志布志事件は冤罪と呼ぶべきではないという発言をした鳩山大臣が、2月14日の衆議院予算員会で、保坂展人衆院議員の質問に対し、冤罪ではないという発言をしたことについて志布志事件で疑われた人にお詫びしなければならないという趣旨の発言をしつつも、「今後まったく意味の不確定な言葉である冤罪という言葉は公式の場では一切使うまいと思うようになりました」と明言した(保坂展人議員の発言の30分くらいのところ。保 坂議員の発言は、http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib2.cfm?u_day=20080214から、予算委員会をクリックしたうえ、保坂議員の欄をクリックしてください)。
冤罪という言葉があいまいだから今後は公式の場では使わない…これって反省している人間の吐くセリフだろうか。ちなみに、鳩山法相が調べたという広辞苑を引いてみた。「無実の罪。ぬれぎぬ」とある。鳩山法相にとっては無実の罪は明確らしいが、ぬれぎぬというのが不明確らしい。そこで、ぬれぎぬを引いてみよう。犯罪に関連する意味としては「無実の罪」しか挙げられていない。
どこが不確定だというのか。冤罪とは「無実の罪」ということであり、それは明確だ。鳩山法相は「寝ないで考えた」という。寝ないで、言い訳を考えたのか。
この点、すかさず、保坂議員は、「冤罪という言葉が悪いのではなく、鳩山大臣が悪い」と突っ込んだ。
それに引き替え、産経はひどい誤導記事を書いている。【鳩山邦夫法相は14日の衆院予算委員会で、12人の被告全員の無罪が確定した鹿児島県議選の公選法違反事件に関し「冤罪(えんざい)と呼ぶべきではない」と発言したことについて、「今後公式の場では一切使わない。被告の方々が不愉快な思いをしたならば、おわびしなければならない」と陳謝した。】(産経電子版http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080214/stt0802141709003-n1.htm)というのだ。
この書き方だと、「冤罪だと呼ぶべきではない」というせりふを「今後公式の場では一切使わない」と反省しているように受け止められてしまう。これは事実を伝える報道機関として恥ずべきことだ。
ほかの報道機関も電子版を見る限り、「冤罪」が不明確な言葉ではないと指摘したものはない。法務大臣が言葉をおもちゃにしたり、ごまかしたりするのは、本当に恥ずかしいことであり、辞任を迫ろう。
しかも、鳩山法相は、保坂議員から2月12日衆議院予算委員会で「供述調書というのは当然承諾を得てつくるわけですが、調書にはかかないから真実を、事実を言ってごらん。そういう取り調べは当然あると思うんですね。ところが一種の取り引きじゃありませんが、そういうことも全部、録画されたら、これはしゃべらなくなる」と発言したことについて、そういう発言は違法捜査を助長するものだと批判されたが、撤回しなかった。
憲法38条1項には、「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」とある。鳩山法相は、「調書には書かないから真実を言ってごらん」という取り調べ方法が行われる具体的な場面を想像したことがあるのだろうか。何も問題なく取り調べが進んでいる場面でこのような発言があるはずがない。
AとBと二人が共犯者だという前提で取り調べをし、説得をして、いろいろな手段で自白を迫っても言わない、そういう状況の中で、連日の取り調べにくたくたになった被疑者Aに対し、「わかった、もう難しいことは言わん。調書にはとらないし、ここだけの話として、本当のことを言ってみんか。そうしたら、お前は許してやる。Bだけのことにしてやるから、真実を言ってごらん」とこうなるわけだ。
このような自白は、偽計による自白、利益の約束をした自白して、証拠の価値がなくなってしまうし、そもそも、憲法38条1項の趣旨に反する。
鳩山法相は、憲法違反の取り調べを行うよう示唆したのである。
法務大臣による憲法違反示唆、このような重大な問題を放置してよいはずがない。ただちに辞任するよう迫ろう。このまま見過ごせば、私たち有権者が世界のモノ笑いだ。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。
冤罪という言葉があいまいだから今後は公式の場では使わない…これって反省している人間の吐くセリフだろうか。ちなみに、鳩山法相が調べたという広辞苑を引いてみた。「無実の罪。ぬれぎぬ」とある。鳩山法相にとっては無実の罪は明確らしいが、ぬれぎぬというのが不明確らしい。そこで、ぬれぎぬを引いてみよう。犯罪に関連する意味としては「無実の罪」しか挙げられていない。
どこが不確定だというのか。冤罪とは「無実の罪」ということであり、それは明確だ。鳩山法相は「寝ないで考えた」という。寝ないで、言い訳を考えたのか。
この点、すかさず、保坂議員は、「冤罪という言葉が悪いのではなく、鳩山大臣が悪い」と突っ込んだ。
それに引き替え、産経はひどい誤導記事を書いている。【鳩山邦夫法相は14日の衆院予算委員会で、12人の被告全員の無罪が確定した鹿児島県議選の公選法違反事件に関し「冤罪(えんざい)と呼ぶべきではない」と発言したことについて、「今後公式の場では一切使わない。被告の方々が不愉快な思いをしたならば、おわびしなければならない」と陳謝した。】(産経電子版http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080214/stt0802141709003-n1.htm)というのだ。
この書き方だと、「冤罪だと呼ぶべきではない」というせりふを「今後公式の場では一切使わない」と反省しているように受け止められてしまう。これは事実を伝える報道機関として恥ずべきことだ。
ほかの報道機関も電子版を見る限り、「冤罪」が不明確な言葉ではないと指摘したものはない。法務大臣が言葉をおもちゃにしたり、ごまかしたりするのは、本当に恥ずかしいことであり、辞任を迫ろう。
しかも、鳩山法相は、保坂議員から2月12日衆議院予算委員会で「供述調書というのは当然承諾を得てつくるわけですが、調書にはかかないから真実を、事実を言ってごらん。そういう取り調べは当然あると思うんですね。ところが一種の取り引きじゃありませんが、そういうことも全部、録画されたら、これはしゃべらなくなる」と発言したことについて、そういう発言は違法捜査を助長するものだと批判されたが、撤回しなかった。
憲法38条1項には、「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」とある。鳩山法相は、「調書には書かないから真実を言ってごらん」という取り調べ方法が行われる具体的な場面を想像したことがあるのだろうか。何も問題なく取り調べが進んでいる場面でこのような発言があるはずがない。
AとBと二人が共犯者だという前提で取り調べをし、説得をして、いろいろな手段で自白を迫っても言わない、そういう状況の中で、連日の取り調べにくたくたになった被疑者Aに対し、「わかった、もう難しいことは言わん。調書にはとらないし、ここだけの話として、本当のことを言ってみんか。そうしたら、お前は許してやる。Bだけのことにしてやるから、真実を言ってごらん」とこうなるわけだ。
このような自白は、偽計による自白、利益の約束をした自白して、証拠の価値がなくなってしまうし、そもそも、憲法38条1項の趣旨に反する。
鳩山法相は、憲法違反の取り調べを行うよう示唆したのである。
法務大臣による憲法違反示唆、このような重大な問題を放置してよいはずがない。ただちに辞任するよう迫ろう。このまま見過ごせば、私たち有権者が世界のモノ笑いだ。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。