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定年退職者の目
いいかげんのすすめ
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10月09日(月)
故きを温めて新しきを知る (16) 毎日の生活は文化の創造
博物館サイトをめぐって,実際に行って見たいところとユニークな所を探して第三者に紹介するという課題を大学生はやらされる。わたしも試みてみた。長年携わってきた仕事に関係の深い度量衡の道具とか房総数学文庫のある博物館につい目が行ってしまう。 自動車博物館を選んだ仲間の受講生がいた。背丈の低い薄っぺらな車体の自動車を彼は紹介しながら興奮気味である。FERRARI (フェラーリ)だのDINO(ディーノ)と聞いても私には何の名前かわからない。この違いはどこから来たのだろうか。どうして自動車の形に興味が沸いて,その道に遊ぶ時間を作り出したのだろうか。 | ||
講師の先生は飛行機などの乗り物が好きである。その形の微妙に違うところまで詳しい。ご専門とは関係がない。かような趣味と言うか,時間の使い方と言うか,人の生き方に2つの種類がある。現在は比較的少ないが,同じ仕事をするにも丁寧で時間をかけてする。その日にできなかったことを気にして家に持ち帰ってまでやってしまう。その分自分の時間はなくなるがそれで満足なタイプである。他方,残した仕事は明日すればいい。自分の時間は好きなことに使う。好きなことを持っている。それが趣味となってその世界を広げていくタイプがある。これが何十年と続いてそれぞれの今日がある。 | ||
こういう違いが生まれる要因はいろいろ考えられる。遺伝による影響,家計による影響。兄弟姉妹から受ける影響。地域環境の影響。偶然の重なり。いずれにしても老いてから変更はできない。前者から後者への変更をすることはよいことである。仕事をまじめにすることが善であると育ってきた私の世代のうちサラリーマン系では,自由な時間をもらってももてあましてしまう人が多い。振り返ってみると「いいかげんのすすめ」に真っ向から反対するグループに属していたと思う。 | ||
趣味を深めることも文化である。文化の創造の貢献にもなる。こういうことができるためには「いいかげんのすすめ」を実行して,やる気のある年齢のうちに自己の関心領域を広げていくことである。 |
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