古文は後回しってひと多いですね。でも古文の配点は10点。歴史的仮名づかい、主語を補(おぎな)う、会話や引用部分の把握(はあく)と素直な出題です。絞ったポイントだけで点が取りやすい古文を解こうよ!
古文は苦手。読みにくいからね。でも日本語なんですよ。ことばにカタチは残ります。類推(るいすい)ができるんです。読みにくいのは区切りが分かってないから。慣れれば読めるよ!
※先に注釈(ちゅうしゃく・単語の説明)や問いから読んでなんの話かつかんでから、古文本文へ戻って読めばラクだよ
1,五七調に慣れる
2,現代語訳を読んで、よく扱われる内容に慣れる
高校入試なら中学生に分かる内容です。わたしたちに理解ができない内容なんて出ません。笑い話、感心した話、感動した話、勇気の出る話…話は短く登場人物も多くて三人とその他大勢ぐらい。主語や会話だって区切りさえつかめれば分かります。日本語だもん
[入試問題]
5、次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
人に饗応(きょうおう)せられたる物をうましと思ひ、それを家にてこしらへ食する時は、外にて食したる時よりはあじはひうまからず。いかにとなれば、家にては思ひまうけて食ふがゆゑなり。食は、はからずして食する物にうまみはあり。されば粗食たりとも、うまきは思ひよらざる所にあり。また、その時と所と、わが腹中に応じて、口にかなひたるよりうまき物はあるべからず。塩を添へたる湯漬けも、空腹には山海の珍味よりもうまし。絵の道もしかなり。初めに画(か)きたるごとくと望めども、写し出(い)でなば格別、筆勢墨色すべて、前によることなく、ふたたびならひすることありがたし。
(うんびょう雑志による。一部省略等がある。)
饗応=食事などを用意して人をもてなすこと。
写し出でなば=「写し出すと」の意味。
ならひ=まねること。
ありがたし=「めったにない」の意味。
1、傍線部(1)の部分「あじはひ」を現代かなづかいに直して、ひらがなで書きなさい。
2、傍線部(2)の部分「思ひまうけて食ふ」の文章中での意味として最も適当なものを次のア〜オから選び、記号で答えなさい。
ア、自分で作ったものを自分で食べる
イ、お金をたくさん稼いだときに食べる
ウ、人に作ってもらったものを食べる
エ、うまいはずだと期待して食べる
オ、あれこれと思い悩みながら食べる
3、傍線部(3)の部分「粗食」の具体例を、文章中から五字以上、十字以内で抜き出しなさい。
4、傍線部(4)の部分「絵の道もしかなり」は「絵の道も同じた」の意味だが、食べることと絵を描くことには、どんな共通点があると述べられているか。「感動」ということばを用いて、二十字以上、三十字以内で書きなさい。
(平成27年度熊本県公立高校入試より)
[解説]
まず、古文本文の後にある注釈(言葉説明)と問いは目を通したね。そう食事の話をしてます。「うまし」は、うまいのこと。「うまみ」「うまき」も分かりますね。また、最後の二行に絵の道の話も出てきます。筆者が言いたいことはだいたい最後です。最後の文の文末の述語!「筆勢墨色」が「ふたたび」「ありがたし」と言いたいわけです
初めに画(か)きたるごとくと望めども、写し出(い)でなば格別、筆勢墨色すべて、前によることなく、ふたたびならひすることありがたし
五七調に慣れるため、一度区切りを入れながら音読しよう(慣れるには音読!)↓
人に/饗応(きょうおう)せられたる物を/うましと思いひ、それを家にて/こしらへ食する時は、外にて/食したる時よりは/あじはひ/うまからず。いかに/となれば、家にては/思ひまうけて/食ふがゆえなり。食は、はからずして/食する物に/うまみはあり。されば/粗食(そしょく)たりとも、うまきは/思ひよらざる所に/あり。また、その時と所と、わが腹中(ふくちゅう)に応じて、口に/かなひたるより/うまき物は/あるべからず。塩を添(そ)へたる/湯漬けも、空腹には/山海の珍味よりも/うまし。絵の道も/しかなり。初めに/画(か)きたるごとくと/望めども、写し出(い)でなば/格別、筆勢/墨色すべて、前によることなく、ふたたび/ならひすること/ありがたし。
つかみかけてきた。解けそうならここで問いを解いてみよう↑
難しいと思うなら、ここで現代語訳を読んでしまえ↓
[現代語訳]
人にもてなしを受けたものをおいしいと思い、それを家でつくって食べる時は、外で食べた時よりは味はおいしくない。なぜかというと、家では(おいしいと)心の準備をして食べるためである。食事は、心の準備をせずに食べるものにおいしさがある。だから粗食(そしょく)であっても、おいしさは思いも寄らないところにある。また、その時と場所と、自分の腹の空(す)き具合によって、口に合うものよりおいしいものはないだろう。塩を添(そ)えた湯漬けも、空腹であれば山海の珍味よりもおいしい。絵の道も同じである。初めて描いたようにと望んでも、写し出せば異(こと)なり、筆の勢いや墨の色が全てが前と同じになることはなく、二度とその通りになることはめったにない。
さあ、ここからは自分で解け。できるよ、日本語だもん
解答は次回。続きます(藤田)
古文は苦手。読みにくいからね。でも日本語なんですよ。ことばにカタチは残ります。類推(るいすい)ができるんです。読みにくいのは区切りが分かってないから。慣れれば読めるよ!
