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TVドラマに見る「教師と生徒の深い信頼関係」

2025年03月02日 13時01分41秒 | 一言

 学園ドラマ「3年B組金八先生」は、いまも語り継がれています。その「金八先生」にあこがれた男性が、テレビプロデューサーとなって制作したのがTBS系で放送中の「御上先生」です。

 熱弁をふるって生徒たちを引っ張っていくのが金八先生なら、松坂桃李ふんする御上先生は自身の言葉は多くはなく、生徒らに熱い議論を呼び起こすよう促します。二つのドラマに共通するのは教師と生徒の深い信頼関係です。

 ジェンダー、報道の使命、原爆投下、教科書検定、金融とは何のためにあるのか等々。討論の中身は大切なものばかり。生徒が肉声で語っていくのが見どころです。

 繰り返し出てくるセリフがあります。“個人的なことは政治的なこと”。英語で“パーソナル・イズ・ポリティカル”。1960年代に、アメリカの学生運動やフェミニズム運動で掲げられた文言だといいます。ドラマの中では、個人が抱える生きづらさは、実は社会的な問題、政治が解決する問題だという意味、としています。

 御上先生が生徒たちに発する言葉は「考えて」。教室で展開する政治的な議論は、おのずと見る側にも投げかけられます。今の社会のままでいいのか、無関心を装っていてもいいのか、と。

 多くの情報が行き交う中、フェイク(偽)ニュースがはびこってもいます。兵庫県知事選で悪影響を及ぼしたことは記憶に新しいところです。何を真実と判断していくのか。だれもが自分で考えていくことが、現在ほど求められている時はありません。


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