状態のいいものはまぁあるのですが、柄の入っているもので…となると、なかなか出会いません。
今回はダレも入札してこなかったので、こんな状態のいいものが安価で入手できました。
吊ってあった紐がついたままでして、これがまた立派な紐!!
どんだけリッパな蚊帳だったのかと思います。
たぶん白で裾のほうは水色のぼかし、萩だとか桔梗などの絵が入っている上物…だったでしょう。
アップで…菊唐草、のようですね。
ちょっと上等の間仕切りのれんに、飾りでつるしてみようかとか思ったのですが、なんせ「重い」…。
のれんくぐってオデコにでもあたったらイタイですわ。
バッグの飾りなんかにはよさそうですね。何に使うか、また考えましょう。
6個ありますから、サイズで言うと4畳半(これは4個のものあり)、6畳、8畳くらいまで。
これを使うようなオタクだとすると8畳で使われていたのでしょうね。
以前の吊り輪の記事に、奈良時代からあったとか、あの「西川ふとん」の最初は「蚊帳屋さん」だったとか
いろいろ書いてありますので、よろしかったらご覧ください。
今の時代、蚊帳も使われなくなりましたが、今年は節電だの、防災だので、
見直されているというような話を聞きました。
実際には蚊帳の中は暑いのですけれど、あのころは「暑いからあちこち開けっ放して寝る」
「それをすると蚊が入ってくる」「だから蚊帳を吊る」…だったわけです。
蚊帳そのものの歴史は古いですが、一般に出回るようになったのは、ずっとあとのこと。
麻が主流ですが、綿の産地が近ければ綿のものもでき、奈良では経糸綿、緯麻、の
「片麻蚊帳」がよく作られました。
最近の家には洋風が多くて、鴨居も柱もなくて蚊帳を吊ろうにも「吊り手」がつけられません。
我が家も、もし吊るとしたら、ドリルで穴あけるようですわ。
蚊帳は、「吊り手」と「吊り輪」があって、この吊り輪は蚊帳のほうにつけるもの、
吊り輪を引っ掛けて引っ張るものが「吊り手」で、ひょうたんみたいな形の「長さ調節具」があって…。
部屋の隅の高いところに釘を打ったりして、まずこの「吊り手」をひっかけ、
次に蚊帳についた「吊り輪」を引っ張っていって、フックにひっかけ、長さを調節する…です。
子供のころ、夏の間、毎晩蚊帳を吊るのは母の仕事、たまに父がやってましたっけ。
畳むのは「母」、父が畳むと母が「アンタが畳まはると、なんでいつもの倍の大きさになりますねんや」と、
ブツブツ言いながら畳みなおし…。蚊帳は立体ですから、畳むのにはコツがあります。
蚊帳を吊っていたのは、私が小学生の真ん中くらいまででしたから、私一人ではできませんでしたが、
お手伝いはしていました。
まず向かい合う「短いほうの辺(4畳半用って確か2m×2.5mくらい)」の吊り輪をはずしながら、
中側に折る…毎日畳むのでクセがついていますから、クセのとおりに天井部分が中に落ち、自然と畳まれます。
こんな感じ…。
反対側も同じようにしながら、長さがありますから、真ん中を押さえつつ立ったままゆするようにしてあわせて、
とりあえず上のほうを腕の中で、4つに畳んでいたと思います。そのあと、下の長い部分をまた4つに畳む…。
すごい絵ですみません。
たぶんこうだったと思います。私がどのあたりでお手伝いしていたか、あまり覚えていないのですが、
母が立って持っている間に下を整えていたよーな。
麻は軽い、サイズは小さい…といっても、けっこうな作業だったと思います。
父がやると面倒がって、いきなり全部輪をはずしてぐしゃぐしゃでグルグル…。しかられるわけですねぇ。
街なかでは藪がなくなり、水溜りもなくなり、蚊もずいぶん減りました。
防犯上、窓や戸を開け放して寝ることもなく、エアコンで除湿しながら、念のため蚊取り線香、
それも電気式のをつけて寝る…便利になったのか、不便になったのか…。
なんでも、今は暑い国のマラリア予防に蚊帳が使われるそうで、お役に立てて何よりのことです。
いくら減ったとはいえ、蚊は一匹いただけで「眠れないっ!」ものですね。
寝ていると、あのブゥゥ~~ンという音はなんであんなに耳につくのでしょう。
そして、寝ている間にさされたところというのは、なんであんなに死ぬほど痒いのでしょう。
まれに紛れ込んだ蚊に刺されて私がぐずると、母が「さわがんとき」といいながら、
枕元にかねて用意の?キンカンを「どこ刺されてん」…といいながら塗ってくれました。
昔のキンカンの瓶、見つけました。フタがゴムで広げてひっくり返して抜くと、
スポンジになっていて、それで塗り塗りしましたね。
我が家の蚊帳の吊り輪は、こんなにリッパなものじゃなかったけれど、
その夏初めての蚊帳を吊った日、なんだかわからないけれどワクワクしたことや、
私に添い寝しながら先に寝ていた父や母のこと、顔ではなくて、父の古いシャツの感触だとか、
母の白地に紺柄のゆかただとか…そんなことの方がぼんやりと記憶の中に浮いてきます。
遠い夏の日の思い出…ですね。
本日、ちょっと近くまで出たら北西方向の空、まっくらけ…。それから遠く近くゴロゴロと雷。
で…写真とってから3時間たつんですがねぇ、まだ降ってこないんです。
思わせぶりな…。
蚊が入ると叱られました。
蚊帳、うちわ、蚊取り線香があの頃の
夏の思い出です。懐かしい!
今日は京都駅を出たとたん真っ暗になって
まなしにどしゃぶりでした。
すぐにあがりましたが、今度は西大寺で
どしゃ降りに・・
家の方も降っているかと思いましたが、
全く降らなかったそうです。
局地的ですね。蒸し暑いです。
クーラーもなくて、扇風機もかなり大きくなってからでした。
ウチワの風と蚊取り線香の匂い…懐かしいですね。
こちらも雨がどーっときたり、やたら蒸したり、もう忙しいです。
台風くると、また崩れますねぇ。
私もこれが大好きで結構持っているのですが柄が珍しいものに出会うと嬉しくなりますね!
蚊帳とキンカンーー懐かしい思い出です。
でもなぜか蚊帳を畳んだ記憶がないのです!
何故だろう~~
彫りのはっきりした柄のものをさがしていますが
ネットではなかなかいいものが出ません。
京都の骨董市に行ったら、
さがしまくってやる…と思っているのですが、いつになることやらです。
蚊帳は小さいころは「触るな」と言われました。
ぐしゃぐしゃになるからでしょうね。
3年生くらいで手伝ったのではないかと思いますが、
なにしろ大きくて、重かった記憶があります。
その蚊帳、実家からここに来ています。なんでもとってあるんだからほんと。