久しく食べていないが今日は秋刀魚の話しをしよう。
秋刀魚はご存じの通り回遊魚です。
しかし、未だわかっていないことが多い魚です。
回遊し北海道・東北までは取れるのが分かっていますが関東付近ではもういなくなっている。
何処に消えたのでしょうか?
普通、南下する魚は本州を日本海と太平洋とで別れ南下していきます。マグロが良い例ですね。
はたまた鰹も北上し南下しますが東北地方では水揚げされません。江戸落語に初鰹は女房を質に入れても食べるとたいそう乱暴な話があります。
当時で1尾2両とか聞いてます。腕の良い大工の給金が一月1両と言われてますのでたいそう高価な魚だったんですね。
北上する鰹は初鰹。南下する鰹は戻り鰹。
初ガツオは主に初夏に取れます。「目に青葉 山ホトトギス 初鰹」なんて句もありますし・・・。
おっと今日は「秋刀魚」でしたね。
秋刀魚の特徴は長い魚です。まあご存じですよね。
秋刀魚のワタは何故食べてるかと言うとプランクトンを食べ消化・排出まで約20分と言われております。
ワタの苦みは大人になってから好きになりました。熱燗と秋刀魚の苦いワタとの相性は抜群ですね。
目利きですがなるべくしんせんなもの。身の張り具合からですかね。
特に腹がパンと張っている物選びます。
クチバシと胸ひれの先が黄色くなっているものが油が載ってます。
一番良いのは頭の後ろから太くなっているものが良いでしょう。
人間と同じで骨格の大きさは変わりませんが脂肪がつくと骨格以上に太さが増します。
ですから頭の後ろの背が大きく膨らんで尾まで行っている秋刀魚は最高です。
持論ですが秋刀魚は手を掛けず焼くのが一番だと思います。刺身や蒸し物など目先を変えて出しているお店もありますが私は秋刀魚自信の風味やワタの苦みを感じない秋刀魚はありえないと思っています。
これはあくまでも持論です。
付け合わせは大根おろしが最高でしょう。私はあえて尻尾の辛い部分を選びます。
ワタの苦みによく合うからです。
近頃は中国・ロシアが北海道の北で操業し日本近海での漁獲が減っています。それ故、高価な取引となり食卓に出回らないと言われております。
蛇足ですが冷凍の秋刀魚も悪くありません。
大きさごとに目方で仕訳けられていてます。
日手やクチバシの黄色は有りませんがその他の目利きは同じです。
近年、冷凍技術の発達で良い状態のものが多く出回ってます。もちろんワタも食べられますよ。
お鍋の季節に入りかけですが今夜、秋刀魚もいかがでしょうか?
旬を味わって下さい(^_-)-☆