「羽音一番」って、なんて読めばいいのでしょうか?
羽音(goo辞書・パソコンむけ)、提供元:「デジタル大辞泉」
まず、教科書や底本(ていほん・作者の発表したもとの文)を見ましょう。辞書も使います。
漢和辞典では「羽」の音読みは「ウ」で、訓読み「は、はね、わ、しゅう」ですね。熟語では、一般的に音読み同士または訓読み同士で読みます。国語辞典には、「はおと」「はねおと」とあります。ここでは訓読みをしています。
音読みで「ウ・オン」とも読めなくはありません。音読みは、仏教や哲学や歴史や法令や技術のように、おもに"専門用語に"使われます。生物学ならば音読みもあるかもしれませんが、文学的文章では訓読みが妥当(だとう)だと思います。
羽音一番(1)
>音読みは漢語。日本に漢字が入ってきたころの漢語(中国語)の読み方です。日本に一度に入ってきたわけではないので、読みがひとつではありません。それぞれの時代に最新の知識を学ぶため輸入した漢語の本を漢語のまま読んでいました。仏教や哲学や歴史や法令や技術の用語はほとんどが、漢語の"熟語"でそのまま音読みされます。中国語で漢字一文字は一音節(おんせつ・一息で)読みますから、音読みも日本語の一音節の三文字までです。
>ある晴れた春の朝でした。
じいさんは、おりのふたをいっぱいに開けてやりました。
残雪(ざんせつ)は、あの長い首をかたむけて、とつぜんに広がった世界におどろいたようでありました。が、
バシッ。
快い羽音一番、一直線に空に飛び上がりました。
らんまんとさいたスモモの花が、その羽にふれて、雪のように清らかに、はらはらと散りました。
『大造じいさんとガン』椋鳩十(むく・はとじゅう)
音読(おんどく)をするときは、前後の状況や登場人物の心情の"変化"も手がかりにしましょう。大造(だいぞう)じいさんに世話をされ傷が治った残雪。ニンゲンの世話を受けながらも野生のガンの生き方は変わらない、と大造じいさんには思えたわけです。決して仲の良い友だちにはなりません。大造じいさんには、それが残雪らしく感じて心地好いのです。大造じいさんのその気持ちを伝えたい。短く簡潔(かんけつ)に読んでみます。
こころよい・はおと・いちばん
いち‐ばん【一番】(goo辞書・パソコンむけ)
[名]
1 順序・番号の最初。また、最初のもの。「―電車」
2 最も優れているもの。また、最も大切なこと。「―の成績」「何よりも健康が―だ」
3 歌合わせ・碁・相撲・剣道などの勝負の組み合わせ。一勝負の組み合わせ。「この―が見ものだ」「結びの―」
4 謡・能・歌舞などの一曲。「謡を―あげる」
[副]
1 この上なく。最も。「君が―上手だ」
2 ためしに。思いきって。ひとつ。「できるかどうか、ここで―試してみよう」
[類語]
最も(もっとも) 、一等(いっとう)
大都郊外ノ煙ニマギレントネガヒ…|音読を楽しもう
「大造じいさんとガン」を読もう(4)|「どう書いていいのか分からない」
朗読(ろうどく)は、私に問いかけを返す|文学って、なんだろう(5)
朗読(ろうどく)で、作者と対話をする|文学って、なんだろう(4)
朗読(ろうどく)マンガ「花もて語れ」|文学って、なんだろう(3)
百年文庫を買いました|文学って、なんだろう(2)
泣いたアカオーニ|文学って、なんだろう(1)
羽音(goo辞書・パソコンむけ)、提供元:「デジタル大辞泉」
まず、教科書や底本(ていほん・作者の発表したもとの文)を見ましょう。辞書も使います。
漢和辞典では「羽」の音読みは「ウ」で、訓読み「は、はね、わ、しゅう」ですね。熟語では、一般的に音読み同士または訓読み同士で読みます。国語辞典には、「はおと」「はねおと」とあります。ここでは訓読みをしています。
音読みで「ウ・オン」とも読めなくはありません。音読みは、仏教や哲学や歴史や法令や技術のように、おもに"専門用語に"使われます。生物学ならば音読みもあるかもしれませんが、文学的文章では訓読みが妥当(だとう)だと思います。
羽音一番(1)
>音読みは漢語。日本に漢字が入ってきたころの漢語(中国語)の読み方です。日本に一度に入ってきたわけではないので、読みがひとつではありません。それぞれの時代に最新の知識を学ぶため輸入した漢語の本を漢語のまま読んでいました。仏教や哲学や歴史や法令や技術の用語はほとんどが、漢語の"熟語"でそのまま音読みされます。中国語で漢字一文字は一音節(おんせつ・一息で)読みますから、音読みも日本語の一音節の三文字までです。
>ある晴れた春の朝でした。
じいさんは、おりのふたをいっぱいに開けてやりました。
残雪(ざんせつ)は、あの長い首をかたむけて、とつぜんに広がった世界におどろいたようでありました。が、
バシッ。
快い羽音一番、一直線に空に飛び上がりました。
らんまんとさいたスモモの花が、その羽にふれて、雪のように清らかに、はらはらと散りました。
『大造じいさんとガン』椋鳩十(むく・はとじゅう)
音読(おんどく)をするときは、前後の状況や登場人物の心情の"変化"も手がかりにしましょう。大造(だいぞう)じいさんに世話をされ傷が治った残雪。ニンゲンの世話を受けながらも野生のガンの生き方は変わらない、と大造じいさんには思えたわけです。決して仲の良い友だちにはなりません。大造じいさんには、それが残雪らしく感じて心地好いのです。大造じいさんのその気持ちを伝えたい。短く簡潔(かんけつ)に読んでみます。
こころよい・はおと・いちばん
いち‐ばん【一番】(goo辞書・パソコンむけ)
[名]
1 順序・番号の最初。また、最初のもの。「―電車」
2 最も優れているもの。また、最も大切なこと。「―の成績」「何よりも健康が―だ」
3 歌合わせ・碁・相撲・剣道などの勝負の組み合わせ。一勝負の組み合わせ。「この―が見ものだ」「結びの―」
4 謡・能・歌舞などの一曲。「謡を―あげる」
[副]
1 この上なく。最も。「君が―上手だ」
2 ためしに。思いきって。ひとつ。「できるかどうか、ここで―試してみよう」
[類語]
最も(もっとも) 、一等(いっとう)
大都郊外ノ煙ニマギレントネガヒ…|音読を楽しもう
「大造じいさんとガン」を読もう(4)|「どう書いていいのか分からない」
朗読(ろうどく)は、私に問いかけを返す|文学って、なんだろう(5)
朗読(ろうどく)で、作者と対話をする|文学って、なんだろう(4)
朗読(ろうどく)マンガ「花もて語れ」|文学って、なんだろう(3)
百年文庫を買いました|文学って、なんだろう(2)
泣いたアカオーニ|文学って、なんだろう(1)