産経新聞によると、【浜田靖一防衛相は31日夜、先の大戦を日本の侵略とする見方に疑問を示し、集団的自衛権行使容認を求める論文を公表した防衛省の田母神俊雄航空幕僚長の更迭を決めた。政府は同夜の持ち回り閣議で31日付で田母神氏を航空監部付にした。麻生内閣が先の大戦を「侵略」とした村山富市首相談話を踏襲する中、論文内容は政府見解に反すると判断した。後任には永田久雄航空総隊司令官、織田邦男航空支援集団司令官、外園健一朗防衛省情報本部長らの名前が浮上している】という。
※田母神論文→http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf
自衛隊員が政治的発言をすることを許してきた結果が、こういう事態を招いたわけで、今後は政治的発言をしないように激しく指導するべきだ。軍事行動の実務を担当する者が軍事行動のありようについて、見解を述べるなんてもってのほかで、駒は駒として言われるままに動くべきで、こう動かしてくれなんて指示するのは明らかに越権だ。
早速、市民の間からも行動を起こそうという動きがでている(末尾追記参照)。
もちろん、自衛隊は将来的にはなくべきだし、別組織をつくって災害時の国際支援体制をつくるなどして日本なりの世界への貢献を果たすことが大切だと思う。
しかし、現実に自衛隊はあるのだから、シビリアンコントロールについても厳守させる方法を考えないといけない。
欧米並みに、組織内に、オンブズマンや労働組合を設けるなどシステムを改善する必要があるのは明白だが、そういう機運を生み出すためにも、シビリアンコントロールを逸脱する発言には厳しく対応する必要がある。
個人的には、「駆け付け警護」発言を堂々とした佐藤ひげ隊長がいまだに国会議員の地位にあることは許し難い。ああいう悪例があるから、現職の自衛隊員がそれを見習って、自衛隊のあり方に関わる発言を繰り返すのだと思う。
改めて、下記の関連記事を読んでいただきたいが、佐藤ひげ隊長は、イラクで他国軍隊が攻められたら、自らその場に赴き、自分の命が危なくなったことを理由に正当防衛として軍事行動を始めると明言した。これは、まさに、侵略戦争をすることを可能とする発言であり(ある国を侵略している米軍が攻撃を受けているから、その米軍を守るために自衛隊がその戦争に巻き込まれることを可能とする)、憲法に明らかに反する発言だ。
それにもかかわらず、一部の新聞・テレビを除き、この佐藤発言がメディアで大きく取り上げられることはなかった…。
また、実は、この佐藤発言は、自衛隊内部の教育資料の内容とも一致することが判明した。
しかし、それでもメディアの多くはこの問題を取り上げようとしなかった。
そのようなメディアの姿勢が、田母神論文を許す結果となったわけだ。田母神論文とともに、佐藤ひげ隊長発言を再度取り上げるように、新聞、テレビに呼びかけてほしい。
いまでも、自衛隊内では、憲法違反の「駆けつけ警護」を行うような指導がされているかもしれないし、田母神史観に基づく歴史認識教育が行われているかもしれない…
【関連記事】
国民を騙すつもりだった~佐藤正久は議員として不適切、直ちに辞任せよ!
