これから旬を迎える鰤の話をしよう。
もう11月ですしね!
鰤はご存じの通り「出世魚」です。
関東と関西では幼魚の頃の名前が違います。
関東ではワカシ、関西ではワカナなどと呼ばれている。
成魚になってくると同じハマチ・鰤になっていく。
現在、養殖が多く出回っていますが市場では10キロを超えても鰤とは呼ばず「大ハマチ」と言われる。
天然と養殖の区別をつけているからである。
たいていの回るお寿司では養殖が使われている。しかし、最近の養殖技術はかなり進歩して天然より安定した大きさや味わいも均一である。
天然は高価ではあるが魚によって脂の乗りが違ってくる。
何が言いたいかというと養殖の方がハズレがないということである。
1尾買う事はないと思いますが目利きの話をしましょう。
もちろん天然の話です。
マグロと一緒で腹の身の方がお値段が高い。
私が店をやってた頃は規模が小さかったので2日に一度1㎏程買っていました。
腹の部分で。
鰤は不思議な魚で、魚は酸化すると変色してしまう。鰤もしかり。
しかし、血合いでも身の部分でも薄く表面を削り取りというかへツルというか?
新鮮な色合いが戻ってくる。
マグロではこうはいかない。
鰤はやっぱり日本海の氷見でしょう。
日本で一番の魚が揚がる。
調理としてはお刺身は一般的ですよね。
もう一つ有名なのが鰤大根でしょう。
今日は鰤大根を紹介しましょう。
身の端っこや血合い・頭などでつかいます。
刺身にするような高級な部位は使いません。
大根の処理は輪切りでも銀杏切でもいいですが鰤に負けない厚さに切り角の面取りをします。
米のとぎ汁で湯がき竹串がすっと入るくらいにして水にさらします。
鰤は食べやすい大きさに切り分け熱湯にくぐらせます。
しょうがを加え水と酒で沸かしていきます。浮いてきたアクを丁寧にすくいます。ポイントは沸かしすぎないこと。出しにアクが回ってしまうので注意しましょう。
さしすせそ の順番で味を調えますが味醂は最後に入れます。照りをつける為です。
酒は多いほうが良いでしょう
大根も一緒に煮て落とし蓋をします。
火からおろし一度自然に冷まします。ここで味を含ませます。
食べる前にもう一度火を入れて盛り付けます。
文字にするのは難しいですね。
今から40年前に読んだ後藤金吉先生の「食べ物歳時記」みたいには書けません。
湯木貞一先生の暮らしの手帳もしかり。
もっと勉強せねば(^_-)-☆