大切なことは自分が自分であること、どの瞬間もただ自分のままであり続けることです。
自分のままでいてください。
そこには、おしつけがましさのない、義務感のない柔らかな愛があります。
愛は、善人であっても悪人であっても関係ありません。
誰のために善人であろうとしていますか?
誰にとっての悪人ですか?
神は、あなたを大切にしなさいと言います。
そこであなたは快適さを求め始めます。
しかし、快適でありたいという願望は、不快の種そのものとなります。
今あなたが快適に生活を送れているとして、そこに何か不快を妨げる出来事が起きたらどう思うでしょう。
自分が自分以外の何かになろうとすればするほど苦しみの種が成長していきます。
「それじゃ人間はいつまでたっても幸せにはなれないということじゃないか」
それがこの三次元世界です。
そして、それこそがこの三次元世界の存在理由です。
無限の快適さから、そうでない環境を体験するために、この三次元世界は作られました。
不快さは、無の世界では決して感じることのできない、大きな魂の高揚感を体感させる要因となります。
黒が白を際立たせ、悪が善を引き立てます。
あなたは意識の進化を求めて今存在しています。
人はこれまで意識の進化を求め続けて転生を繰り返してきました。
意識の進化とは、神に環るということです。
元々神であるものが、神以外の何物にもなることなどできません。
あなたは今現在もその本質は神であり、今後のどの時点においても神以外の何かになることなどできません。
今ここが、この瞬間がすでに完全です。
今はその不自由さを感じてみたくて、そこにそうしているだけです。
「そんなことを言われても信じられない」
これは信じるか信じないかの問題ではなく、この考えを受け入れるか受け入れないかの選択の問題です。
そのため、人は長年修行を続けてきました。
悟りとは修行の果てに手にするものではなく、元々あなたの足元にあったことに気づくときがやってきました。
あなたの表面意識がどう考えるにせよ、トータルなあなたにとって、今その状態がベストポジションなのです。
自分を大切にしなさいというのは、今どんな環境にいたとしても、今のその瞬間が最高であることを知りなさい、ということです。
「自分のことを大切にしているのに、どうもいまいちうまくいかない…」
それはきっと自分を大切に思うあまり、自分の意識を小さく閉じ込めてしまっているのかもしれません。
自分に不快を及ぼす環境を避けてばかりいると、どんどん自分の住む世界が狭くなって、そのうち自分の部屋から出られなくなってしまいます。
あなたの外界に見える世界はあなたの意識が映し出す幻影です。
苦手な人と、そうでない人を分けることは、すなわち、自分の意識を半分に分けているということです。
こうして、人は自分の意識をどんどん細分化し、ちっぽけな存在へとなっていきます。
嫌いなもの、不快なものを受け入れるたびに、あなたの意識は広がります。
不快を感じるのには理由があります。
それはあなたの意識の中に、なにか許せない価値観があるからです。
その価値観、認識が一つ消えるたびに、他を分ける思いが消え、あなたの意識は広がっていきます。
もし許せない出来事がおきたら、どうぞそのままエゴにしゃべらせてあげてください。
エゴのつぶやきはどんどんエスカレートしていきますが、エゴはとても飽きっぽいです。
やがて波が引くようにエゴの声は小さくなり、おとなしくなって休みます。
その瞬間、「あれ?俺はどうしてこんなにイライラしていたんだ?」と感じます。
ただそうであるだけです。
ただそのままを感じてください。
それがあなたの存在理由です。
そこ以外のどこかへ行こうとしないでください。
自分以外の自分になろうとしないでください。
あるがままのあなたでいてください。
自分が自分であること。
それが究極の悟りです。