先日「Spellbreaker」を購入したときに、一緒に「The Mystery of URA SENKE」(Shannon Gilligan著)という怪しいゲームブックも購入してみました。これは「Choose your own adventure」というゲームブックシリーズの13巻です。
日本は文化的な追求を真剣に行う国である。裏千家の高価な茶碗が盗まれたことを友達のドイ ケンイチから聞かされたとき、君は何か奇妙な事件が起こっていることを知った。そしてケンイチの兄・タカシから茶碗がブラックマーケットに流されるだろうと告げられることによって、それが単なる盗難事件以上のものであることを察知したのだ。
「その茶碗は国宝なんだ」
ケンイチの兄・タカシは君に告げた。
「伝統的な日本の文化を保存することはとても重要で、海外に流出するような事態は断じて避けなくてはならない」
「その茶碗はどれくらいの値打ちがあるんですか?」
君は尋ねた。
「10万ドル。あるいはブラックマーケットではもっと高騰するかも知れない」
タカシは言った。
「紛失してからどれくらい経ちましたか?」
君は尋ねた。
タカシは時計を見て、「50分。僕は庭、小屋、それからあずまやを探したけれど、茶碗はどこにもなかった」
もし、このようなケースでは警察に通報するのが重要だとタカシに言うのなら9ページへ。もし、4人の客と、タカシが計画していた茶会についてもっと情報が欲しいのなら11ページへ。
君の退屈な新年の休暇は、俄然面白くなってきた。“Yukisoo”として知られる茶碗の探索は、京都全域、更には未知の世界へと広がっていく。幸運を祈る!
「The Mystery of URA SENKE」・裏表紙より。適当に翻訳。
実はこのシリーズの第1巻「The Abominable Snowman」を4月くらいに購入して読んでいました。「The Abominable Snowman」を購入したのはシリーズとしての方向性を見るためで、結果としてはまあ他愛の無いものだったので買い漁る必要もないかと思ったのですが、しかし巻末の広告を眺めていると、「The Mystery of URA SENKE」「Secret of the Ninja」という怪しげな本があるではないですか。ニンジャはまあありがちと言えばありがちですけど、裏千家というのはちょっと興味深かったんですよね。それでまあ、「Spellbreaker」の購入もあったので、便乗と言うのも変ですけれど、一緒に購入してみた次第です。
本文はまだ読んでいないのですが、「The Abominable Snowman」の様子から推測すると、ゲームブックとしては他愛の無いものだと思います。表紙に「Choose From 23 Possible Endings」と書かれているように、100程度のパラグラフ数ながら23種ものエンディングがあるわけですが、これは即ち、多様な展開があり得るのと同時に、選択によっては序盤から割とエンドパラグラフに突っ込みやすいことを意味しています。クリアすることを目的としたゲームとして楽しむと言うよりも、次の展開がどうなるのかを読み物としてビックリ箱的に楽しむべきでしょうね。
あと、楽しむポイントとしては、日本をどのように描写しているかでしょうか。これに関しては、メチャクチャでもそれなりに面白いし、妙にリアルでもそれはそれで面白いし、ある意味日本人ならではの楽しみ方と言えそうです。「The Abominable Snowman」では、エベレストの描写がどうなのか、よく分かりませんでしたしね。とりあえずイラストを見る限り、がんばって描いてはいるものの、一部中国人っぽい人が混ざっているようですけどね。
ところで、「Choose your own adventure」の公式サイトでは、なぜか「Cup of Death」というタイトルになっています(表紙のイラストも異なっています)。ISBNが一致しているので「The Mystery of URA SENKE」と同じ本だと思うのですが、何なんでしょうかね?
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