情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

メディアリテラシー教育に必要なものは何か?

2009-07-10 06:09:40 | メディア(知るための手段のあり方)
 メディアリテラシー教育が小学校でも行われているという。でも、学んで帰ってくるのは、肖像権だとか、著作権だとか、そういうことばかりで、家族旅行で写真を撮ろうとしたら、「それは撮影してはいけないのではないか?」などと子供が聞いてくるらしい。

 そんな馬鹿げたことがあるのかと思ってネットで検索したら、メディアリテラシーという言葉が情報モラルという言葉と並んで使ってあったりするのを見てさらに驚いた。

 メディアリテラシーとは、マスメディアなどが流す情報がいかにバイアスがかかっているかを理解し、正確な事実を知ることができるようになることであり、情報モラルなどということとはまったく異なる。

 そもそも、メディアリテラシーが何のために必要なのかといえば、主権者が主権者たるには事実を知らなければならないからであり、メディアリテラシー教育をする際には、そのことに触れなければ、まさに「仏作って魂入れず」だ。さらに、情報モラルだなどと言って、情報の流通を阻害する方向での教育が行われるのでは、百害あって一利なし、だ。

 一度紹介したが、カナダでは、メディアリテラシーのカリキュラムにおいて、たとえば、湾岸戦争で、イラク軍兵士がクウェートの病院で、保育器から新生児を取り出して放置して殺したという戦争開始前のアメリカ国内で流されたニュースについて、実はクウェート政府と米国の広報制作会社によるねつ造だったことなどが取り上げられているという。

 メディアリテラシーの皮をかぶった情報統制教育がおこなわれている日本とは雲泥の差があるというほかない。




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★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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