オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その95 タマの突然死  06-10-12

2012-10-16 13:35:03 | 第91-100回
..95..                     06-10-12

タマの突然死



うちの猫、タマが9月20日に14歳で突然死しました。
私の誕生日のちょうど1週間前でした。

私たち家族にとって、タマはペット以上、家族の一員であっただけに、
とても悲しい出来事でした。

なにから書いていいかわからなくて、さっきタマのお墓に行って、タマに聞いて
きました。
花が大好きだったタマは、ピンクの椿の木の下で、14年間ずっと大切にしてきた
羊のぬいぐるみと眠ってます。


今年は、人やペットの死が続いてます。

5月に娘のところの猫、バズが交通事故で家の前で死にました。
1歳でした。バズはとても気立てのいい猫で、スピッツ犬のハナとお互いなめあ
いっこして、一緒に寝る子でした。

そして、7月、二人の親友の旦那さんたち、私の一番仲のよかった叔父の3人が
亡くなりました。


9月20日夜にタマ。
きょうだけは、ペット親ばかを許して下さい。



勝手口の外の階段下で、タマは、くつろいだかっこうのまま死んでました。
目が上向き白目で、口が空いてました。
医療関係の仕事をしてる娘によると、脳血栓ではないかと言ってました。
あくびかなんかした拍子に、血栓がつまり、一瞬のうちに死んでしまったようで
した。
見つけた時は、まだ体も温かく、毛もふさふさしてました。
その日タマは、夕方6時ごろ、ふつうに猫缶の晩御飯を食べて、お散歩にでかけ
てました。

娘に電話すると、夫婦ですぐにタマに会いにきました。
赤ワインを開けて、タマのお通夜をしました。
あくる朝、我が家の庭の片隅にタマを埋めてやりました。
穴の中には、さわやかな香りのするティーツリーを敷き詰め、お花をいっぱい
まいてあげました。羊も一緒です。
大きな岩を上にのせて、墓石にしました。
毎日、庭にでるたびに、タマに会いに行ってます。


あれは、1998年の9月の事でした。
私は、ニュージーランドで初めて就いた仕事、フラワーデザイン講師をやめる決
心をしたところでした。
私は、その職業訓練校にニュージーランドに来た当初から6年近く働いていまし
た。
9月のはじめに、上司から私が教えているフローリスト養成のコースは、その年
限りでなくなると聞かされました。
12月まで勤めることはできたのですが、私は9月いっぱいでやめることにしてい
ました。幸いにも、生花の仕入れ問屋の紹介で、あるフローリストのマネージャ
ーの仕事がすぐ決まりました。

そういった9月のある日、学校の敷地内をフラワーアレンジメントに使うグリー
ンを生徒さんたちと探し回ってました。

アスパラガスの根元に、子猫が隠れているのをみつけました。
親、兄弟からはぐれて、一匹逃げ遅れたようでした。
のらで生まれたらしく、人が近づくとハー、ハーと毛をさがだてて威嚇してきま
す。
わたしは、その子猫が私のこれからの人生を応援してくれているような気がして、
家に連れて帰りました。

でも、目が青くて、毛の長い、グレーのかわいい子猫でした。
この子猫をTamaと名前をつけました。
マオリ語で男の子という意味です。タマは雄です。


タマは私の手のひらにのるくらいの大きさで、たぶん生後1ヶ月くらいだったと
思います。一匹ではさびしいだろうと思って、タマくらいの大きさの羊のぬいぐ
るみを買ってやりました。

タマは近所でも評判のかわいい子猫で、お隣のペット写真家に頼まれて、
SPCAマガジンの表紙のモデルにもなりました。
その写真が、お花、キャンドルとともに、居間に飾ってあります。


その頃私たちは、マイホーム建築用に郊外に土地を購入したところでした。
タマも一緒に引っ越すことになり、勝手口横にタマの玄関も作りました。
ふつうキャットドアはドアをくり抜いてつけるのですが、タマの入り口は
外壁に穴を空け、電話台のキャビネットの下に出られるようししました。

