治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

改善を目指そうという報道

2012-01-26 08:32:12 | 日記
さて、二つ前のエントリ「療育マネー」にトニママさんからいただいたコメントの最後のフレーズ、これです。

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浅見さんが指摘されているように、保険や予算が絡んでいるので親は診断名にこだわるより子供の症状を改善する方法をゲットすることが先決だとニュースで言ってました。私もそう思います。

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DSMの改変に伴う自閉症の範囲が狭まりそうなことに対する方法として、こういう風にニュースで言っているとのこと。

う~ん、日本だったらここで「支援団体」の情報統制が入るんじゃないかしら。

「生まれつきの障害だ! 治ることはないんだ!」って抗議するんじゃないかしら。

「治ると喧伝することで、苦しむ人がいる!」と。

治らないと喧伝することで、機会逃す人もいるんだけど。
立場が偏ってるんだよね。別にいいけど。
受け止めるほうが「あれはああいう立場の人たちの主張なんだ」って脳内変換すればいいだけ。

私が「汎支援業界的な団体は今のところないよね」って思っている理由はそれ。

アメリカの支援団体は、ファンド作って治療研究に資金提供したりしているけど
日本ではそれやってるの国だけでしょ。
せっかくの税金使った成果もなかなか発表されないんじゃないかしら。この風潮の中では。

IEPだって、それによってメインストリームにどんどん戻していくこと面もあることはあまり知られていない。
でも日本でもそういう人は増えてますよね、実は。
特別支援教育の導入によって
知的障害がないのに一生障害者として生きていく道を選ぶ親子もいれば
支援級から普通級に戻る子もいる。
不思議とそういうケースは話題にならない。

ていうわけで
アメリカは」「改善を目指そう」という報道がされるだけで風通しいいなあと私は思いました。
こういう報道すらされないことによって不利益をこうむるのは
やればよくなる人たちと、そして一般社会ですね。
そういう人の利益まで考えないのが圧力団体。

でもさ、本当に予算がほしかったら

「治らない! でも支援を、予算を」っていうより

「よくなりますから予算を」というほうが通りやすいと思うんだけど

日本でそういう動きにならないのは、遅れているのかそういう文化なのかわかりません。

まあ堂々とアメリカと同様貿易赤字を達成したんだし

そろそろ実利を訴える時期がきたんじゃないかしらね。

保護者のほうが動き早いよね。

これから家庭でできる療育に動く人と、そうじゃない人がはっきり分かれてくるでしょうね。