東野圭吾さんの小説「人魚の眠る家」を読んだ。
東野圭吾さんの小説は何冊読んだのだろう。
つぶつぶタンタンの記事を探したところ、「小さな故意の物語」「マスカレード・ホテル」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の感想を発見しました。メディアマーカーという読書記録を保存しておけるサイトがかつてあって、そのサイトがあったころは、つぶつぶではなくそこに記録していました。その頃のも含めるともっと読んでいる。
本が好きな方なら、たいてい1冊は読んだことがあるかも。であると同時に、読書が趣味じゃない方は案外知らなかったりもする。あたしも、読書交換会を始める前は知りませんでした。読書交換会を始めてしばらくは、東野圭吾さんという名前が登場して周りのみんながうんうんとうなずきながら話すのを、「・・・知らないな」とおもいながら眺めていました。
もっともかなりの著作が映像化されているので、映像のほうで知っている方が多いかもしれない。
この「人魚が眠る家」も映像化されたようです。
「人魚の眠る家」のテーマは、子どもの脳死。
知らなかったのですが、子どもが脳死状態になった場合、治療を続ければそのまま数年間以上生き続けることがあるそうです。
「人魚が眠る家」は、脳死状態になった子どもを育てている親が主人公の小説です。脳死状態の子どもが家庭で初等教育を受けるシーン、周りの家族親戚の想い、脳死児童からの移植を待つ子どもや両親たちの状況が綴られています。
フィクションではあるのですが、物語であると同時に、ノンフィクション、体験談、ルポとして興味深く読みました。
もし仮に、自分の周りに小児脳死と身近な経験を持つ方がいても、あたしは向こうが語らない限り、話を訊くことはないとおもいます。出会っていても気づかないともおもいます。たとえ語っていただいても、質問をすることはない気がします。わからないから、何も聞けないです。
だからこうやって小説で書いていただけるのは、ありがたいことですね。
ミステリーになっているので、小説のあらすじを書くのはここには控えます。どういうことなんだろうと、疑心暗鬼になりながら、または推理しながら、よろしければ読んでみてください。
この「人魚の眠る家」は、東野圭吾さんの小説のなかでも、あたしのとりわけ好きな本の1冊になりました。
東京都豊島区池袋で読書交換会を開催しております。人にあげても差支えがない本を持ち寄り交換する読書会です。
⇒東京読書交換会ウェブサイト
※今後の予定は11月13日(金)夜、11月28日(土)夜、です。
◆臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。