笑いとばしたら、心も晴れるさ。

人生、山あり谷あり、壁に耳あり障子にメアリー、
結構毛だらけ猫灰だらけ、おしりの回りは…わりと綺麗っ!!

「息子」の旅立ち

2013-02-05 05:59:10 | 日記
昨日愛猫は小さな骨になってしまいました。
土曜に亡くなって家に連れて帰り、
亡骸に何度も顔をうずめて、
何度もキスをして、
冷たくなっても固くなっても、
ただ寝ているだけのような気がして、
荼毘にふされる朝、
いつもと違う匂いを愛猫の体から感じ、
この子は本当に逝ってしまったのだと、
嫌でも納得するしかありませんでした。

容態急変の連絡を受けたのは、
ホテルの仕事が終わって、
次の仕事の前にお見舞いに行こうと、
電車に乗った直後の事でした。
病院に駆けつけると、
舌にクリップをはめられ、
喉の奥深くいっぱいに器具を詰め込まれ、
目をカッと見開いた人工呼吸器姿の「息子」
大きなあくびをした直後に呼吸が止まってしまったらしい。

先生は事故の状態なら蘇生もあるが、
内臓疾患で呼吸が止まってしまった場合、
たとえ蘇生してもすぐ同じ状態になるだろうと言う。
人工呼吸器を外すか否か選択は飼い主に託される。
だがその姿を見たら答えはひとつだった。
家に連れて帰ります。
もうゆっくり眠らせてあげたいです。

呼吸器が外され、何度か苦し気に大きく口を開け、
体が痙攣を起こしました。
魂が体から抜けるのに苦痛が伴うのなら、
せめて怖がる事のないようにと、
心臓が完全に止まる数分間ずっと頬をなでました。
見えてはいないでしょうが、
ゆっくりとひらいていく瞳孔が、
ずっと私を見つめているように感じました。
これが13年共にした「息子」とのお別れでした。

1月24日の夜、様子がおかしくなりました。
朝まで餌も食べていたし、
普通どおりに甘えてもいた。
しかし急に餌も食べず、
うずくまって動かなくなってしまった。

25日の朝、仕事を休んで病院に連れて行く。
3日後に検診予定であったが、
それまで待つのは危険だと思った。
そしてそこで言われた事は信じられない事だった。

重度の糖尿病ケトアシドーシスです。
腎臓、肝臓もかなりダメージを受けていて黄疸が酷い。
持って3日と考えて下さい。

猫は本当に我慢強い動物で、
ギリギリまで辛そうな姿を見せないので、
おかしいと思った時には手遅れという事は多々あるそうです。
愛猫を入院させてその足で神社に向かい神様に祈った。
1年でも2年でも、10年でもいい。
彼が望むだけ私の寿命を与えて下さい。

その日から私は断食を始めました。
願掛けとかダイエットとか言っていたけれど、
自分は断食で神様に寿命をお預けする気持ちだった。
そして神様はその願いを叶えてくてた。
持って3日と言われた「息子」は、
一時先生も驚くほどの回復を見せた。
そして9日間頑張った。
それは余命3日を差し引くと、
私の断食日数とまったく同じ6日間だ。
彼が望んだのは6日だったのだろうか。
あんなに深夜早朝お構いなしに自分の我儘を通す「息子」が、
なんだって最後の最後はそんなに遠慮深いのか、
もっともっと要求して欲しかったよ。
コメント
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