1999年5月に引っ越してから、この家は私たち一家とタマの家です。



我が家には、タマを含め3匹の猫がいます。

カズ(雄)、11年前にうちの養子になりました。
娘達が飼っていたのですが、義母さんに嫌われて、うちの子になりました。
タマとカズは仲が悪くて、特にタマは事あるごとに嫌悪感を表してました。
今年8月に、カズは風邪をこじらせて、ご飯を食べなくなり、一時は随分心配し
ました。
Vetで2回点滴をしてもらい、抗生物質の注射をしてもらいました。
ふたんは買わない高級な猫缶を少しづつ食べさせると、1週間目くらいから回復
してきました。
もともとカズは、病気がちな猫で、冬の寒さはこたえるようでした。
冬の間、カズはリュウマチで足を引きずって、アレルギーのため鼻をたらし、
くしゃみしてます。


もう一匹は、先輩です。
黒い大きな猫で、うちが引っ越してきた当初から、この辺にいて、タマがいつも
慕っていたし、タマより1歳以上は年上だと思うので、タマの先輩と呼んでまし
た。

引越しの翌日、我が家の玄関前で大きなドブネズミの死体が置いてありました。
きっと先輩の仕業にちがいありません。
挑戦状のかわりが、あるいはタマに引越し祝いかわかりません。
自分より大きなドブネズミの死体にタマは恐れおののいて、家にとびこんで来ま
した。

先輩はうちのまわりにしじゅううろついていたのですが、私たちにはなつきませ
んでした。
1年ほど前、体調が悪いらしく、オレンジの木の下でうずくまってました。
かわいそうなので、えさをやると、だんだんなついてきました。
夫が勝手口の外に猫小屋を作ってやり、今はそこに住んでます。

この9月のはじめ、先輩は尿道結石になり、とても弱ってました。
とても寒い朝、先輩は冷たいおしっこで濡れた毛布の上で、ビショビジョになっ
て寝てました。みると膀胱から出血しているようです。
この時、先輩が女の子だとわかりました。
ずっとおしっこが漏れるようで、一日の数回敷きタオルを替えてもすぐ湿ってき
ます。湯たんぽも入れてやりました。
先輩は元のら猫で、トイレのトレーニングもできてなし、おしっこだだもれの状
態では、家の中に入れられません。
お気に入りの猫缶を口元まで持っていき、食べさせました。

先輩に、カズの飲み残しの抗生剤を飲ませました。
うちはほかに2匹猫がいるし、のらちゃんを病院に連れていくほどうちは裕福で
はありません。

抗生剤が効いたのか、先輩は1週間目くらいから元気になりました。
足もよたつかず、おしっこも漏れなくなりました。

8月は、カズと先輩、こいつらもうだめかな、死ぬのかな、と思ってました。
なのに、なんでタマちゃん。


タマは、14年の間、一回も病気したことがなく、とても健康な猫でした。
キャットファイトでよその猫にかまれたところが化膿したり、ちょっとした怪我
で病院のお世話になったくらいです。

タマは前世は人間ではなかったのかな、と思わせるくらい賢い猫でした。
ご飯がほしいときは、後ろ足で立って「ごはん」といいます。
キスと私がいうと、ひざの上の乗ってキスします。
キーボードをおさえて、パソコンを起動させます。
ドアをあけて欲しい時やごはんが欲しい時は、私の足を軽くかんで、要求を伝え
ます。
車の音でわかるのか、私たちが帰ってくると、必ず玄関前でお出迎えします。


タマがきた時は、私たち一家4人で暮らしてました。
子供たちが巣立った後は、私たち夫婦と猫たちが家族でした。
タマはいつも一家のボスで、えらそうににしてました。


タマ、14年間ありがとう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« その94 ピッカピッカの0年... | トップ | その96 ベトナム旅行 09-1... »

コメントを投稿

第91-100回」カテゴリの最新記事