ビーフの風味とわさびのツンとした辛さが絶妙な、ロングセラーのスナック菓子。
そのわさビーフ、昨今の様々な商品のバリエーション展開にじわじわと乗ってきた。
同業他社のライバル製品は、もう数年も前からバリエーション展開を繰り広げて、
熾烈な売上争い(小売の棚確保争い)を繰り広げている。
だが、そこは小さな企業。
新商品開発で大・中企業に真っ向から対抗はできないし、
看板商品のわさビーフの盤石な人気と売り上げで充分に思う。
とはいえ、その人気商品をバリエーション展開してブームの波に乗らない手はない。
それまで わさビーフのバリエーションといえば、わさびの辛さの強弱くらいだった。
梅はなんにでも合うな。
ここにきて、わさビーフにもバリエーションが出始めた。
まずはマヨネーズ味や梅味といった、ありきたりだが無難なもので攻めてきた。
素のわさビーフがじゅうぶん美味しいので、
プラスされたフレーバーは正直いって邪魔なのだが、たまにはこういったバリエーションもいい。
これは他社の定番商品のバリエーションでも同じことがいえるが。
沖縄の塩わさビーフ。
ちょい塩辛いくらいかな?
本家と味比べして食べるべきだった。
だが、この夏、山芳製菓はトンでもない暴挙に出た。
店頭で見たとき、この商品を手にとってしばらく固まった。
"わさび抜き!?わさビーフ"。
"わさび抜き"という表現のとおり、サビ抜き。
わさびの味がウリのわさビーフから、わさびのフレーバーを排したという、
これまでにない本末転倒なバリエーション商品だ!
これは・・・!食ってみなきゃならんだろう!!
すぐにそれを購入して食べてみた。
こんなん見つけたら買ってしまうわ。
・・・・・。
うん、ただのコンソメ・・じゃないけれど、ビーフ味のポテトチップスやね。
パッケージ表面にも、"ビーフ&ビーフ"と表記されてら。
なんとなくマイルドで、妙に甘い風味だ。
ビーフの味がしっかりと効いているので、
わさび味がなくなったことで、不味くなったり味気なくなるわけではないが、
実に陳腐な、よくある感じのスナック菓子の味のひとつになってしまった。
ツイッターとかやんないからよく解らんが、
ファンからの冗談混じりの要望に応えて生まれた商品みたいだ。
パッケージの裏面などを見ると、冗談から生まれた企画商品だとか。
なるほど・・・こういうお遊びもまた楽しい。
この商品の発売を"暴挙”と表現したけれど、
ファンを大切にしている、自社ブランドを大事にしているのがよく伝わってくる。
弱小企業が経営難に陥り、ロングセラーだった有名商品が、
大企業に買収されたり、資本提携という名の吸収で、
そのままそこの商品に変わってしまうことも珍しくない昨今。
わさビーフ、他の大企業にブランドごと吸収されたりせず、
この先もヤマヨシブランドとして続いていって欲しいものだ。
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