治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

発達障害者支援と社会正義

2012-01-25 12:20:01 | 日記
発達障害者が他人に関する虚偽の情報をネット上で展開し、方々に郵送している。
そのときに「自分こそ本物の発達障害者である」という証拠に医師からもらった診断書を同封している。

その医師がこの行為を知っていたこと。
そして何も手を下さなかったこと。
そればかりか見るに見かねて介入しようとしたほかの支援者を止めたと知った私は、医師に尋ねた。

「こういうやりたい放題を許す。それが『ありのままを大切に』なんですか?」

「これが治療ですか?」

私はまじめにきいていたのだ。
もしそうだとしたら、発達障害者支援っていうのは社会正義と両立しないんだな、と思って。

私もたった一度の人生の、大事な時間を仕事にあてている。
お金もエネルギーも投資している。

その対象が「社会正義と両立しない」ものだったら私はやりたくない。

そう思ったのだ。

私の仕事は支援ではない。言論だ。
もし発達障害支援が社会正義と対立するものならば
むしろ「発達障害者支援はやめろ」と主張するほうに回る。それが私の社会的な役割である。

もちろん医師からは「治療上の方針については答えられない」という決まりきった答えしか返ってこなかったけれども
それでも私には収穫だった。

その事実をここに書いて、支援者の実態を知らせることができるからだ。
支援は選ばないといけない。
支援者の思うとおりの世の中にはならない、と読者に知らせることができるからだ。

それ以来私は、支援者の話を聞いたり文献に触れたりするたびに

「この支援者は社会正義と支援の両立を意識しているだろうか?」と考えながら情報に接している。

社会正義に反する支援など、実現するはずがないからだ。

いただいたコメントに触発されて
ふだん考えてきたことを書きました。

皆さんも「社会正義」という視点から支援者を再評価してみるといいかも。

本物は、存在する。

ありがたいことですね。