<「飯詰佐野」の風景>
●歩いた日:2019年3月9日(土)
●歩いた所
・上深井:矢矧殿、谷地中、松葉野、耳取、老形
・境 田:下八百刈
・佐 野:下佐野、中村、倉合
・南 町:北広田、千刈田
●歩いたログ(足跡)(道のり5.3km)
(以上の地図:国土地理院)
「JA秋田おばこ仙南支店」前からまた引き返して十字路を右折し、田んぼ中の道を東に向かう。左に大きくカーブ道を進むとすぐ丁字路に至る。その手前でカメラを取り出す。
📷003:「松葉野」の交差点方面を望む
道の奥に青い道案内標識が見える。そこが📷001に写る「松葉野」の十字路で、そこをまっすぐ行くと駅に至る。 ここの道の両側にも三角屋根の大きな建物が建っている。屋根の上に煙突のような換気口?が並んでいるので、これも米倉庫のようである。多くの稲作農家は、農協から肥料や農薬などを購入し、農協に米を出荷しているが、穀倉地帯である「仙北平野」では、農協のほかに、得意先の農家を抱えて生産資材の販売から米の集荷・販売を行う、ミニ農協のような業者が昔の小さな町や村毎に多く存在している。稲作に関連することばかりでなく、地域に密着して日常生活に必要な様々な物資を扱って手広く商売している業者も多い。米を扱っているので倉庫を保有している。写真の建物もこうした業者の倉庫のようだ。
丁字路を右に折れて、まっすぐ延びる道を東に向かう。
私は山用のトレッキングポールを手にして歩いていたが、東に歩き始めてまもなく、左手の家からおばあさんが道に出て来て、私の姿を見かけて話しかけてくる。「その杖をついて歩くと楽だべが?。おらも足腰痛くて大変だども、杖使うのはなんか嫌でよ!」という。私の父親もそうであったが、杖をついて歩くのは、よぼよぼになってしまった、ということ宣言しているように思うのか、歩くのがかなり大変になっても杖は使わなかった。
私は、「少し楽になるよ。これは年寄り用の杖でなくて、山に登る時のポールだ(どっちにして同じようなものだが)。気にしないで使ってみた方がいいよ。」というと、「んだな。そんなのがあるんだば使ってみるか」との答え。その後、こちらが訊きもしないのに、「おらえの(私の家の)ジッチャも年取って、この前、軽トラの免許を返上した。そしたら自転車を買ってきたもんだ。」という。私が「自転車も危なくないか?」と訊くと、「乗れば危ね。杖代わりに押して歩いてる。」とのこと。じいさんも杖には抵抗があるらしい。
どうでもいいような会話をおばあさんと交わした後、家々が点在する田んぼ中の道をしばらく進む。前方の道沿いに高い木立が聳える大きな屋敷が見える。
📷004:「佐野」の道
前回のブログに登場した「旧中仙町清水」の「下黒土」と同様、この辺り、昔の「飯詰村佐野」も典型的な散居集落である。点在する各家ともかなり広い屋敷を持っているように見受けられるが、道前方左手の屋敷はひと際大きく目立つ。
手前の家は道沿いにハウスを並べ、左端に建つ小屋も新しい。ハウスで何を作っているのかわからないが、意欲的に農業に取り組んでいるようだ。
奥に薄日を浴びて「真昼岳」が浮かび上がっている。
大きな屋敷の近くまで進む。
(「佐野中村」の大きな屋敷)
木立の中に緑の屋根の古くて大きな家屋が建つ。手前に並ぶ落葉樹は枝ぶりを見ると「欅(ケヤキ)」のようだ。左手の建物は雪囲いされているようだが、人が住んでいるようには見えない。
(その4に続く)
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