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“卯(う)の花の、匂う垣根に時鳥(ほととぎす)、早も来鳴きて忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬ”
の歌がありますが、初夏の花に「卯の花」があります。丁度春から夏に向かう時期に咲きます。野山にはよく自生してさわやかな白の花を付け群生する様はすがすがしさを感じます。前回桜の花で紹介した高槻市玉川の里は卯の花で有名、今は桜の木が多いですが、芭蕉が句を詠んだ時期は柳と卯の花があったと思われます。卯の花は空木(うつぎ)と言われ、茎が中空になっていることからこの名がありますが、空木の仲間は多くあります。