心の鏡

気づいたら
あなたの名前を
呼んでいた

目の前のすべて
あなたへの気持ちと
つながっていて


揺れ動く波
同じ色を抱えて
打ち寄せる青
いつか捉えて
つかまえて


あなたの声が
あなたの波動が
往ったり来たり
空に浮かんで
それが届くたび
心は揺れて
そしてあなたの
名前を呼んだ


目の前に写った
この空の色は
あなたを映した
鏡の世界


いつもどこかで
あなたの名前を
心いっぱいに
呼んでいた

雨あがり

春の雨がしっとり
僕の心をぬらす
重たい雲の色に
僕の心はきしむ

雨の日はすべてが
停止したみたいだ
僕は空を眺めながら
ただ外を歩く


このまま　この風と共に
あの雲の向こうへ
見上げたその先には
白く光る空


雨あがりの
雲の切れ間
ただ光だけが
まぶしく見えた


僕の心のひだに
雨あがりの風を受ける
僕の心のひだが
その色になびいている



ただ僕は歩く
雨あがりの街を