コスモスの花を生けました。今までで一番コスモスが元気よく、気候の変化なのかなとおもっているところです。
吉田修一さんの小説「横道世之介」を読みました。
吉田修一さんの小説を読むのは初めて。
タロット占いをさせていただいているカフェモフリーさんのコンセプトは、猫、本、音楽。先だってモフリーさんにお伺いしたとき、日本文学とスイーツをセットにした文豪セットなるキャンペーンをやっていて、早速注文しました。選んだ本がこの「横道世之介」でした。
モフリーの店主さんは吉田修一さんのファンらしく、本棚に吉田修一さんの本がずらって並んでいて、1冊読んでみたいなとおもったのです。
横道世之介とは主人公の名前。彼は大学に進学し、東京に上京してくる。世之介を中心とした大学時代の青春小説です。バイトしたり、恋愛したり、勉強したり、友人の家に入り浸ったり、普段の自分とは違う世界を覗き見たり。大学時代のドラマが綴られている。
だれもが経験しそうな事柄から、これはちょっと経験するのは難しそうだなということまでいろいろ。
印象的だったのは、大学という同じ箱に集まったとしても、その後の人生がバラバラになっていく。違う会社に勤めるという意味ではなくそれ以上のバラバラになる。
ゆったりとした空気感で、自分が大学生だったころを思い出しました。これは小説の空気感ゆえであると同時に、きっとあたし自身が思い出したい時期なんだろうね。
「横道世之介」を読む前に読んでいた柚月麻子さんの「けむたい後輩」もいろいろ思い出していた。
⇒ 【読書】柚月麻子「けむたい後輩」、女子高・女子大を振り返る
小説に綴られている時代はすべてが学生時代ではなく、社会人になってからも出てくる。その社会人のときのほうがわかるなあと思いながら読んでいて、齢をとった自分を感じました。
そしてどこかで軽くお互いの人生が交錯しても、一緒だったのが昔過ぎてお互いに気づかなかったり、学生時代とは性格がだいぶ違ったり。
当たり前の現象なのかもしれないけれど、読んでいていいいなあとおもいました。
小説が映像化されているのにも納得なのだ。
いまこの感想記事を書こうとして、「横道世之介」には続編があることに気づきました。
そのうち読もう。
どうもありがとうございました。
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