今年1月の終わりのこと。
フォローさせていただいている方の記事を読んで、古い記憶がよみがえる。
休日にアンティークショップでレコードあさりをしたという内容だった。
そのなかで、アンティークショップ内の様子が書かれていて、
その一文に目が留まった。
>おばあちゃんの家にあったようなレトロで懐かしい雑貨や家具に始まり、
>広末涼子の等身大パネルまで、様々な物があるカオス空間。
広末涼子とな?!
しかしそのブログには、肝心の広末涼子の等身大パネルの写真が掲載されていない!
きっとヒロスエがCM出演した企業の販促用の等身大パネルに違いない。
気になってしまった自分は、すぐにコメントした。
>ドコモのかな?
>クレアラシルのかな?
>スターフォックス64だったりして!
少ししてコメントに返信が。
>HONDAのだってさ
ホンダ!
そうか、ライブディオだな!
ヒロスエは当時、ホンダの原付、ライブディオのイメージキャラクターをやっていた。
CMもやっていたし、なにより原付購入でもらえた、ヒロスエの肉声入り目覚まし時計だ!
・・・・・
若いひとはあまり知らないだろう。
デビュー直後の広末涼子のことを。
中学生のときに、クレアラシルのCMで鮮烈デビュー。
なんの前触れもなく、突如としてCMに登場した、
ボーイッシュで透明感のある快活な少女に日本中が注目した。
所持しているヒロスエのCD。
この他にビデオCDと、電子ムックもある。
意外にも写真集は持っていない。
それから、あっという間にスターダムをのし上がる。
CMのあの子は誰?・・・と瞬く間に噂になり、
少年誌や青年誌を中心に、表紙やグラビアページを席巻し、
明治製菓やNTTドコモなど、次々に出演するCMはその都度 話題になり、
ドラマで俳優でビューするや、映画主演も決まり、
竹内まりやプロデュースで鳴り物入りでのCDデビューも果たし、
世代を問わず、多くの男性の人気を得て、国民的な若手女優に。
広末涼子 クレアラシルCM
他の出演者がかすんで見える。
それまで人気を誇っていた、ボーイッシュ女優の内田有紀が一気にかすむ。
同時期に人気のあった、遠藤久美子や奥菜恵,松本恵,榎本加奈子らも太刀打ちできない。
同世代の女性からも人気が出てきて、ファッション誌にも登場し始める。
それまであまり見られなかった、インナーを意図的に露出させる、
いわゆる“見せキャミ”ファッションを広めたのは、ヒロスエではなかったろうか?
最初にそれを大々的にやったのは、Every Little Thngの持田香織だと思うが、
それをテレビで「すごいかわいい!」と大絶賛して広めたのが、広末涼子だったと思う。
所有しているヒロスエのテレカ。
当時テレホンカードは、懸賞でも人気なコレクションアイテムだった。
デビューシングルのMVで大胆にヘソ出し。
ヘソ出しルックも、当時は まだそんな街中で見られるファッションではなかった。
だが、ボーイッシュな雰囲気と透き通るような透明感、
そして何よりも快活なイメージで、まったくエロさを感じさせない。
エロい方面は、細川ふみえや雛形あきこが担っていたか。
広末涼子 MITSUYAサイダー CM
いちばん印象に残っているヒロスエのCM。
ヘソだしホットパンツに、脇,ふともも!
でも健康的で全然エロくないという不思議。
とにかくデビュー当時のヒロスエは、
ヘソ出しだろうが、見せキャミだろうが、ホットパンツだろうが、競泳水着だろうが、
本当にエロさを感じさせず、シンプルに奇麗でかわいくて惹き付けられた。
当時十代後半だった自分も、例外なくヒロスエにハマってゆく。
遠藤久美子派だったけれど、次第にウエイトがヒロスエに傾いてゆく。
テレビで観る機会は圧倒的にヒロスエ。
週刊誌やアイドル雑誌でも、完全にヒロスエに。
遠藤久美子はとびきりかわいかったけれど、演技も歌もダンスもからっきし。
バラエティ番組でも、うまくしゃべれないし立ち回れない。
次第にCMでしか見なくなってしまう。
CM スターフォックス64 広末涼子とボキャブラ芸人
「しびれるぅ~!!」が当時の流行語(自分のなかで)になった。
当時大人気だったボキャブラ芸人たちとの共演。
総勢何名だったっけ?
