まで
50人ぐらいのプロ棋士の方が遊びに来ています。根っから碁好きの人たちですからね
新宿で飲んでいたら打ちたくなったので、なんていいながら、
お客さんと気軽に打っていくこともあります」(桑原さん)
となれば、アマも強豪が集まるのは当然。一橋大学囲碁部の主将だった武田俊郎さん、
新潟県棋聖の横山弘さん、変わったところではマージャンプロの荒正義さんらの
強者が常連で都内でもトップクラスの碁会所とは、知る人ぞ知る。
碁は打たないが、藤沢九段の友人である阿佐田哲也氏もフラリと顔を見せる。
親切で人当たりのいい席亭・桑原さんの人柄のせいか、女性客が多いのもここの特徴。
定員五十名の小さな碁席だから、金、土曜の夜は超満員。平日でも平均三十人ほどが
朝まで打ち続けるという。
「新宿だからこういう店が成り立つんでしょうね。もう一、二軒、こんな終夜営業の
碁席があってもいいんじゃないでしょうか」(桑原さん)
終