5月6日(月曜日)曇り
ゴールデンウィークが終わった。毎年テレビの画面に映し出される渋滞、行楽地の人混み、交通事故のニュース。
44年前に放映されたNHKの”シルクロード”を観た人は誰も歴史のロマンに浸ったことだろう。歴史の授業で習って知っていても、実際にシルクロードの都市を訪れた人は少なかったはずだ。壮大なシルクロードに点在する都市の歴史と遺跡、そこに今も暮らす人々。石坂浩二さんのナレーションとテーマ曲と共に映るラクダのシルエットが今でも強烈に脳裏に焼き付いている。
1972年に日中の国交が回復した。その2年後、中国の西安市と奈良市は姉妹都市の提携をした。
古くから奈良と西安は深い絆で結ばれていたこともあり、奈良市民にとって西安との姉妹都市提携は念願だったという。西安と姉妹都市になったことで、奈良市内では中国に関係したイベントが多く催されていたと記憶している。その頃、私はまだ学生で転勤族一家の私たちは奈良市内の学園前というところに住んでいた。
”シルクロード”が放送されたのは1980年。西安との絆を意識する奈良市民はこの放送は格別な感動を持って観たことだろう。
敦煌や天山山脈、延々と広がる砂漠地帯に壮大な遺跡、過酷だった人々の暮らしを想像しつつも、スケールのあまりの大きさはさながらファンタジーのように感じられた。
シルクロードの起点である西安は古代から連綿とつづく歴史を遺す一方、異文化の流入を砂漠の砂のように流動的に受け入れてきた。”シルクロード”の第1回目の放送では西安が紹介された。今では誰もが知る兵馬俑遺跡はこの放送の少し前に井戸を掘っていた農民によって発見され、テレビのカメラが入ったのはなんとシルクロードの取材に当たっていたNHKの取材班が初めてだったという。後に実際に兵馬俑遺跡を見に行ったが、その迫力は今も秦の始皇帝が生きているのではないかと感じるほどだった。
テーマ曲がYouTubeで見られる。
NHKオンデマンドで”シルクロード”すべての放送が観られます。(課金有ですが)
それでは、シルクロードをイメージして練習しましょう!