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/6068073902aacc36000843a94e8bac4c)
自民党は、自衛隊の暴走に歯止めをかけるつもりはない!~新憲法草案と佐藤正久発言と (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/480d661556e4bcaa958d44e4426f2c9d)
ブロガーは連帯する!~マスメディアは連帯できないのか?:佐藤正久発言への対応 (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f1716eed9c119b74ec350e3429896524)
柳条湖事件を反省しつつも佐藤正久「巻き込まれてでも戦争に参加する」発言を批判しない朝日は歴史評論家? (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/be25c133c253edcdbe5c2778fd5bb6ae)
NHKに佐藤正久議員の暴言を報道するよう要望しよう~次期経営計画について意見募集中 (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/023fdf2610b534c7d717fd3da88a1ffa)
ヒゲ隊長こと佐藤正久参議院議員に市民有志が公開質問状提出へ!:NPJより (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/b6b645b6bde4ae3c306b2d8dbfa8d3bf)
佐藤正久ヒゲ隊長の巻き込まれ発言に公開質問状送付会見報告(杉浦弁護士ブログより) (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/c5e27ff547df05be9a75ea8e873256a5)
文民統制を無視!~ヒゲ隊長巻き込まれ企図に栗栖更迭事件より危険なものと警告(東京) (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/ca03838bdb3dc2513a8782f8c8b02f8a)
シビリアンコントロール無視のヒゲ隊長発言を容認した小池防衛相の責任が問われている(赤旗) (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/3f01fc3b11317713c7733625f05e8bae)
小泉臆したか~ヒゲ隊長「巻き込まれ」攻撃発言公開質問状を受領拒否!(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/8cd358b80a9bde5b4a13a72fd802868e)
【転載熱望】佐藤正久巻き込まれ発言は、自衛隊としての方針だったことを裏付ける書面をNPJで公開! (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/6548165e47df4ba6a3a443d58c64dedf)
TBS、東京新聞が佐藤正久「巻き込まれ」発言が自衛隊としての組織的方針であるとの文書、報道(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/25e6188efe1cbe2295a38f8c902b107d)
佐藤正久「巻き込まれ」発言で、北海道新聞が市民の抗議を記事に~陸自隊員を抱える地域の不安に応えるhttp://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/af9f5ca7ed880c045eae2c3daf4a7dd0
道新が社説で佐藤正久「巻き込まれ」企図を批判!~続くのはどこだ…http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/9629a654d96a0f1d792ec4db58328b59
TBSサンデーモーニングが、佐藤正久駆け付け警護発言を取り上げ、断罪!http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/b86510bf6c91d952e715f54c40de1a8f
続いたのは、中日新聞、コラムで佐藤正久駆け付け警護企図を批判http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f718616aa5405531584b069d0ab01da0
佐藤正久「駆け付け警護」問題で前首相回答できず~そりゃ、15年前からの方針じゃぁねぇ… http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/2a571dcbdba5d3da5b07abccad84f6f7
佐藤正久「駆け付け警護」問題で新潟日報が、公開質問に『愚直』に答えるようコラムでこら! http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/1d61ff2dca6c97747ec4ec257f7277b0
【追記】
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侵略戦争美化と集団的自衛権行使要求の田母神航空幕僚長の暴論糾弾!
田母神罷免だけで終わらせない。政府・防衛省は責任を明確にせよ。
11・4防衛省前市民緊急抗議・要請行動
田母神空幕長は「我が国が侵略国家だったというのは濡れ衣だ」とか「(自衛隊が)集団的自衛権も行使できない(のはおかしい)」などとする論文を公表しました。これは日本国憲法の精神に真っ向から反するものであり、現役自衛官のトップとしての憲法尊重義務に反する、きわめて重大な問題です。田母神空幕長は、先ごろ、空自のイラクでの戦争協力を違憲と判断した名古屋高裁判決に際して「そんなの関係ねぇ」と発言した札付きの人物です。こういう人物をそのまま空自の最高責任者にすえていた防衛省と政府の責任も重大です。その責任は田母神罷免だけでは終わりません。
私たちは下記の次第で緊急に市民の抗議・要請行動を呼びかけます。この行動に一人でも多くの市民や団体の皆さんが駆けつけて下さるようお願いします(参加に際して各団体の抗議・要請文が用意できればベストです)。
憲法を生かす会
平和をつくり出す宗教者ネット
許すな!憲法改悪・市民連絡会
(11月1日午後3時現在)
問い合わせ先03-3221-4668
日時:11月4日(火)午後6時半~
場所:防衛省正門前(市ヶ谷)
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「
News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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