前回までの流れ
液晶ビエラ(TH-L26X1)では無理やり同期を取ってくれるものの、同期が完了するまで時間がかかる上
ブラックアウトすると再同期がかかるのでゲームによっては全く実用的ではありません。
ブラックアウト時に再同期がかからないLEDレグザ(RE1)ですが、そのままでは表示がブレて流れそうになります。
同期信号のアースにダイオードを入れると流れなくなりましたが、表示がウネウネする副作用があります。
「31KHz無理矢理設定プログラム」を実行すると、アースダイオードなしでもLEDレグザや
純正RFビデオコンバータ(CZ-8VC)に表示出来る上にUSBキャプチャーする事も可能だと分かりましたが
最初にHuBASICをロード必要がある上、HuBASIC起動以外のソフトでの使い方が分かりません。
って感じが前回までのあらすじ。
やはり実用的に使う為には、ハードで工夫してLEDレグザで表示が流れない様にする以外に無さそうです。
そこで、どうも「アース」と「ノイズ」にポイントがありそうな感じなので
今回はその辺りを(素人なりに)徹底的に研究してみたいと思います。
●LEDレグザ(RE1)+RGB-VIDEOコンバータ [RGB-VIDEO-CV04N]で同期を取る
まずは簡単な所から、X1C専用で作ったファンがノイズを発している様で
これをRGBコンバータと同じ電源に繋ぐと画面のブレが酷くなります。
以前は、このファンを別電源で動かしていましたがそれでも流れていた為
これだけが原因ではないと思われますが、一応フェライトコアを付ける事でマシになったので少し様子見。
と言う事で、ノイズを消して行くことでアースダイオードが無くても安定するかも?
と思いアースのダイオードを外した状態で物理的になんとか流れない様に出来ないか実験してみる事にしました。
以前の記事でRGBのアースが無い場合、全く映らない訳ではなく色は悪いですが意外と同期は取れていました。
そこで、前回はダイオードを噛ます事でアースから逆流してる?であろうノイズをカット。
これで一応、LEDレグザでの同期は取れている様(レグザの補正範囲内の意味)で
このままでも使えなくはなさそうですが、ウネリは酔いそうになるしノイズは黒い画面だと凄く気になります。
そこで表示テストをする為に作ったのがコレ。
作った基盤はデジタルRGB6ピンをストレートに繋いでいるだけで間に実験し易い様に、端子?を設けた基盤です。
裏側が細い線で全結線されている状態なので、部品を直列に付けたい場合は配線を切って対処します。
(またもやピンボケ写真...)
ここに、部品を付けてブレが止まれば成功!!と言う単純な実験装置。
素人は、理論値なんて分からないので、当たって砕けろ作戦w
取り合えずRGBコンバータの6ピン端子ですが、前回入れたアースダイオードを一旦外します。
これでLEDレグザは再び流れそうな状態にブレます。
まずはアースダイオードで液晶ビエラの同期時間が短くなり、LEDレグザのブレが止まったので
最初の実験は、アースダイオードで「色々な種類のダイオードに変えてみる」と言う実験。
ブレる上に色が辺になったり、ブレは止まっても滲みが酷くなったりと、どんなダイオードでも良い訳では無さそうです。
写真のダイオードですが全てジャンク部品なので、どれが何かは分かっていません。
上に行くほど液晶ビエラの同期時間が短くなったのと、LEDレグザでのブレやノイズが少なかったものです。
しかし、これだけではどれも完璧な表示とは程遠い模様。
なので他にノイズを消す方法が無いか調べてみると、コンデンサを入れる方法が一番お手軽そう。
X1Cの信号は0V~5Vで、コンデンサは直流を通さない事から普通にアースダウンしても問題ないはず。
なので今度はRGBHV端子とGND間に色々な種類のコンデンサを入れてみる実験。
電解コンデンサは電池みたいなもので危険だと思うので、今回試したのは電極のなさそうなコンデンサです。
早速テストしてみましたが、R・G・B~GND間は、触らない方が良さそうw
唯々映像が乱れるだけでした。
※訂正:(2017/5/21)
同期信号~GND間に入れてみると
「おぉ!?ブレが止まった!!」
H-SYNC~GND(アース)V-SYNC~GND(アース)間にコンデンサを入れる事で、今までのブレが嘘のように止まりました。
しかしゲームを起動してみるとダイオードの時と同じ様に色が変な感じに。
そこで、ジャンクから取り外した色々なコンデンサで試してみます。
コンデンサも上に行くほど表示が良かった物。
何が違うのか素人の自分には良く分かっていません。
一番良さそうなコンデンサで表示実験。
before after
イナブキさんのBattleBattleで再確認しても問題なさそう。
写真はそこそこ撮ってあるのですが、反射を抑える為に蛍光灯を消して撮影している為
LEDレグザか液晶ビエラかの判断が付く画像が少なく表示ゲームがバラバラになっています...
