ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★旧大曲市四ツ屋を往く-3(その5)

2018年02月09日 | 旧大曲市を往く

●歩いた日:2018114日(日)

●歩いた所

 ・高関上郷(四ツ屋):向田、高屋敷、不動堂、新屋敷、野際、蕨野

 ・四ツ屋 (四ツ屋):下新谷地、諸又、西下瀬、上古道、下古道、上原野、下原野

●歩いたログ(足跡)(道のり5.4km

(以上の地図:国土地理院)

 石碑に写る体育館の裏の道に出、現「角館街道」を横切って西に進む。この辺り、道の北側は「上古道」、南側は「下古道」である。

📷008:「古道」の孤立した木

 一面に広がる田んぼの向こうに「西山」が望まれる。手前に大きな木がポツンと聳える。

 ログ地図を見ると、「下新谷地」と記された北西側に二重の点線で多数の長方形が描かれているが、これは「東北農業研究センター大仙研究拠点」の試験圃場で、写真ではこの木のすぐ向こう側に当たる。また、S51年の航空写真を見ると、木の手前側は、かつては戸建ての官舎が並んでおり、官舎の北西側、試験圃場との境に防風林が植えられていたことがわかる。すなわち、官舎が撤去された時に大半の防風林も切り倒されたが、その一部が残され大きく成長したのがこの木であると予測される。

 葉を落として雪の中にポツンと立つ姿はなにやら寂しげである。

 なお、「大仙研究拠点」は、その前身がM29年に設置された「農事試験場陸羽支場」(国の試験研究機関、名称は何度か変わった)で、「大曲駅」のすぐ近く、当時の「花館村」の「羽州街道」沿いにあったが、現在の「角館街道」が開通してまもなくのS40年代にこの地に移転したものである。「陸羽支場」については「花館」を歩いた時にまた触れたいと思う。

 また、西に少し西に進んで、行く先にカメラを向ける。

📷009:「上原野」を望む

 「原野(バラノ)」のうちの「上原野」の家々である。道の両側に欅と思われる大きな木や杉などの木立に囲まれて家々が並んでおり、歴史の古さを感じさせるたたずまいである。

 この後、道の左側の大きな木のところで立ち止まり、カメラを向ける。

📷010:「上原野」の大樹

 欅と思われるが、今まで見た中でもトップクラスの大樹である。手前の屋根に遮られて根元が見えないが、何本にも分かれた幹が大きく枝を広げた姿は見事である。樹齢は数百年にもなるであろう。

 数年前の春先にここを通った時にも思わず見上げてしまった。その時、ここの家の主と思われる熟年男性がトラクターで道に残る雪を寄せる作業をしていたので、「凄い木だこと!。葉っぱが出始めるときれいだべな。」と聞いてみると、「んだ、きれいだど。だども、雪が着いた時がもっときれいだ。テレビの人が写しに来たことがある。」との答え。この日は霧氷が付着していて、これもきれいだが、もっと雪が着いたら花が咲いたように見えるだろうと思う。

(その6に続く)


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