100人くらいいたんじゃなかろうか。
スターフォックス64は、未だにあれを越える3Dシューティングは
出ていないと断言できるくらい、完成されたゲームだった。
今じゃデフォルト機能だけど、コントローラーが振動するってのも斬新過ぎた。
対してヒロスエ。
ビッグネームがプロデュースしたこともあり、CDは軒並みヒット。
ドラマや映画の演技も喝采を浴びる。
バラエティに出れば、ちょい不思議キャラで視聴者を楽しませてくれる。
自分も’90年代中~後半に、ヒロスエにハマった。
CDを買い、出演ドラマをビデオ録画し、
中身 読まないくせにヒロスエが表紙を飾った雑誌を購入し、
携帯電話はヒロスエCM出演のものをチョイスし、ブロマイドまで買いあさった。
広末涼子 - ドコモポケベル初CM[1996]
このなんとも言えない透明感に釘付けになった。
懐かしいCM【広末涼子】NTTドコモ iモード まとめ
どれだか よく覚えていないけれど、最初に所有した携帯電話は、
ヒロスエがCMで手にしていたやつだったはず。
後にヒロスエが主演した映画、“バブルへGO!! タイムマシンはドラム式”
劇中でヒロスエが所有していた携帯電話もまた購入した。
そんな折、原付を買うことになった。
当時、自分は仕事で広島の離島に住んでいた。
異動により、隣の島へと移ることになった。
後輩ら友人は旧島に居て交流は続ける。
ふたつの島を往来するのに自転車だとつらいと思い、原付購入を決める。
メーカー・車種に選択肢はなかった。
ヒロスエがCMやってる、ホンダのライブディオ一択だった。
さっそく本土へと渡り、あらかじめ調べておいたバイク屋さんへ―。
呉市内のさびれた小さなバイク店。
そこへ、いきなり行って、いきなり原付を購入。
納車はフェリーで届けてもらう。
だが、原付は届くも、おまけのヒロスエ目覚まし時計がついて来なかった。
直近の休みで、またバイク店へと向かい、目覚まし時計をもらいに行った。
店主曰く、買ったバイクは旧式で、目覚まし時計配布の対象外だと言いやがる。
そんなの最初から言えや!
こちとらヒロスエの目覚まし時計 目当てで原付買ったんだぞ!
わざわざ離島から、それだけのために再び店を訪れた自分。
ただならぬものを感じたのか、店主は しぶしぶと目覚まし時計をよこしてくれた。
念願のヒロスエめざましを手に入れた!
翌朝から、ヒロスエの肉声で起こされる。
「涼子のお願い・・・。」
「ねえ起きて。」
「起きてっ!」
「おっきろーーーー!!」
3年間お世話になった。
色あせた時計の盤面。
薄くなったヒロスエの顔。
内蔵チップだかスピーカーだかが壊れて、
ヒロスエの肉声がザラザラとした雑音になってしまっていた。
離島生活から おさらばするとき、引越の際の断捨離でお別れした。
さらにその数年後、ライブディオも、広島から福岡へ引っ越す際に処分した。
あれから20数年。
冒頭のブログ記事で、あの目覚まし時計のことを思い出す。
懐かしいな・・・お世話になったなあ。
あの時計、まだ手に入れられたりできるのかな?
なにげなくヤフオクで検索してみる。
・・・。
あった!
しかも、新品が手頃な価格で出品されている!
すぐに入札する。
20数年前に人気絶大だったとはいえ、既婚者で子持ち。
失礼だけど旬もとっくに過ぎている。
他に入札はなく、めでたく落札することができた。
ほどなくして届いた、ヒロスエめざまし。
実に25年ぶりの再会。
さっそく電池を入れて、時計の時間を合わせ、
めざましの針を重ねてスイッチを入れる。
「涼子のお願い・・・。」
!