毎回入力表示させれば良かったと後悔。
今の所、右下のLEDの配置と右上の入力端子の表示で見分けています。
LEDレグザは入力端子表示の枠が小さく自動で消えるので、表示が無ければレグザ率が高い。
液晶ビエラは入力端子表示の枠が大きく消えない設定にしていた様なので、写真に写りこんでたらビエラ率が高い感じ。
そして、一番良かったダイオードとコンデンサを6ピンコネクターに埋め込んで完了♪
よしよし、ブレないで表示されてます。
って、あれ?何かおかしい。
PL...
ダイオードを入れると位置がズレて範囲外になるのでしょうか?
コンデンサのテストの時はこんな事なかったような。
取りあえずLEDレグザでの安定がメインなので、液晶ビエラ用のダイオードは外してみました。
すると今度は、表示がかなりオカシイ。
以前のモヤモヤと同じこんな感じに。
以前はアースが断線していましたが、今回は導通があります。
再度コネクタをバラシて見てみると、コンデンサの種類が違う事に気が付きました。
104が実験に使ったもの。取り付けたのは103だったようで。
見た目が全く同じで気が付きませんでしたorz
「こんなにも違うのかぁ~」とか思いつつ104に付け変えたら
さらに酷くなって全く見れなくなりました...
「なぜだぁ~~~~~!!」 orz
素人にはもう訳がわかりません。
「ひょっとしてX1C本体を壊してしまったのかも?」と冷や汗をかきながら、
再びすべて外して実験用の基板に戻ります。
コンデンサは間違いないと思ったので、少し実験しやすい様に改良しました。
この実験基盤を間に噛ませると、流れる事なく綺麗に映るのは変わらず。
本体が壊れてなくて良かった...
それじゃぁコンデンサがハンダの熱で壊れたとか?
しかし、ダイオードやトランジスタが熱に弱いのは聞いた事あるけど、コンデンサは覚えがない。
実験基盤なら大丈夫で、直接配線に埋め込むとダメ。
となると、残るはコンデンサの取付位置ぐらいしか考えられません。
実験基盤を取り外し、6ピンコネクタ内のコンデンサも一度外してみて
RGBコンバータ側にコンデンサを付けて見ると...
やっと戻ったorz
ん~素人にはやっぱり訳が分からない現象。
コネクタ付近だとノイズをカットする所か逆に表示が酷くなり、離して取り付けるとノイズをカット出来る。
つまり、X1C本体付近のノイズをコンデンサが拾ってしまうとか?
それともケーブルがノイズを拾うので、コンバータ直前でカットしないと意味が無いとか?
