よろず戯言

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検便

2020-04-07 19:26:53 | 日記・エッセイ・コラム

※本記事、“検便”には、汚い内容が多数含まれています。

 このような内容が苦手な方や、食事中の方はお読みならないようお願いします。

 食事しながらブログ見るひとも居ないだろうが・・・。

  

 

10年ちょっと前に一度だけやったことがある。

その時も食品製造会社に勤めていて、年一回の実施だった。

小学校,中学校時代、薄っぺらいセロファンを肛門に貼り付けてやる、ぎょう虫検査はやったことはあれど、

これはやったことはなく、大人になって初めてやった。

自らの大便を採取して検査に出す、検便だ。

 

「この説明書はトイレに流すことはできません」て、そんなことも解らないヤツ居るのかね?

 

10年ちょっと前に一度やったことはあれど、もうすっかり忘れている。

うちのトイレは昔ながらの汲み取り式便所、いわゆる“ボットン便所”だ。

水を流すまで、大便がその場に残る水洗トイレとは異なり、

排泄した瞬間に奈落の底へと落ちていってしまう。

そうすると採取は不可能になるので、トイレでは排泄せず、おまる等を使わなければならない。

 

とはいえ、小さな子なんて居ない家におまるなんて存在するわけがない。

自分が子どもの頃、子だくさん家庭だったので、

おまるは日常的にあったものだが、妹弟たちもすっかり大人になり、

さらにはその子ども達、甥姪もおまるなんて使わない歳になった。

というか、おまるなんて使ってなかったな・・・?

洋式便器にセットする幼児向けの器具があるようで、

最近はおまるなんて使わないのかもしれない。

 

おまるの今昔話は置いといて・・・検便用の大便の採取だよ。

おまるが無いとなれば、何か紙皿やプラスチックのトレーなんかに排泄し、

そこから採取するしかない。

だが、そのためだけに紙皿やトレーを用意するのもなんだか・・・。

使用後の便の付着したそれらの処分も困る。

 

・・・。

手でキャッチするか。

いや、もちろん素手ではキャッチできない。

トイレットペーパーを手のひらに敷き、そこへ排泄する。

なかなか難易度が高いが、これが最も手っ取り早い。

10年前も確かこうしたはず。

 

いよいよ採取。

排泄物を手のひらに落とすようにやるのではなく、

排泄されたものを、落下する前に掴む作戦でいくことにした。

量の多い冒頭からやると無駄に多く掴むので、二番目のを狙おうと思ったが、

二番目・三番目というのは、なんとなく水分が多く含まれていて固さが違うように感じる。

最初のメインの塊とは内容物が多少異なり、

排泄物のサンプルとして適さないのではないかと考えた。

それに快便で、大きいの一発で終わってしまうこともある。

いわゆる一本グソだ。

そうなると採取し損ねてしまうので、やはり冒頭のモノを掴んで採取することに。

 

排泄物キャッチ用のシートが用意されていたが、ボットン便所では使用できず。

 

目の前の手洗い場に検便の容器をスタンバイ。

事前にフタを開けておく。

マニキュアや接着剤のフタに塗布用の刷毛がセットされているように、

検便のフタに採取用のピンが仕込まれている。

間違っても自分の手に付着しないよう、トイレットペーパーをしっかりと手にセット。

その腕をおしりの下にまわす。

もちろん、おしりはそっち側だけ浮かせてある。

 

ぶりぶり・・・。

そんな音がするわけじゃないが、排泄にはこの擬音が使われる。

誰が考えたか知らないが、この擬音を最初に充てたひと天才かもしれない。

しっとり柔らかなそれを掴む。

ほかほかだ。

あまり長いこと触っていたくはない。

 

 

検便のマニュアル

 

掴んだそれを目の前で開き、急いで採取する。

例外なく臭い。

臭いを我慢しながら速やかに採取する。

柔らかな感触なのに、表面は何かでコートされているかのように意外と固い。

採取用のピンがうまく刺さってくれない。

指しても、ピンに充分にそれが付着してくれない。

説明書にはピンを排泄物に刺し、スライドさせてこすりつけるよう書かれてある。

採取に手こずっていると、あり得ない事態に!

 

あっ・・・!

手にしたティッシュから、排泄物がころり。

トイレの床にボトンと落っこちる。

ああーーー!!!

急いでティッシュで拾う。

3秒以内に拾えばトイレの床はセーフなはず・・・!

そんなワケの解らない理屈が頭のなかを巡る。

しかし、トイレの床はまったく汚れておらず。

落とした排泄物も、接地した表面がへこんで形が変わってはいたが、

そのコートされているというか、皮というか外殻はまったく損傷しておらず。

 

40年以上生きて来て、己の排泄物というものをまじまじと見たことがなく、

ましてやその構造なども知らなかったのだが、

こうしてみると、なんだか不思議なものだ。

 

検便の容器のふたをしっかりと閉めて提出用の袋に入れる。

採取日や氏名も忘れずにしっかりと書く。

これを、翌日ある健康診断の際に提出しなければならない。

ふぅ・・・無事に採取が終わった。

いや、無事ではなかったな、もちろんトイレの床は掃除した。

排泄物がべっとり・・・なんてことにはならなかったので、大がかりな清掃にならずに済んだ。

 

 



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