※先に注釈(ちゅうしゃく・単語の説明)や問いから読んでなんの話かつかんでから、古文本文へ戻って読めばラクだよ
1,五七調に慣れる
2,現代語訳を読んで、よく扱われる内容に慣れる
高校入試なら中学生に分かる内容です。わたしたちに理解ができない内容なんて出ません。笑い話、感心した話、感動した話、勇気の出る話…話は短く登場人物も多くて三人とその他大勢ぐらい。主語や会話だって区切りさえつかめれば分かります。日本語だもん
[入試問題]
5、次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
人に饗応(きょうおう)せられたる物をうましと思ひ、それを家にてこしらへ食する時は、外にて食したる時よりはあじはひうまからず。いかにとなれば、家にては思ひまうけて食ふがゆゑなり。食は、はからずして食する物にうまみはあり。されば粗食たりとも、うまきは思ひよらざる所にあり。また、その時と所と、わが腹中に応じて、口にかなひたるよりうまき物はあるべからず。塩を添へたる湯漬けも、空腹には山海の珍味よりもうまし。絵の道もしかなり。初めに画(か)きたるごとくと望めども、写し出(い)でなば格別、筆勢墨色すべて、前によることなく、ふたたびならひすることありがたし。
(うんびょう雑志による。一部省略等がある。)
饗応=食事などを用意して人をもてなすこと。
写し出でなば=「写し出すと」の意味。
ならひ=まねること。
ありがたし=「めったにない」の意味。
1、傍線部(1)の部分「あじはひ」を現代かなづかいに直して、ひらがなで書きなさい。
2、傍線部(2)の部分「思ひまうけて食ふ」の文章中での意味として最も適当なものを次のア〜オから選び、記号で答えなさい。
ア、自分で作ったものを自分で食べる
イ、お金をたくさん稼いだときに食べる
ウ、人に作ってもらったものを食べる
エ、うまいはずだと期待して食べる
オ、あれこれと思い悩みながら食べる
3、傍線部(3)の部分「粗食」の具体例を、文章中から五字以上、十字以内で抜き出しなさい。
4、傍線部(4)の部分「絵の道もしかなり」は「絵の道も同じた」の意味だが、食べることと絵を描くことには、どんな共通点があると述べられているか。「感動」ということばを用いて、二十字以上、三十字以内で書きなさい。
(平成27年度熊本県公立高校入試より)
[解説]
まず、古文本文の後にある注釈(言葉説明)と問いは目を通したね。そう食事の話をしてます。「うまし」は、うまいのこと。「うまみ」「うまき」も分かりますね。また、最後の二行に絵の道の話も出てきます。筆者が言いたいことはだいたい最後です。最後の文の文末の述語!「筆勢墨色」が「ふたたび」「ありがたし」と言いたいわけです
初めに画(か)きたるごとくと望めども、写し出(い)でなば格別、筆勢墨色すべて、前によることなく、ふたたびならひすることありがたし
五七調に慣れるため、一度区切りを入れながら音読しよう(慣れるには音読!)↓
人に/饗応(きょうおう)せられたる物を/うましと思いひ、それを家にて/こしらへ食する時は、外にて/食したる時よりは/あじはひ/うまからず。いかに/となれば、家にては/思ひまうけて/食ふがゆえなり。食は、はからずして/食する物に/うまみはあり。されば/粗食(そしょく)たりとも、うまきは/思ひよらざる所に/あり。また、その時と所と、わが腹中(ふくちゅう)に応じて、口に/かなひたるより/うまき物は/あるべからず。塩を添(そ)へたる/湯漬けも、空腹には/山海の珍味よりも/うまし。絵の道も/しかなり。初めに/画(か)きたるごとくと/望めども、写し出(い)でなば/格別、筆勢/墨色すべて、前によることなく、ふたたび/ならひすること/ありがたし。
つかみかけてきた。解けそうならここで問いを解いてみよう↑
難しいと思うなら、ここで現代語訳を読んでしまえ↓
[現代語訳]
人にもてなしを受けたものをおいしいと思い、それを家でつくって食べる時は、外で食べた時よりは味はおいしくない。なぜかというと、家では(おいしいと)心の準備をして食べるためである。食事は、心の準備をせずに食べるものにおいしさがある。だから粗食(そしょく)であっても、おいしさは思いも寄らないところにある。また、その時と場所と、自分の腹の空(す)き具合によって、口に合うものよりおいしいものはないだろう。塩を添(そ)えた湯漬けも、空腹であれば山海の珍味よりもおいしい。絵の道も同じである。初めて描いたようにと望んでも、写し出せば異(こと)なり、筆の勢いや墨の色が全てが前と同じになることはなく、二度とその通りになることはめったにない。
さあ、ここからは自分で解け。できるよ、日本語だもん
解答は次回。続きます(藤田)