※追記:(2017/5/21)
映らなくなった原因は、V-SYNCとH-SYNCを勘違いして結線していた可能性があります。
同じ様に流れる「純正RFビデオコンバータ(CZ-8VC)」が「31KHz無理矢理設定プログラム」で映った事から
こちらもコンデンサで解決出来ないかの実験をしてみます。
前回の教訓から6ピンの根元では無く、RGBコードの四角いコネクタをバラして差し込んでみました。
(104の積層セラミックコンデンサを購入)
実機X1C>純正RFビデオコンバータ>LEDレグザ(コンポジット)
「うっほほぃ!!」 こちらもブレずに表示されました。
現状所持する機器の中でパレット0番の青色を表示出来るものが純正RFビデオコンバータだけなので、
これでザナドゥをLEDレグザで遊ぶ事が可能になりました。
●X1Cの2画面表示に挑戦。
快適に録画しながらプレイするには映像を分岐させる必要があります。
Webカメラ録画するに当たって、1画面だとカメラが目の前にあって邪魔で仕方がないので2画面化に挑戦。
映像信号をそのまま分けると、信号が弱って片方が映らなくなるか両方が暗くなるかって感じだと思います。
S端子は普通に分岐しても気持ち暗くなるかもしれませんが、今回は気にならず問題なし。
(液晶ビエラとLEDレグザの単純分岐による2画面表示。RGBコンバータのS端子を分岐しただけです。)
折角なのでカーナビモニターも分岐させてみようと思い
6ピンコネクタを単純2分割しただけの分岐ケーブルを作ってみました。
素人が思ってた以上に面倒な作業で、テレビ見ながらですが1時間以上かかってます。
単純に6ピン×3本の18回半田付けするだけなのにね...。
途中に基盤みたいなのを置いて3本をそれぞれ半田付けすると楽そうです。
無知なので怖い物知らず。早速色々分岐して表示してみました。
最初に、カーナビRGB+RGBコンバータの分岐は、信号の関係上そのままでは混在不可能っぽい?
片側が全く映りませんでした。
カーナビモニターのRGBの2分割は、単純に2分割しただけでは片方の同期が取れていない感じでしょうか?
ケンウッドの方はナビとの切り替えスイッチを付けてあるので、
ケンウッドをナビ画面にするとパナソニックで表示され
逆にケンウッドをX1表示にすると、ケンウッド側は表示されるが、パナソニック側が表示されない。
素人的に考えると、ナビのメーカーが違うので終端抵抗や負荷なども違って
どちらかに同期用の電力が取られてしまい、もう片方の同期が取れないと妄想。
自分の手持ちのジャンク電子部品と言えば「ダイオード」「コンデンサ」「抵抗」ぐらいしか無いので
これらで何とかならないか実験してみました。
最初は双方逆流しないように同期信号にダイオードを噛ませてみたがダメ。
液晶ビエラでアース側にダイオードを噛ませて同期が早まった経緯があるので、アース側にもダイオードを噛ませてみたがダメ。
しかたないので前回と同じく実験用基板を用意。
新品のが無かったので、切り欠き基盤で実験です。
ただ単に、ノイズが乗って同期が取れない可能性もあるので
純正コンバータを映るようにした様に、ここにコンデンサを付けてみるも変わらず。
適当な抵抗を付けてみたが変わらず。
抵抗を変えてみると表示される側が入れ替わりました!!どうやら抵抗がビンゴな様です。
適当なジャンク抵抗を試していると、100Ω辺りで両方見える様になる感じ。
しかし、画面上部が歪んでいるので微調整が必要そうです。
そこで今回は可変抵抗を入れてみる事に。
原理としては、抵抗を弄って均等に信号を送る(電圧を均等に分ける)って事でOKでしょうか?
ジャンク部品なので抵抗が分かりませんが裏面に102Mと書いてありました。
最初104Mで試すと微調整があまり利かない感じだったので、
数字の小さいものを付けてみました。
後日パーツ屋に行って数字の意味が分かりました。
101=100Ω
102=1KΩ
104=100KΩ
だったのですね...10のn乗と言う表記の様です。
つまり、102より501の方が抵抗が小さい事になるので
ただ単に、数字が小さい方を選んでたのは間違いだった様です。
たまたま最後の一桁が違うものしかなかっただけと言う...素人パワー全開!!
可変抵抗を微調整して、無事にカーナビRGBモニターの2画面化が出来ました。
●まとめ
どうやら、映像が流れそうになる原因は同期信号の問題の様ですが、
キャプチャー出来ないのは走査線の問題で、どちらにも相互関係があるのでしょうか?
※訂正:(2017/5/21)
○LEDレグザTVで微妙に流れそうになるのは同期を補正しきれていないから?
