映画:役作り徹底して 「世界にひとつのプレイブック」で主演、ブラッドリー・クーパー
毎日新聞 2013年03月18日 東京夕刊
映画「世界にひとつのプレイブック」が全国公開中だ。主演のパットを演じたブラッドリー・クーパーが来日。「パットは躁鬱(そううつ)病と診断されるが、(撮影前)同じ病気の人と過ごした時間が役作りに有意義だった」と語った。
パットは妻の浮気相手を殴り、妻も仕事も失う。妻の理想の男になろうとするが接近禁止命令は出たまま。そんな時に、夫を事故で亡くし突飛な行動をするティファニー(ジェニファー・ローレンス)に出会う。
名門俳優養成所アクターズ・スタジオ出身だけに、アプローチの仕方も徹底している。
「何かを伝えようとか、見せようとして演技するのは役者の陥りやすいワナ。こうした危険性をはらんでいる役だが、障害とかクレージーさ、コメディーの部分を特に出そうとは思わなかった。ただパットの命が吹き込まれたと感じた後、そのまま現場にいられたのはスリリングな体験だった」
本作では製作総指揮も務めた。「2000回ぐらい見たけど毎回楽しめる。例えばアルフレッド・ヒチコック監督の『サイコ』も、昨日撮ったかのように感じる。同じようなタイムレスな資質があると思う」と自信たっぷりに話した。【鈴木隆】
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