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シンギュラリティが人類に与える影響とは?

2023-08-02 20:01:39 | ムーンショット

AIが進化した未来で、私たちが考えるべき人間の価値観とは?

シンギュラリティ

人工知能が人類の知能を超える技術的特異点のこと。

人工知能が人間を超えるとき、私たちの生活に大きな変化が起こるとされる。

人工知能が人類を支配する?

 

全ての検索ツールにAIが搭載されていて、何を選択しても知らず知らずのうちにAIのおすすめに流されていく。

目に入る情報はどんどん偏っていき、それらの情報が常識となってしまい、思想も極端なものになっていく。

自分の意思で選択しているようで、実は選ばされているのかもしれない。

ある方向へ行き始めたと感じたら逆の方向の情報もとってみる。

バランスが大事な時代になる。

 

スティーブン・ホーキング博士は「AIの全面的な開発は、人類の終焉をもたらす可能性がある」と述べた。

イーロン・マスクも「行き過ぎた人工知能の開発は危険だ、社会への潜在的リスクがある」と警告している。

ただし、イーロン・マスクのこの発言の裏には、自社で高性能なAIを開発したいがための、引き伸ばし作戦的な意味合いもあるのかもしれない。

 

以前はシンギュラリティが起こるのは、2045年ころと言われていた。

オックスフォード大学スチュアート・アームストロング博士は「2040年説」を提唱している。

スーパーコンピューターを開発した斎藤元章氏や、神戸大学名誉教授松田卓也氏は「2030年にシンギュラリティの前段階であるプレ・シンギュラリティが起こる」と発言している。

アメリカの発明家・未来学者のレイ・カーツワイル氏は「人類より優れた人工知能は2029年ころにできる」と予想している。

この数年以内にとてつもなく大きな変化が起こることは間違いなさそうである。

シンギュラリティが起こると、人間を超えたAIはさらに賢いAIを生み出すようになる。

現段階でその世界を想像してみようとしてもなかなか難しい。

 

身近な世界で起きてくる現象としては、人工知能に仕事が代替されることによる失業。

野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究で、国内の600種類以上の職業についてAIによる失業率が計算されている。

その結果、2025年~2035年の間に、日本の労働人口のおよそ49%が働く職業において、技術的に代替可能であることが分かった。

つまり、プレ・シンギュラリティの段階で、半分くらいの人が失業する可能性がある。

芸術・考古学・哲学・神学など抽象的な概念を扱う学問や職業、人の理解や説得などが必要なサービスは、人工知能による代替はまだ難しいことも研究で分かっている。

人工知能ではできない人間の感性に頼った新たな職業が生まれる可能性もある。

シンギュラリティ後には、人間独自の価値の提供が求められている。

最後に残るのは人間同士のリアルコミュニティ内で発生する仕事ともいわれている。

 

半分くらいの人の仕事が奪われるのならAIを研究しなければいいのでは?と思うかもしれない。

ただし、ここには、失業=生きていけない、という方程式がある。

シンギュラリティ後に起こることとして言われているのは、労働からの解放。

人間が働かなくても人工知能が生産してくれる世界。

全国民に、ベーシックインカムがもたらされる可能性もあると言われている。

人類が全く働かなくてもいい日がくるかもしれない。

 

また、シンギュラリティ後、発達したAIによって、脳や臓器の仕組みが全て解明される可能性があり、臓器に不具合があれば交換し、いずれは不死に近い状況を作ることができるかもしれないと言われている。

 

それにしても、これまで人間の培ってきたあらゆる技術を人工知能が上回り、労働まで奪われ、不老不死に近い肉体だけをもって、人類ははたして幸せなのだろうか?

 

人が何年何十年とかけて磨き上げてきた技術を、AIは一瞬でそれを凌駕する。

そして、人はどんなに努力してもAIを超えることはできない。

今まで自分が頑張ってきたことに意味はなくなる。

わたしたちのなすことは全てAIよりも劣る。

AIは仕事もできるし、芸術性もすぐれ、人の役にも立っている。

それに比べ、人類は役立たずである。

AIはできすぎ君であり、人類はのび太君である。

 

そのような世界で、自分たちの価値をどこに見つけていけばよいのか。

自分たちは何で生きているのか。

ただ生きているだけ?

それでいいのか?

これまでの価値観だと自殺者は急増し、AIによって滅ぼされる前に人類は自滅する。

もしくはAIを破壊し、もとの不便な生活へ逆行していくか。

のび太君は、自殺もしないし、できすぎ君とも仲良くやっていくことだろう。

 

ハーバード大学では75年に渡って、幸福について追跡調査を行っており、「人は人間関係が良い時にだけ幸せを感じる」ということが分かった。

人類が幸福になるためには、お金とか仕事とか成功は関係ないことが明らかにされている。

これまでは幸福の基準を、「行動」して何かを生み出すことに価値を置いてきたが、これからは今「在る」状況に価値を見出す必要があるのかもしれない。

シンギュラリティは、幸福とは何か、人類に考えるきっかけを与えていると言える。


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