「ねえ起きて。」
「起きてっ!」
「おっきろーーーー!!」
思ったよりこもって聞こえる。
当時はもっと鮮明に聞こえてたように思うけれど、
当時の音声チップだとこんなもんだったのだろう。
これでまた毎朝をハッピーに迎えられる。
25年ぶりの再会!
なつかしい!
人気絶頂の頃のヒロスエだ。
RHはヒロスエのイニシャル。
同時発売されたファースト写真集「R」と「H」は大ベストセラーに。
目覚まし音はヒロスエの肉声だけじゃなく、
ふつうのベルもあって、どちらか選択できる。
自分はその存在を知らなかったが、ホンダの目覚まし時計、
もう一種類あり、こちらは“ヒロスエからくり時計”となっている。
二個セットで出品されていたので、このからくり時計も同時に入手できた。
からくり時計といっても、置時計のテーブルが回転し、
その上にセットした、スクーターにまたがるヒロスエのイラストが描かれた、
マスコットがくるくる回るだけというもの。
だが、こっちもヒロスエの肉声入り。
スクーターがくるくる回りながら、ヒロスエの声に起こされる。
「おっはよー!」
「朝だよ~!」
「今日も一日がんばりましょう!」
いいね。
典型的な夜型人間で、朝は超苦手なんだけど、
二種類のヒロスエの声で起こされる幸せ。
5分刻みの時間差でセットして、毎朝、ふた通りの声で起こされるのだ。
もう一個ゲットした、ヒロスエからくり時計。
ふつうのミニチュアっぽい置時計。
ヨーロッパっぽい街並みのミニチュア風イラスト。
スクーターで古い町並みのヨーロッパ・・・・ローマの休日かね?
このころには、涼子の“R”をあしらった、ヒロスエのロゴマークができていた。
テーブルにはヒロスエの写真とサイン。
スクーターに乗ったヒロスエのイラストのマスコット。
これをテーブルにセットすると、グルグル回る。
広末の写真もグルグル回転してシュール。
単三3本も要るのがネックか。
当時は今ほど省エネじゃなかった。
ゲームボーイも単三4本要ったっけ。
オマケに大量のポストカードも付けてくれた。
販促用かな?
25年ぶりにゲットしたヒロスエめざまし。
なつかしのお宝を手に入れて、数ヶ月経ったとき、
広末涼子に超級スキャンダル。
連日ワイドショーやネットニュースを騒がせている、
例のイタリアンシェフとのダブル不倫騒動。
最初は まったく興味がなかったけれど、
だんだんと深刻なんだと判ってきた。
ヒロスエはもはや芸能界復帰できそうもない。
夫の悲痛な記者会見にも胸打たれた。
自分の場合は、妻に理解がなくて、間違いなく自分に落ち度があったけれど、
妻に一方的に愛想尽かされた過去がある。
なので彼の気持ちが痛いほど解る。
今まで いかつい見た目とフザけた名前だけで判断しててごめんよ。
ごちゃごちゃ言っても仕方がない。
いちファンとして、ヒロスエは何があっても あのときのヒロスエのまま。
某ワイドショー番組で、アンガールズの田中がいいことを言っていた。
>周りの男も密会するなと言いたい。
>広末さんにゴチャゴチャするなって。
>キャンドル・ジュンに任せたんだから。
そのとおりだ。
あのとき わしらにとってのスーパースターだった。
橋本環奈だの広瀬すずだの有村架純だの新垣結衣だの、いくら人気女優が現れようが、
当時のヒロスエの人気と活躍に比べれば、足元にも及ばない。
いくら彼女から誘ったとしても、
彼女がシングルでない以上は、他の野郎はいらんことすな!
わしらはキャンドル・ジュンに託したんだから。
なのにあのシェフときたら、自身も妻帯者で子どもも居ながら・・・。
わしは、あのジャガイモまりも顔のシェフを絶対に許さない。
当初、広末涼子の思い出の目覚まし時計をゲットしたって記事を書く予定だった。
ところが、なかなか記事にしないでいたら、大変なことになってしまった。
不本意ながら、こんな記事になってしまった・・・。
広末涼子 ホンダライブDIO CM
ジュディマリの“くじら12号”もなつかしい、自分の青春時代。
何があっても自分のなかじゃ、ヒロスエはこのときのまま。
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