井原前岩国市長が1782票差で空母艦載機受け入れ派の前自民党衆院議員に敗れました。しかし、この選挙で負けたのは、井原氏でもなければ、岩国市民でもない。日本に住む住民ではないだろうか。
今回の選挙の共同通信の出口調査では、移転に「反対」が41%にのぼり、明確な「賛成」は17%にすぎない。 37%は「やむを得ない」だったという。
明らかに、米軍基地再編による負担を受け入れたら交付金を渡すが反対すれば一銭も渡さないという政府の「アメとムチ」政策が効いたことになる。
特に岩国では、政府は新市庁舎建設費用を交付金として支払うことを役得しておきながら、岩国が空母艦載機受け入れを拒否すると35億円について支払いを停止した。35億円は赤字財政にとって大きな負担となる。それを見越した政府の横暴だ。
ゆえに、負けたのは私たち市民だ。
第1に、私たちは米軍再編について、本当にそのことが必要ななのか、それぞれの再編に伴う負担が本当に必要なのかを政府にとことん説明させただろうか?岩国への空母艦載機移転の要否についても、きちんと説明を受けているだろうか(厚木基地に置いておけばよいという意味ではない)。市民として、国防に関する重要な政策についての説明を受けないままずるずるそれを容認することは、戦前の非民主国家の再来だ。市民としては恥だ。
第2に、憲法は一つの自治体にのみ適用される法律については住民投票による賛成が必要だとしている。その趣旨は、中央政府による自治体への一方的な負担の押しつけを回避するためだ。今回の再編に伴う法律は、その再編規模が大きいが故に複数の自治体を対象としているがゆえに、憲法上は住民投票は不要だが、趣旨から言えば、住民投票で圧倒的にノーという意思を表明した岩国市に負担を押しつけるわけにはいかない。政府の「アメとムチ」政策は、憲法の趣旨を嘲るかのようなものだ。これを許した私たち市民の敗北だった。
この敗北を受けてどう立ち上がるのか。一人ひとりが考えなければならないことだ。
では、350円1000万人寄付運動はどうするか?
個人的には、国への横暴に反対する場として存続させたいが、朝日新聞によると、防衛省は、これまではいま賛成に回ってもすでに市庁舎のうち建設している部分は支払えないのでわずかしか出せないなどと言っていたくせに、35億円について支払えるようにとりはかりたいとのことだ。そうなると、寄付していただいたお金が宙に浮く形となる。
そこで、いったん、積極的にこの寄付を募るのは中止します。そして、昨日までに寄付のあった分について、岩国市に寄付を申し出ます。寄付をしてくれた人の意図を説明したうえで、お渡しします。
本日から寄付のあった分については、しばらく、お預かりします。政府の交付金の動向をみたうえで、35億円について支払いが決定したならば、再編に反対している自治体に寄付をしたいと思います。おそらく沖縄の自治体は反対を続けるはずです。彼らは、負担の重さが身にしみているからです。
【沖縄県警は11日、女子中学生に乱暴をしたとして、在沖米海兵隊の二等軍曹タイロン・ルーサー・ハドナット容疑者(38)を婦女暴行の疑いで緊急逮捕した。調べでは、ハドナット容疑者は10日午後10時35分ごろ、同県北谷町北前1丁目の路上に止めた車内で、同県内に住む女子中学生(14)に暴行をした疑い。ハドナット容疑者は同日午後8時半ごろ、同県沖縄市で友達2人といた女子中学生に声をかけ、バイクで同県北中城村島袋の自宅に連れて行った後、「自宅へ送ってあげる」と言って自分の車に乗せ、その後、北谷町の路上に車を止めて車内で暴行したという】(朝日新聞ウェブ版。10日は岩国市で選挙が行われる前日だった…)
●写真はスーパーホーネット、移転予定の空母艦載機。(http://www.navy.mil/view_single.asp?id=27248)
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。
今回の選挙の共同通信の出口調査では、移転に「反対」が41%にのぼり、明確な「賛成」は17%にすぎない。 37%は「やむを得ない」だったという。
明らかに、米軍基地再編による負担を受け入れたら交付金を渡すが反対すれば一銭も渡さないという政府の「アメとムチ」政策が効いたことになる。
特に岩国では、政府は新市庁舎建設費用を交付金として支払うことを役得しておきながら、岩国が空母艦載機受け入れを拒否すると35億円について支払いを停止した。35億円は赤字財政にとって大きな負担となる。それを見越した政府の横暴だ。
ゆえに、負けたのは私たち市民だ。
第1に、私たちは米軍再編について、本当にそのことが必要ななのか、それぞれの再編に伴う負担が本当に必要なのかを政府にとことん説明させただろうか?岩国への空母艦載機移転の要否についても、きちんと説明を受けているだろうか(厚木基地に置いておけばよいという意味ではない)。市民として、国防に関する重要な政策についての説明を受けないままずるずるそれを容認することは、戦前の非民主国家の再来だ。市民としては恥だ。
第2に、憲法は一つの自治体にのみ適用される法律については住民投票による賛成が必要だとしている。その趣旨は、中央政府による自治体への一方的な負担の押しつけを回避するためだ。今回の再編に伴う法律は、その再編規模が大きいが故に複数の自治体を対象としているがゆえに、憲法上は住民投票は不要だが、趣旨から言えば、住民投票で圧倒的にノーという意思を表明した岩国市に負担を押しつけるわけにはいかない。政府の「アメとムチ」政策は、憲法の趣旨を嘲るかのようなものだ。これを許した私たち市民の敗北だった。
この敗北を受けてどう立ち上がるのか。一人ひとりが考えなければならないことだ。
では、350円1000万人寄付運動はどうするか?
個人的には、国への横暴に反対する場として存続させたいが、朝日新聞によると、防衛省は、これまではいま賛成に回ってもすでに市庁舎のうち建設している部分は支払えないのでわずかしか出せないなどと言っていたくせに、35億円について支払えるようにとりはかりたいとのことだ。そうなると、寄付していただいたお金が宙に浮く形となる。
そこで、いったん、積極的にこの寄付を募るのは中止します。そして、昨日までに寄付のあった分について、岩国市に寄付を申し出ます。寄付をしてくれた人の意図を説明したうえで、お渡しします。
本日から寄付のあった分については、しばらく、お預かりします。政府の交付金の動向をみたうえで、35億円について支払いが決定したならば、再編に反対している自治体に寄付をしたいと思います。おそらく沖縄の自治体は反対を続けるはずです。彼らは、負担の重さが身にしみているからです。
【沖縄県警は11日、女子中学生に乱暴をしたとして、在沖米海兵隊の二等軍曹タイロン・ルーサー・ハドナット容疑者(38)を婦女暴行の疑いで緊急逮捕した。調べでは、ハドナット容疑者は10日午後10時35分ごろ、同県北谷町北前1丁目の路上に止めた車内で、同県内に住む女子中学生(14)に暴行をした疑い。ハドナット容疑者は同日午後8時半ごろ、同県沖縄市で友達2人といた女子中学生に声をかけ、バイクで同県北中城村島袋の自宅に連れて行った後、「自宅へ送ってあげる」と言って自分の車に乗せ、その後、北谷町の路上に車を止めて車内で暴行したという】(朝日新聞ウェブ版。10日は岩国市で選挙が行われる前日だった…)
●写真はスーパーホーネット、移転予定の空母艦載機。(http://www.navy.mil/view_single.asp?id=27248)
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。