31KHz無理やりプログラムで同期を取ると全く流れなくなり、プログラムを停止しても保持されます。
映像信号のGNDにダイオードを入れると流れなくなるのは
映像にノイズが乗ってTVの補正能力により同期を取りやすくなっているからでしょうか?
同期を補正しきれない原因として、○○ラインと言われる走査線の数が関係している可能性が高いです。
H-SYNC~GND(アース)V-SYNC~GND(アース)間にコンデンサを入れる事で流れなくなったのは、
同期信号に乗っていたノイズ(交流成分)をコンデンサでカット出来たからでしょうか?
○キャプチャー出来ないのは、同期周波数が原因では無い
最初は、キャプチャー出来ない原因が同期周波数の問題かと思っていましたが
31KHz無理やりプログラムが実行から停止まで止まる事無く正常にキャプチャー出来ている事から
同期が外れても止まらず画面が表示されないだけです。
走査線の数が対応していないから表示が止まってしまうのかもしれません。
プログラムを停止するとキャプチャー画面が停止してしまう事から、
Breakには、その辺りを元に戻してしまう作用があるのかもしれません。
そうなると、何の変更もせずにチャプチャー出来たカノープスのビデオボードって何気に凄いハードだったのでしょうか?!
○自分が理解していないポイント
X1C=15kHz=200ライン?
turbo=24kHz=400ライン?
NTSC=480ライン+色々=525ライン=15.734264kHz?
S端子出力は、全てNTSCの525ラインになるのではないのか?
X1CのCRTCを変更しないと変わらないのか?
今回の実験では、X1C=15kHz=525ラインとなったのか?
走査線と水平周波数と水平走査周波数とか訳分からんのよねorz
この辺りの規格関連が、素人には混乱の極み!!
取り合えず、今まで出来なかったUSBキャプチャーが出来たことで、少しだけ前進したような気がしないでもありません。
ひとまず表示問題は大分と落ち着いた気がします。
LEDレグザでもゼノンのタイトルが流れる事はなくなりました。
今回は、ジャンク部品にかなり助けられましたね。
熟練者やプロの方ならば机上で計算して部品を揃えれば良いかもしれませんが
初心者の自分には1個ずつ試すしか手がないのです。
まぁ正常なものを壊してしまう可能性があるので、あまりおススメはしませんが...
ノイズ取り用のコンデンサは、今回結構勉強になりました。
カプラーの接触抵抗とか、ノイズ元からの位置も関係してくるのでしょうが
回路内では同じ位置に当たるはずなのに配線の位置によって変わってくるのですね。
レトロで曖昧な信号の場合、机上と実機の差はそこそこ出てくるのかもしれません。
残りの問題点は、パレット0番(水平ブランキング)問題と、フラッシュ問題。
これらは専用回路必須となり、自分の今のレベルでは簡単には攻略不可能な気がします。
なので、まずはパレット0番(水平ブランキング)問題の勉強に「XAV-2s」待ちって事になりますかねぇ。
水平ブランキング問題は、ザナドゥの青が表示されない画面を良く?見かけると思いますが
フラッシュ問題って何?って方の為に正常表示されたフラッシュ画面を貼っておきます。
スローモーション(1/4)にしてあります。(フラッシュは8秒~10秒辺り)
実機X1C > 純正RFビデオコンバータ(CZ-8VC) > 液晶ビエラで表示 > 携帯で動画撮影
下の動画では、画面全体が光る場面(1:08辺り)で画像が乱れます。よく見ると映像はブレますが光ってるかも?
カーナビモニター含め、複合同期で表示させるアプコンなどは光らずに同期を見失って暗くなる物が多い気がします。
LEDレグザでブレずに表示出来た記念に初期の頃からテストに使っているバルダーダッシュの動画を撮影してみました。
実機X1C > RGBコンバータ[RGB-VIDEO-CV04N] > LEDレグザ(RE1)で表示
> Webカメラ > PC(ソフト:アマレコTV)でキャプチャー
~X1CをLEDレグザに表示 おわり
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