※本記事、"セミの羽化"には、グロテスクな画像(セミではなく・・・)が含まれています。
これらが苦手な方は、読まれる際、ご注意ください。
先日の夜、仏間に居たお母んが自分を呼ぶ。
「庭のキンモクセイ見てみ!」
窓から庭に植わってあるキンモクセイを見る。
暗がりのなか、一点だけ白い場所があった。
葉っぱにしがみついた、羽化中のセミだった!
「そっちにもおるんばい!」
お母んが、キンモクセイの隣のサザンカの木を指さす。
うぉっ!こっちにも!
うちの庭で二匹のセミが同時に羽化していた!
田舎に住んでいるとはいえ、セミの羽化なんて、そうそう遭遇できる光景ではない。
さっそくデジカメ片手に、庭に飛び出した。
セミの羽化を見たのは、自分の記憶では小学生の頃、
お母んの実家、長崎の山奥にあるジイちゃん家で見たっきり。
あのときは捕まえて、部屋のなかで観察しようとしたが、
残念ながら、羽化途中でセミは死んでしまった。
途中で移動させたのが間違いだった。
セミに限らず、昆虫の羽化や脱皮はとてもデリケートな瞬間。
無防備な状態で天敵に狙われてしまうことも多いし、
途中で体力が尽きてしまうこともある。
なるべく刺激を与えずに、少し離れた場所で静かに見守るのが一番だと知った。
近くで観察すると、クマゼミだと判った。
自分が子どもの頃は、クマゼミはそんなに居なくって、
その大きさも相まって、捕まえたら自慢できるセミだったのだが、
近年は聞こえてくるのも見かけるのも、ほとんどクマゼミ。
逆に子どもの頃わんさか居た、アブラゼミやニイニイゼミはほとんど見かけない。
30年の間に、セミの勢力図が変わってしまったか?
落ちそうで怖い。
この日、昼間は雨が降っていて、この時もかすかに霧雨のような雨が降っていた。
雨に濡れた木の枝、水滴のついた葉っぱ。
そこに、しっかりと捕まったセミの抜け殻。
その抜け殻に、必死に捕まっている、ほんのり色が出てきた白いクマゼミの成虫。
体が固くなり、完全に色が付いたら羽化完了。
数年もの間、地中で過ごしたセミの最後の数週間が始まる。
二匹とも雄だった。
翌朝、抜け殻だけは確認できたが、真っ白の成虫の姿は確認できなかった。
地面に死体も転がっていなかったので、
どうやら無事に羽化を済ませ、飛び立って行ったようだ。
うまく相手を見つけて、子孫を残して欲しいものだ。
右の方、ピンボケだった・・・。
うだる暑さのなか、響き渡るセミの声が暑さに拍車をかける。
とくにクマゼミの鳴き声のうっとうしさったらない。
でも、羽化の光景を見てしまうと、それも許せてしまうから不思議。
逆に考えよう。
セミの声が聞こえるから、スイカもかき氷も美味さが倍増するんだと。
水ようかんも。
セミの抜け殻近くをよく見ると・・・。
コウガイビルがぁぁぁぁ!!
まさか、羽化中のセミを食べにきたわけじゃあないよね!?
コメントありがとうございます。
二匹同時は自分も驚きました。
神秘的な光景で、ずっと眺めていたかったです。
蚊がたかってくるので、写真だけ撮ったら退散しましたけどね。
羽化の最中、外部からのストレスでも
弱って死んでしまうこともあるらしく、
本当はフラッシュ撮影も、よくないそうです。
知らずにフラッシュ使ってしまったのですが、
二匹とも無事に羽化できたようで安心しました。
羽根が透き通っていて、キレイですね(o^^o)
私も同じ失敗したことがあります。
羽化の途中で死んでしまい、
かわいそうなことをしてしまいました。
やっぱり、そっと見守るのが一番ですよね^_^