関連記事;「国語は勉強しなくてもわかるよ」。
まずは音読。すべて音読をしてください。
次の文章をよんで、後の問いに答えなさい。
残雪(ざんせつ)は、大造(だいぞう)じいさんのおりの中で、ひと冬を越しました。春になると、そのむねのきずも治り、体力も元のようになりました。
ある晴れた春の朝でした。
じいさんは、おりのふたをいっぱいに開けてやりました。
残雪は、あの長い首をかたむけて、とつぜんに広がった世界におどろいたようでありました。が、
バシッ。
快い羽音一番、一直線に空に飛び上がりました。
らんまんとさいたスモモの花が、その羽にふれて、雪のように清らかに、はらはらと散りました。
「おうい、ガンの英雄よ。おまえみたいなえらぶつを、おれは、ひきょうなやり方でやっつけたかあないぞ。な、おい。今年の冬も、仲間を連れてぬま地にやって来いよ。そうして、おれたちは、また堂々と戦おうじゃあないか。」大造じいさんは、花の下に立って、こう大きな声でガンに呼びかけました。そうして、残雪が北へ北へと飛び去っていくのを、晴れ晴れとした顔つきで見守っていました。
いつまでも、いつまでも、見守っていました。
『大造じいさんとガン』椋鳩十(むく・はとじゅう)
ここまで音読です。
「次の文章をよんで、後の問いに答えなさい。」
→ここも声に出して読みましたか?
「すべて音読をしてください。」
→この指示がわかっていませんね。
「学校のテストでは読まなくてもわかるよ」
→これは学校のテストではありません。指示もだしています。
「テストではだいたい取れてるから大丈夫だよ」
→読みとばすから"だいたい"しか取れないのかもしれませんよ。
あなたが大人になり仕事をします。「この仕事を仕上げてください」「だいたいできました」。あれ?あとはだれかが仕上げてくれるのでしょうか?
毎日使うことばだから、国語はだれでも"だいたい"わかります。でも大人になるまでに、相手の考えを"正確に"理解し自分の考えを"正確に"伝える、"対話"の訓練を済ませておく必要があります。それが国語ができたということなのです。
続きます。(塾長)
まずは音読。すべて音読をしてください。
次の文章をよんで、後の問いに答えなさい。
残雪(ざんせつ)は、大造(だいぞう)じいさんのおりの中で、ひと冬を越しました。春になると、そのむねのきずも治り、体力も元のようになりました。
ある晴れた春の朝でした。
じいさんは、おりのふたをいっぱいに開けてやりました。
残雪は、あの長い首をかたむけて、とつぜんに広がった世界におどろいたようでありました。が、
バシッ。
快い羽音一番、一直線に空に飛び上がりました。
らんまんとさいたスモモの花が、その羽にふれて、雪のように清らかに、はらはらと散りました。
「おうい、ガンの英雄よ。おまえみたいなえらぶつを、おれは、ひきょうなやり方でやっつけたかあないぞ。な、おい。今年の冬も、仲間を連れてぬま地にやって来いよ。そうして、おれたちは、また堂々と戦おうじゃあないか。」大造じいさんは、花の下に立って、こう大きな声でガンに呼びかけました。そうして、残雪が北へ北へと飛び去っていくのを、晴れ晴れとした顔つきで見守っていました。
いつまでも、いつまでも、見守っていました。
『大造じいさんとガン』椋鳩十(むく・はとじゅう)
ここまで音読です。
「次の文章をよんで、後の問いに答えなさい。」
→ここも声に出して読みましたか?
「すべて音読をしてください。」
→この指示がわかっていませんね。
「学校のテストでは読まなくてもわかるよ」
→これは学校のテストではありません。指示もだしています。
「テストではだいたい取れてるから大丈夫だよ」
→読みとばすから"だいたい"しか取れないのかもしれませんよ。
あなたが大人になり仕事をします。「この仕事を仕上げてください」「だいたいできました」。あれ?あとはだれかが仕上げてくれるのでしょうか?
毎日使うことばだから、国語はだれでも"だいたい"わかります。でも大人になるまでに、相手の考えを"正確に"理解し自分の考えを"正確に"伝える、"対話"の訓練を済ませておく必要があります。それが国語ができたということなのです。
続きます。(塾長)